7月18日現在の登録データをもとに作成しております。
下線付き氏名は講演者を示します。
講演番号を□印で囲んだ講演は英語講演を示します。
6講演以上のセッションでは,3講演後に10分間の休憩があります。
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | FT合成粗油から自動車用ガソリン・ディーゼルへの高効率な転換プロセスの開発 岡本 憲一・大森 敬朗・木濟 寛史・今井 章雄・盛田 和行・田畑 光紀(一般財団法人カーボンニュートラル燃料技術センター)・濱田 夏輝・佐藤 一仁(コスモ石油株式会社) FT触媒で得られた合成粗油のワックスをポスト処理し,ガソリンを試作した際のエネルギー消費とオクタン価について考察した.また,ワックス分解能を有する二元機能触媒とFT触媒を組み合わせたハイブリッド触媒で得られた合成粗油中の品質特性を把握し,高効率な自動車用ガソリンおよび軽油への転換の可能性を検討した. |
2 | ◯ | FT合成由来ガソリンのエンジン燃焼特性に関する検討 葛岡 浩平・小熊 光晴(産業技術総合研究所)・岡本 憲一(カーボンニュートラル燃料技術センター) FT合成によって得られた燃料をガソリンエンジンに適用する場合には,十分な耐ノック性を持つオクタン価まで高めることが重要な課題となる.本研究では,オクタン価に対するエンジン性能の感度を定量化するとともに,実際にポスト処理を施した合成燃料のエンジンによる燃焼性能評価を実施した. |
3 | ◯ | オキシメチレンジメチルエーテル(OME)適合を目指したディーゼル噴射パラメータの最適化 田中 柊輔・今野 凱斗・蒋 子健・山本 寛也・田島 昌稔(北海道大学大学院工学院)・柴田 元・小川 英之(北海道大学大学院) オキシメチレンジメチルエーテル(OME)はスモーク低減および後燃え短縮効果があるが,発熱量が低いためノズルの適合が必要である.本研究では噴射圧力・噴孔径・噴孔数を変更し,実機試験によるエンジン性能評価ならびに急速圧縮膨張装置を用いた画像解析による燃焼現象の解析によってOME混合燃料に適した噴射条件を検討した. |
4 | ◯ | 液体合成燃料の蒸留性状がディーゼル噴霧燃焼に与える影響 山本 寛也・田島 昌稔・田中 柊輔・今野 凱斗(北海道大学大学院)・柴田 元・小川 英之(北海道大学大学院) ディーゼル噴霧燃焼では,燃料の蒸発性と着火性がセットオフ長や液相長さに影響を与える.本研究では,FT合成軽油を軽質から重質まで4つに分留した燃料を使用し,急速圧縮膨張装置を用いて噴霧の可視化と着火時のセットオフ長さの計測を行い,蒸留性状が噴霧形成と燃焼に与える影響について考察した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ✕ | 二輪車用エンジンを用いたメタノール混合燃料の冷機始動における燃焼特性の解明 大平 哲也(愛知工科大学)・伊藤 啓介・金子 誠・藤井 英知・須田 尚幸・二宮 至成(スズキ) カーボンニュートラル燃料としてメタノールが注目されている.しかし,初留点,気化潜熱,低位発熱量の特性は,冷機時の燃焼安定性に大きな課題である.本研究では,燃焼改善の方向性を示唆するため,メタノール含有割合を変え,エンジン冷機始動での燃焼安定性,エンジン各所の温度分布,排出ガスの成分濃度等を調査した. |
2 | ◯ | スーパーリーンバーンエンジンにおけるエタノールの燃焼影響 菅田 健志・松原 直義・山田 涼太・北野 康司(トヨタ自動車) エンジン搭載車両におけるWtWCO2の排出量削減には,バイオ由来のエタノールの有効活用が重要である.本研究ではエンジンの熱効率を高められるスーパーリーンバーンエンジンを題材として,空気過剰率λ=1から2.5の範囲で,熱効率,ノッキング,エミッション,燃焼速度におよぼす燃料のエタノール濃度の影響を解析した. |
3 | ◯ | ディーゼル代替アルコール拡散燃焼技術(第3報) 脇坂 佳史・福井 健二・近藤 照明・政所 良行・西川 一明・冬頭 孝之(豊田中央研究所)・伊達 健治・植田 祐介・菅原 里志(デンソー) 代替燃料として期待されるアルコールをディーゼルと同様に拡散燃焼させるため,着火源としての軽油と主燃料のエタノールを同一噴孔から噴射する2燃料噴射弁を試作した.エタノール割合が高い主噴射を着火させるため軽油割合が高いパイロット噴射を行う.本研究ではパイロット噴射要件を筒内観察と単気筒エンジン試験で特定した. |
