50GHz オンチップスパイラルインダクタのグランド壁・基板損失を考慮したモデリング
○萩原 豊之,高野 恭弥,楳田 洋太郎(東京理科大学)
ミリ波集積回路で使用されるオンチップスパイラルインダクタではグランド(GND)の抵抗を下げ,インダクタが他のデバイスと結合することを防ぐ為に多層配線層を壁状にしたGND壁を用いることが提案されている.しかし,従来のインダクタモデルではミリ波帯における基板の損失やGND壁の影響を表現するには不十分であった.そこで,本研究では50GHzまで対応したGND壁付スパイラルインダクタモデルを実測を用いて実現する.0.18μm CMOSプロセスを用いて3種類のサイズの異なるインダクタを試作し,測定から得られた特性を基に従来の等価回路を拡張することにより,高い精度を持つ50GHzまでのモデルを実現した.