シンポジウム

 2019年産業応用部門大会では,産業応用部門の各技術委員会が企画する 19 のシンポジウムを開催します。奮ってご参加下さい。

S1: パワーコンバータに用いられる受動部品の研究・開発および製作技術
8月20日午後(15:00~18:20) SPC 半導体電力変換技術委員会
 パワーコンバータの特性改善には,トランス,インダクタ,キャパシタなどのパッシブコンポーネンツの特性改善が必須である。そこで本シンポジウムでは,パッシブコンポーネンツの特性改善・開発の経緯や現時点における問題点とその解決策について,来る近い将来におけるパワーコンバータの目覚ましい特性改善に対応するためのパッシブコンポーネンツの開発・製作技術についての最新事例を紹介する。

 

S2: プラント設備へのICT/AI技術活用
8月20日午後(15:00~18:20) MZK ものづくり技術委員会
 自動運転などでAIブームが社会現象となっているが、製造の現場においてもICTやAIの活用が広まってきている。ここでは各種ツールを提供するメーカーや活用するユーザー、また独自の取り組み等の現場の事例を紹介し、日本の製造業の競争力強化に資することを目的としてシンポジウムを構成する。

 

S3: パワーエレクトロニクス高周波電磁場の物質照射技術(パワーエレクトロニクス電磁場の新たな応用展開)
8月20日午後(15:00~18:20) LD リニアドライブ技術委員会(電磁アクチュエータシステムのための磁性材料および磁気現象の技術調査専門委員会)(協賛:磁気学会エネルギーマグネティックス研究会)
 2.45 GHzといった高周波の電磁界を物質に照射すると、有機物質の還元反応が進行したり、鉄鉱石が還元したり、といった新たな現象が発現し、そのプロトタイプの試作、実機化検証が進められている。そこの電源には新たにGaNインバータが使用され始め、新たなパワーエレクトロニクス技術の応用といえる。有機および金属産業のエネルギー消費は日本のエネルギーの3割程度に及ぶため、ここではその技術の概要を紹介する。

 

S4: 磁性材料の磁気特性を活かした磁気応用
8月21日午前(9:00~12:00) LD リニアドライブ技術委員会(電磁アクチュエータシステムのための磁性材料および磁気現象の技術調査専門委員会)
 電気機器の高効率化,高エネルギー密度化に向けてのキーデバイスとなる新たな磁性材料による高特性化が求められており,磁気物理・磁化現象,軟磁性・硬磁性材料,電磁界数値解析,パワーエレクトロにクス,電磁アクチュエータ応用といった異分野の融合技術と相互の知識共有と将来展望の共有が重要となっている。そこで,電磁アクチュエータ技術者に必要な磁性材料の磁気特性を活かした磁気応用に関するシンポジウムを企画する。

 

S5: 民生分野におけるIoTを活用した省エネ、創エネ、蓄エネ設備インテリジェント制御技術動向
8月21日午前(9:00~12:00) HCA 家電・民生技術委員会
 温室効果ガス削減目標を達成するための家庭部門の取組として、住宅の省エネ、省エネ性能の高い設備・機器の導入促進、徹底的なエネルギー管理の実施が示されている。本シンポジウムでは、普及が進むスマートメータやHEMSと民生用機器との連携による省エネおよびエネルギー有効利用の観点から、創エネ・蓄エネ、民生機器、機器・システム間制御技術動向について述べる。さらに、家電・民生分野に活用が期待できる他分野動向を述べる。

 

S6: ITS技術とその応用
8月21日午前(9:00~10:40) ITS ITS技術委員会
 高齢者による交通事故やヒューマンエラーに起因する事故,あるいは交通渋滞などによる社会的損失が問題となっている。本シンポジウムでは,このような諸問題を解決するための応用技術という観点から必要となるITS技術やその応用について紹介する。さらに,将来的動向を踏まえ,ITS技術のあり方についても討議する。

 

S7: メカトロニクス機器における精密サーボ技術
8月21日午前(9:00~12:00) MEC メカトロニクス制御技術委員会
 ナノメートルの精度で超高速かつ超高精度に位置決めを行う「ナノスケールサーボ」は,磁気ディスク装置,光ディスク装置,半導体や液晶基板の製造装置,工作機械などの超高速・精密性を要求される製品のコア技術である。本シンポジウムでは,精密サーボ技術が要求される各種製品における制御課題,制御系設計の考え方,技術の変遷などについて紹介し,それらの知見を共有して新たな設計技術への展開を図ることを目的に実施する。

