CMOSスタック型アンプの高出力化の検討
○伊藤 駿,藤島 実,吉田 毅(広島大学)
アナログ回路では,高出力電力化の手法の一つとしてカスコード回路と呼ばれるものが用いられる.カスコード回路とは,ソース接地回路のドレインとゲート接地回路のソースを接続したもので,ゲート接地回路のインピーダンス変換による電圧振幅の増大と,ミラー効果の改善によるソース接地回路のゲートドレイン間寄生容量の影響の減少が高出力電力化の主な原理である.しかし,本研究の目標としている周波数120GHzでは,1dB利得圧縮時出力電力を評価基準としたとき,ただトランジスタを縦積みにしているカスコード回路では性能が下がることが分かっている.そこで,高出力電力化を目標としたスタック型アンプの設計を検討する.