PDF原稿作成ガイド


■思い通りのPDFにならない場合

容量オーバーになってしまった
1. 原稿元ファイルのサイズが大きい
PDF化により最大で元のファイルサイズの10分の1から40分の1程度に小さくなりますが、あまりにも原稿のファイルサイズが大きいようですと規程内に収まらなくなります。写真(画像)を使用している場合は写真(画像)等の大きさや解像度が適切か確認して下さい。

※写真・画像等の大きさ(プリントサイズ)
写真(画像)を使用する場合には原稿に割り付ける(配置する)寸法と同じ大きさにしておいて下さい。
レイアウトソフトで自由に縮小表示ができますが、元画像の容量は減りませんので必要以上にデータ容量が多くなります。できるだけ原寸大で使用して下さい。
2. psファイル保存時の問題
  1. 保存解像度が高すぎる
    [ファイル/印刷...] ダイアログの、[プロパティ]-[グラフィックス](Windows)または[プリンタ固有機能](Macintosh) 設定画面で、 [Resolution:]が「1200」以上の高い設定になっている場合は300〜600程度に設定して下さい。
    ■Windows ■Macintosh

  2. WMFの影響
    複雑なWMFを割り付けている場合に.psファイルサイズが大きくなってしまうことがあります。線等データをできるだけ単純化したり、文字についてはレイアウトソフト側で加える等の工夫をしてください。
    原稿作成アプリケーションでEPS画像を使用できる場合は、EPS形式の使用をおすすめします。

3. Distiller設定の問題
  1. ジョブオプションセットの間違い
    [ジョブオプション:] に「CJKScreen」(バージョン4では「CJKScreenOptimaized」)もしくは「CJKScreen」を基に設定し直したもの以外のセットが選択されていないか確認して下さい。

  2. ジョブオプション詳細設定の問題
    ビットマップ画像設定によるサイズ増加
    [設定/ジョブオプション...] を開き、[圧縮] 設定画面「カラー画像」(バージョン4では「カラービットマップ画像」)欄と「グレースケール画像」(バージョン4では「グレースケールビットマップ画像」)欄の解像度設定を画質が著しく損なわれない程度(120dpi〜200dpi)に小さくしてみます。
    ■Windows版 Acrobat5 ■Windows版 Acrobat4
    ■Macintosh版 Acrobat5 ■Macintosh版 Acrobat4

    解像度入力後[OK]をクリックすると変更した設定を保存するウィンドウが現れますので名前を付けて保存した後PDF化を実行して下さい。

    フォントの埋め込みによるサイズ増加
    [設定/ジョブオプション...]の、[フォント] 設定画面で「全フォントを埋め込む」チェックが入っている場合は容量が増加しますので規定内のフォントに変更してください。

画像の質が極端に悪くなってしまった
1. 写真(画像)が粗い場合
割り付け画像の解像度
使用している写真画像の解像度が十分であるか、またリンクファイルの場合はリンク画像があるかどうかを確認して下さい。

※写真(画像)等の解像度
美しい出力を得るために、解像度150dpi〜300dpi程度の写真(画像)を使用するようにして下さい。
また、微妙な色合いの画像は印刷原稿に適さない上、PDF化時の圧縮により再現されない恐れがあります。
2. Distiller[圧縮]の影響
  1. ジョブオプションセット不適合
    写真画像はジョブオプションが「CJKScreen」(バージョン4では「CJKScreenOptimaized」)の時は解像度が72dpiとなり画面上ではきれいに見えますが、プリントすると粗くなります。「Print」(バージョン4では「PrintOptimaized」)にすると、解像度が300dpiとなりプリントしても品質を保つことが出来ます。ここでは「Print」の設定方法を記します。
    [ジョブオプション:] を「Print」に変更します。
    ■Windows版 Acrobat5 ■Windows版 Acrobat4
    ■Macintosh版 Acrobat5 ■Macintosh版 Acrobat4

    ※「Print」の設定で作成するとPDFのファイルサイズが大きくなる傾向がありますので、規程の容量を超えた場合には「CJKScreen」に戻し、下記【2.ビットマップ画像の解像度不足】の方法を試みてください。
  2. ビットマップ画像の解像度不足
    [設定/ジョブオプション...] を開き、[圧縮]設定画面「カラー画像」(バージョン4では「カラービットマップ画像」)欄と「グレースケール画像」(バージョン4では「グレースケールビットマップ画像」)欄の解像度設定を120dpi〜300dpi程度に、規程の容量を越えない範囲で増やします。
    ■Windows版 Acrobat5 ■Windows版 Acrobat4
    ■Macintosh版 Acrobat5 ■Macintosh版 Acrobat4

    解像度入力後[OK]をクリックすると変更した設定を保存するウィンドウが現れますので名前を付けて保存した後PDF化を実行して下さい。
    画像元データの画質にもよりますが、解像度設定が高くなると画面での拡大表示も可能になりますのでモチーフが小さい場合に有効です。

    また、大きなグラデーション等がある場合には「ダウンサンプル(隣接)」を「ダウンサンプル(広域)」に変更すると再現性が高まります。

レイアウトが崩れてしまった
1. フォントが置き変わっている
指定のフォント以外のフォントを使用した影響等で行間が変わった可能性があります。空白スペースや改行等見えない部分に指定以外のフォント(特にPDF化を実行するパソコンに無いもの)が含まれていないかをよく確認して下さい。
2. 用紙設定が違っている
A4以外の出力サイズが設定されていないか確認して下さい。
3. 画像の影響
割り付けられた画像と文字との間が狭いと文字が回り込む等の影響がある場合があります。画像の大きさを調節し、余裕を持たせて割り付け直してみて下さい。
4. WordのファイルメニューやツールバーにあるPDF変換ツールを使っている
これは"PDFMaker"というアプリケーションがインストールされているためで、Word97,98以外ではレイアウトが崩れることがありますので他のバージョンをお使いの場合は通常の手順で作成してください。
5. PDF Writerを使っている
印刷メニューでプリンタ名をPDFWriterにすると、図や表がくずれることがあります。必ずAcrobat Distillerを使ってください。
6. フッダやヘッダを規程外の方法でレイアウトしている
フッダやヘッダをテキストボックスや本文の一連として入力しているような場合にレイアウトがくずれることがあります。ヘッダやフッダを入れる場合は通常の指定をご利用ください。
7. その他
・2段組のレイアウトの場合、段の切り替えはなるべく改段、または改ページの指定を入れてください。
・必ずオリジナルファイルをプリントしてみてください。オリジナルファイル自体がくずれている場合があります。