4 | ◯ | 火花点火エンジンにおける液体アンモニアのポート噴射が吸気量及び燃焼特性に及ぼす影響 大友 光彰・増井 英陽・宮川 浩(豊田中央研究所)・中谷 規之介・竹内 正(豊田自動織機) 液体アンモニアのポート噴射による潜熱を利用した吸気冷却による吸気量向上及び燃焼特性への影響をシミュレーション及びエンジン実験により確認した.吸気温度低下によって,燃焼悪化が起こることなく吸気量が増加しIMEPが向上した.また,液体アンモニアの噴射時期により,吸気量向上効果が変化することが分かった. |
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1 | ◯ | ノッキング検出精度向上に向けた検出周波数最適化と検証結果 仁木 智哉・恩田 友和・安達 龍・中屋 翔揮・佐藤 広直・永洞 真康・岸本 幸輝・髙井 宏哉(スバル) CN実現に向けた高効率エンジン開発では,ハード性能の最大化が求められるが,ノッキング等の異常燃焼リスクが高まり,通常燃焼との判別も難しくなっている.信頼性と性能を両立するには,異常燃焼を正確に検出する技術が重要である.本報告では,検出周波数の最適化と実機検証による検出精度向上の取り組みを報告する. |
2 | ◯ | 脂環式系炭化水素がノッキングに及ぼす影響 丸山 大和・中野 道王(日本工業大学)・衞藤 邦淑(やまびこ) 2サイクルガソリンエンジンにおいて,燃料にcyclohexaneが含まれるとノッキング強度が高くなることがある.本研究では燃料として用いる炭化水素の分子構造に着目し,cyclo系炭化水素を燃料としてノッキング強度を比較した.その結果,メチル基と二重結合がノッキング強度に及ぼす影響が明らかになった. |
3 | ◯ | 燃焼のサイクル変動がノッキングに及ぼす影響 清水 大世・奥山 勝太・大音師 祐・今川 祐貴・桑原 一成(大阪工業大学) LW積分によれば,自着火が15度ATDC付近で生じる時,着火遅れ時間は機関回転数に依存せず,クランク角10度程度になる.燃焼進角により圧力が高まり,着火遅れ時間が10度になる条件が整った時に自着火が生じる.様々なRONの燃料を用いてサイクル変動による燃焼進角がノッキングを支配することを突き止める. |
4 | ◯ | 燃料改質ガスを用いたガソリンエンジンのノッキング抑制と熱効率改善の研究 辻 祥汰(北海道大学大学院工学院)・柴田 元・小川 英之(北海道大学大学院)・後藤 隼(ヤマハ発動機) 火花点火式エンジンにおいて水素・メタン添加はノッキングを抑制し,過給によりその効果は助長される.本研究ではその効果を実験的に定量評価し,化学反応モデルを用いて検討した.さらに燃料改質と過給を併用し,各排気温度で生成する改質ガスが熱効率に与える影響と,燃料改質の有効性と最適運転条件について考察した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | グロス図示熱効率が53%を超える火花点火新燃焼方式の提案と実証 (第一報) 森川 弘二・野村 卓矢・森吉 泰生・窪山 達也(千葉大学)・赤松 篤・南 祐輔(コスモ石油ルブリカンツ)・中山 智裕・武藤 涼(SUBARU) 副室式小型ガソリンエンジンの超高過給条件下で,火炎伝播が困難な超希薄主室混合気を副室からのジェットが到達する範囲で燃焼させ,残りの混合気を順次自着火させて燃やし切る燃焼方式を考案した.3Dシミュレーションで副室仕様とエンジン運転条件を検討し,実機検証を行い,グロス図示熱効率53%以上が得られた. |
2 | ◯ | グロス図示熱効率が53%を超える火花点火新燃焼方式の提案と実証(第二報) 野村 卓矢・森川 弘二・森吉 泰生・窪山 達也(千葉大学)・赤松 篤・南 祐輔(コスモ石油ルブリカンツ)・中山 智裕・武藤 涼(SUBARU) 第一報の燃焼方式を成立させるため3D-CFDで副室仕様を最適化し,図示平均有効圧2MPa以上の高負荷・λ=3付近で実現可能で,グロス図示熱効率50%以上達成の可能性を確認した.更に単気筒燃焼実験でグロス熱効率53%以上を実現した.本燃焼方式で冷却損失と未燃損失を極めて小さくできる事が判った. |
