AES暗号回路に対するサイドチャネル攻撃ではCPAが強力であるとされている．CPAに対する攻撃対策としてランダムディレイを回路クロックに挿入してジッタを発生させる手法があり，攻撃前にジッタを取り除くアライメント処理を行わないと攻撃が難しかった．しかし，深層学習を用いたサイドチャネル攻撃（DL-SCA）ではアライメントを行わずとも攻撃できる可能性がある．本発表では，AES回路の波形に疑似的なジッタを挿入した波形に対して攻撃を行った．アライメントとCPAを組み合わせた従来の攻撃では313波形を要したが，DL-SCAでは148波形で攻撃に成功し，DL-SCAが有効な攻撃手法であることを確認した．