本研究は、医療用磁界共振非接触給電システムの高効率化のために、送電電力量制御と受電同期整流制御を提案し、実証を試みた。送電回路のインダクタに流れる電流振幅変化から受電回路のスイッチングを検出し、送電クロック周波数を変化させることで送電電力を制御し、送受電間の効率を向上させた。また、受電整流回路のアクティブダイオード型CMOS全波整流器において、アクティブダイオードに生じる損失を低消費電力なデジタル回路を多用した電圧遅延変換DLL制御によるZVS動作により抑制し、軽負荷時の受電回路の効率を向上させた。0.18μmプロセスを用いた提案回路のシミュレーションでの最大電力伝送効率は出力電力70.2mW時で45.0%となった。