カオスボルツマンマシンのFPGA実装と組み合わせ最適化問題への適用
○川島 一郎,森江 隆,田向 権
アニーリングマシンは大規模な組み合わせ最適化問題を実行する際,従来型コンピュータの性能を上回る計算能力を有しており,機械学習への応用も期待されている.カオスボルツマンマシン(CBM)はボルツマンマシンの確率的動作をカオスダイナミクスによる決定論的動作によって実現するモデルであり,回路実装時に乱数生成回路を必要としない.また,アニーリングマシンに用いられるイジングモデルと同様に組み合わせ最適化問題に適用可能である.本研究では,CBMのハードウェア実装手法を提案し,その手法を用いて実装を行った.その結果,2,048ノードの全結合ネットワークを単一のFPGA上で合成することができた.