本研究では, 単純再帰型ニューラルネットワークを対象とした光アクセラレータの実現を目指し, その主要構成要素である光回路による活性化関数と再帰回路の構成法を提案する. 具体的には, コヒーレントレシーバと光電/電光変換器によって活性化関数として用いる ReLU 関数の機能を実現し, 位相補正を行うことで光再帰回路の問題点である再帰経路と順方向経路の位相差に起因する演算誤差を解消する. また, これらの構成要素と光ベクトル-行列積演算回路を統合し, 光回路シミュレータによって機能検証を実施した. 評価の結果, 光回路による ReLU 関数の機能の実現及び, 光再帰回路における演算誤差の解消を確認した.