 

S8: モータドライブの温故知新 -パネルディスカッション-
8月21日午後(13:20~16:10) MD モータドライブ技術委員会
 モータドライブのパワーエレクトロニクスの歴史は、サイリスタを主とした様々な変換器構成をアナログ回路やディスクリートロジックICを駆使した制御回路で駆動して応用の歴史が始まった。この後、GTOやIGBTの台頭と、パーソナルコンピュータの爆発的な普及によるマイコンの高機能化によって、急速に高度化した。この歴史を踏まえた温故知新について、パネルディスカッションで当時を知る有識者による議論を行う。

 

S9: 移動体エネルギーストレージとパワーサプライシステム 〜自動車, 電力, 鉄道分野での応用展開とブレークスルー技術〜
8月21日午後(13:20~17:00) VT 自動車技術委員会
 自動車分野ではコネクテッドビークルやMaaS, 電力分野ではデジタル化・分散化・VPP, 鉄道分野ではスマート・コンパクトシティとの融合,など, 新しい潮流が活発に検討されている。それぞれの分野での最近の応用展開とブレークスルーとなり得るワイヤレス充電, エネルギーストレージ, パワーエレクトロニクス技術について俯瞰し, 移動体エネルギーストレージ&パワーサプライシステムの将来を議論する。

 

S10: 高速道路交通管制システムの高度化
8月21日午後(13:20~16:05) ITS ITS技術委員会
 交通管制システムは,道路利用者の安全,交通の円滑をはじめ,快適ドライブするうえで欠くことのできないシステムである。ICTのめざましい発展とともに,新しい技術を取り入れたシステム構築が行われており,より極め細かい情報収集,情報提供が可能になるとともに,情報通信ネットワークも充実しシステムの効率化がはかられている。本シンポジウムでは,高度化がはかられている交通管制システムに関連する,管制技術やシステム技術,要素技術,設備,管理運用等について報告する。

 

S11: 鉄道信号・通信設備接地基準の検討
8月21日午後(13:20~16:25) TER 交通・電気鉄道技術委員会(鉄道信号・通信設備接地基準検討協同研究委員会)
 本シンポジウムは,主に鉄道信号設備の接地システムに関して,(1) 信号設備の接地に対する考え方の推移と特徴,(2) 海外高速鉄道における接地システムの調査,(3) 軌道回路のインピーダンスボンド中性点接地によるレール電位上昇への影響,(4) 軌道回路のインピーダンスボンド中性点接地によるレール破断検知性能への影響,(5) 接地方式による通信線への電磁誘導の影響,(6) 接地方式による耐地絡性能,耐雷性能への影響,について報告する。

 

S12: 人間活動/運動のモデリングとその活用例
8月21日午後(13:20~16:45) IIS 次世代産業システム技術委員会(すべての人々が安心快適に使用できる支援技術の実現化調査専門委員会)
 技能伝承,スキル評価,スポーツ指導,介護ロボット・活動支援システム設計等に代表される複雑で巧みな運動を伴う問題では,身体動作を身体の内外から可視化し定量評価するための計測とモデリングが重要となる。本シンポジウムでは,画像技術,ロボット工学,人間工学,認知心理学等を活用した,スポーツ,福祉,技能評価等の分野における具体的な研究例を紹介し,人間活動/運動のモデリングの活用例やその課題について議論する。

 

S13: 需要家電力資源を活用した電力需給調整の動向
8月22日午前(9:00~12:00) SMF スマートファシリティ技術委員会(スマートグリッドの電気事業者・需要家間サービスインタフェース技術調査専門委員会)
 再生可能エネルギーの大量導入に伴い予想される電力系統への影響を対策するため、需要家電力資源の流通を可能とする電力システム改革、社会実験が進行している。ここでは国内外の需要家の電力資源の活用に関する動向の調査結果を踏まえ、日本国内で容量規模、調達/運用の確実性の高いと考えられる業務、産業系の需要家の電力資源の活用検討の結果を報告する。

 