3 | ◯ | 小型競技車両用多気筒ガソリンエンジンの吸気特性 高山 拓武・笠松 忍・小林 一景・呉 文宝・黒田 純平(東海大学 大学院)・小川 和輝(愛知工科大学)・加藤 英晃・成田 正敬(東海大学) 著者らは小型競技車両に搭載可能な多気筒ガソリンエンジンの性能向上に関して継続的に研究を行なっている.本報告はエアリストリクタを装着した吸気口からシリンダまでの吸気形状において,サージタンク部分の形状に着目し,CFD解析を用いて形状を変化させた際に吸気特性に与える影響について基礎的検討を行った. |
4 | ◯ | 2ストロークガソリンエンジンの掃気過程のシミュレーション 畑村 耕一(畑村エンジン研究事務所)・川上 忠重(法政大学)・衞藤 邦淑(やまびこ)・飯島 晃良(日本大学)・西田 恵哉(広島大学) 2ストロークガソリンエンジンの性能シミュレーションは3D-CFDを使って計算する手法が多く使われているが,計算時間が長いためパラメータスタディが難しい.ここでは,1D-CFDと3D-CFDを組み合わせてシミュレーションする方法を採用し,実機運転で各部の圧力ほかのデータを計測して,実験検証した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 工程シミュレーションの連携による塗装乾燥工程の外板熱ひずみ予測精度向上の取組み 馬場 謙二郎・庄山 和輝(トヨタ車体)・竹添 慎一・上西 隆一・津之浦 勝士(トヨタ車体研究所)・千野 剛・新井 真陽(JSOL)・福井 広高・藤原 孝司(トヨタ車体) 車体の軽量化を実現するためには,外板に薄板を採用することが望ましい.しかしながら,これには多くの製造上の課題が伴う.中でも,塗装乾燥工程における外板の熱変形を予測することは特に困難である.本講演では,この分野における予測精度の向上を目指し,複数の工程シミュレーションを連携した取組みについて紹介する. |
2 | ◯ | サロゲートモデルによるプレス成立性評価手法の開発 吉松 隆行・小島 茂樹・金井 剛・原田 貴明・岡村 浩志・彌永 大作・宮澤 侑次・若狭 守・野々村 潔(トヨタ自動車) 自動車デザインの先鋭化により,プレス板金の成形性確保が難しくなり,従来のFEM解析では開発期間の短縮が困難となっている.本報では,機械学習による検討のフロントローディングにて成形性の早期確保を狙い,サロゲートモデル構築・活用に必要なデータ拡張手法と余肉部付きモデル生成手法を提案し,予測精度を検証する. |
3 | ◯ | CAEと機械学習を統合した樹脂成形のための最適条件自動探索手法の構築 竹原 悠人・貫井 隆行・加茂川 諒・林 芳子・高村 兼司(旭化成) CAEと機械学習を連携させた多目的性能の自動探索システムを開発した.本システムは探索範囲を設定するだけで,CAE実行・サロゲートモデル構築・条件探索を繰り返し実施し最適条件を探索する.本件は樹脂製品の成形解析を対象とした実例と供に,アルゴリズムの概要を紹介する. |
4 | ◯ | 物体検出技術を用いた実入り返却防止のための確認作業効率化システムの開発(第1報) 鍵 昌弘・平井 徹・榊原 優也・河邉 遼・瀬井 春樹・森 優人(トヨタ自動車) 物流工程において実入り返却を防止するため,積み重なる箱をすべて目視で確認しているが,作業にかかる時間が長いという問題があった.そこで機械学習を用いて画像中の箱数を自動計数する技術と重量計を組み合わせた確認作業の効率化システムを開発し,作業時間の短縮を図った. |
5 | ◯ | DX活用によるシリンダブロック鋳巣状態の良否判定自動化技術 木本 博行(トヨタ自動車 先端材料技術部)・岡原 悠貴・岩城 徹(トヨタ自動車 上郷工場・下山工場品質管理部)・坂本 浩隆・信原 邦啓(トヨタ自動車 先端材料技術) オイル漏れ不具合未然防止のため,その要因の一つとなる鋳巣状態の良否を,複数の熟練者が目視で確認している.カン・コツによる判断で基準がない,技能伝承が困難であることが生産現場における課題となっている.これを解決すべく,DXを活用して,人によらない自動判定技術を開発した. |
