5月9日(木)〜 5月10日(金)
本講演では、マルチモーダルで網羅的な大規模計算手法と心電図ビッグデータ(Allostatic State Mapping by Ambulatory ECG Repository, ALLSTAR)を活用して、ヒトの生理機能を解析する手法について概説する.網羅的大規模計算は、膨大なデータセットを処理することで、複雑なヒトの生体システムの相互作用を理解するための強力なツールである.低侵襲、非侵襲、非接触技術で得られる生体信号データは、心電図や脈波、呼吸、体表温などの生理パラメータを記録し、個々の生体機能やその時系列推移を捉えるのに役立つ.
近年の網羅的大規模計算技術をヒト生体信号データ解析に応用することは、新たな統合的視点の提供に繋がる.個体差の大きいヒトの生体機能やその相互作用を理解することで、疾患の早期スクリーニングや健康管理の向上に貢献していく.