S14: モータドライブの解析・センシング技術
8月22日午前(9:00~11:20) MD モータドライブ技術委員会
 モータドライブにおいては、モータ・デバイス・回路内の挙動については理論的あるいは経験則に基づいた挙動をするものとしている。しかしその中では、ある程度の簡略化や平均化が必須であり、これが現実と乖離する要因となる場合がある。これに対して、解析の技術に加えて、現実に起きている事象の測定・センシングの技術も重要である。本シンポジウムでは「解析・センシングの技術」をテーマとして挙げ、有識者による議論を行う。

 

S15: IoTプラットフォーム上の制御技術
8月22日午前(9:00~11:05) IIC 産業計測制御技術委員会(IoTプラットフォーム上の制御技術に関する調査専門委員会)
 近年,IoTの市場が活性化しており,データを活用する制御理論や機械学習理論などの応用技術が融合する場となっている。
 そして,提案委員会は,制御理論研究者と現場技術開発者の協力や交流によって,制御理論のIoTプラットフォーム上での実用化促進を目的として活動している。 そこで,本シンポジウムでは,委員から大学・企業活動を通しての事例・成果を紹介し、IoTプラットフォーム上の制御技術に関して議論する。

 

S16:(B部門高電圧技術委員会共催)鉄道電気設備における雷害事例とその対策
8月22日午後(13:20~17:00) TER 交通・電気鉄道技術委員会
 鉄道電気設備における雷害対策の現状を調査する調査専門委員会が、2019年4月から発足する。本シンポジウムでは、その活動の手始めとして、近年の鉄道電気設備における雷害事例を、各鉄道事業者から報告し、課題の抽出を行うことを目的とする。特に、直流1500Vという鉄道固有の電圧階級であること、信号設備では高度な信頼性とフェールセーフ性が要求されること、線路沿線に沿ってのシステム構成のためネットワーク構成による冗長性を持たせにくいことなど、鉄道固有の特徴を考慮しての議論が期待される。

 

S17: 第2回リニアドライブ技術および応用事例紹介 ~企業におけるリニアドライブ技術の開発動向~
8月22日午後(13:20~16:25) LD リニアドライブ技術委員会
 現在、リニアドライブ技術は鉄道、産業用機械、家電、スマートフォンなど多くの機器で使われている。電気学会においても,大学関係者からリニアドライブ技術について研究成果が発表されているが、企業からの報告は多くない。
 今回,企業関係の方々に,企業が持っている製品や技術,応用事例などを発表していただき,会員相互の研究・技術の交流の促進を図ろうとするものです。  皆さまのご参加をお待ちしております。

 

S18: 診断・監視の基盤技術とその応用
8月22日午後(13:20~16:50) IIC 産業計測制御技術委員会(診断・監視の基盤技術とその応用に関する協同研究委員会)
 設備,装置,生体など,種々のシステムに対し,計測・収集されたデータの信号処理・統計処理に基づく診断・監視を行う技術は,種々の分野で共通的に利用されているものが多い。このように多様な分野・対象に用いられている診断・監視に関連した共通的な基盤技術,ならびにその応用について分野横断的に幅広く議論を行い,有効に活用されている技術の一般化,および他分野への展開を図ることを目的として本セッションを提案する。

 

S19: 上下水道施設におけるリスク低減への取組
8月22日午後(13:20~15:40) PPE 公共施設技術委員会
 主に高度経済成長期に整備された日本の上下水道施設は,熟練技術者の減少,深刻な設備の老朽化,さらには大規模災害や異常気象への対応など,持続的かつ安定的な施設稼動に際してのリスクは増すばかりである。こうした中で本シンポジウムでは,様々な視点から上下水道施設で想定されるリスクを低減すべく,ICT技術やエネルギー技術,システム技術などを駆使し,施設の安定稼動を支える各種取組について紹介する。

 

チュートリアルセッション

 2019年度産業応用部門大会では,1 つのチュートリアルセッション(T1)を開催します。奮ってご参加下さい。

T1: 初心者向け講習会「AC ドライブシステムのセンサレスベクトル制御」
8月21日午前(9:00~11:55) MD モータドライブ技術委員会
 書籍「ACドライブシステムのセンサレスベクトル制御」(オーム社)を使用した初心者向け講習会です。大学院生および、これからACドライブに携わる社会人の方を対象としています。書籍をご持参ください(当日ご購入いただくことも可能ですが、冊数に制限があります)。

 

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