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1 | ◯ | 環境調和型表面処理プロセス実現に向けた固体電解質膜による電気めっき技術 西山 正明・加藤 彰(トヨタ自動車)・井上 仁・伯耆原 克弥・佐藤 豊樹(ミカドテクノス) 我々は,CO2排出量と廃液量の大幅削減,環境負荷を低減する新しい電気めっきプロセス「固相電析法」を開発.陽イオン交換膜を介した金属イオン輸送が特徴で,高い析出速度と均一な膜厚が得られる.専用ハードマスクにより微細配線の直接形成が可能で生産コストの削減が期待される.今回,プロセス原理の詳細を報告する. |
2 | ◯ | 環境調和型表面処理プロセス実現に向けた超音波ミストによるめっき処理洗浄技術 後藤 洸聖・平松 孝浩(TMEIC)・西山 正明・加藤 彰(トヨタ自動車) 近年めっき工程では,めっき処理とその前後工程における水・薬液の大量使用,それに伴う廃液処理が及ぼす高い環境負荷を低減することが求められている.本課題に対して,超音波で発生させた微細ミストを利用した新たな洗浄技術を開発し,水洗や脱脂,酸洗浄などの洗浄プロセスへの適応検証を行った結果を報告する. |
3 | ◯ | コールドスプレーバルブシート量産工法の開発 柴山 博久・松山 秀信・廣部 大樹・井澤 嵩・禰津 広直・高橋 尚太郎・荒井 淳一・平山 勇人・伊澤 佳典(日産自動車) 日産で取り組んできたレーザクラッドシートは,溶融接合特有のクラックや鋳造粗材起因のポロシティなど課題が多く量産化が困難だったが,固相接合のコールドスプレー工法を採用することで課題を解決した.加えて,C/H加工ラインにアドオンできる量産システムを開発し,第3世代e-POWER用エンジンに量産適用した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 油膜形成型潤滑油添加剤を適用した省電費EV油に関する基礎検討(第二報) 中村 俊貴・長谷川 慎治・古瀬 孝志・赤堀 慎哉・伊藤 王一・桜田 宗一郎・秋口 隼之丞(ENEOS) 著者らはこれまで駆動ユニットの低摩擦化を可能とする新規添加剤を開発していた.本研究では同添加剤の活用により,低粘度化に伴う摺動損失の増加を抑制することで,さらなる省電費化を狙った.検討の結果,市販油から大幅な低粘度化を図り,省電費性と耐久性を両立した超低粘度EV油の開発に成功したので報告する. |
2 | ◯ | 電動駆動油の低粘度化と有機材料適合性の研究 足立 常夫・小野 芳則・Walter Bunting(アフトンケミカル・ジャパン)・Christopher Cleveland(アフトンケミカル)・岩澤 良太・鈴木 裕美・中村 仁・北島 裕之・青木 恒(SUBARU) 近年,HEV, BEVなどの電動車両の普及に伴い,今後の電動車両用の潤滑油および添加剤処方設計は,より電動車両に適したものになると期待される.本研究では,潤滑油の低粘度化が有機材料に与える影響を調査し,最適な潤滑油の配合検討方法を説明する. |
3 | ◯ | 植物由来原料を用いた ILSAC GF-7 JASO GLV-2に適合する省燃費エンジンオイルの開発 菅野 泰徳・齊藤 陸人・矢倉 和真・松井 能利之・小野寺 康(ENEOS 株式会社) カーボンニュートラル(CN)達成には,原料のCN化および省燃費化によるCO2排出削減が重要. |
4 | ◯ | ルールベース手法を用いたギヤピッチングの検出手法 秋口 隼之丞(ENEOS) 近年,駆動系油の低粘度化が進み,ピッチング評価の重要性が高まっている. |
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1 | ◯ | 自動車セクターにおけるカーボンニュートラル実現に向けた課題の検討 金成 修一・平井 洋・佐藤 佑香・鈴木 徹也・伊藤 晃佳(日本自動車研究所) 筆者らは自動車セクターを対象とした長期CO2排出量およびコベネフィット効果の定量化手法としてCAMPATHを開発した.本報では2050年にカーボンニュートラルを達成した場合のシナリオ分析をし,その結果を用いて,大型トラック,バスに焦点を充てカーボンニュートラルを達成する上での課題を検討した. |
2 | ◯ | CO2回収技術搭載車におけるCO2取り出し行動の顧客受容性に関する研究 内田 健司・堀越 政寛・三浦 瑛子・田中 力・原田 雄司(マツダ) CO2回収技術搭載車において,ユーザーが車両からCO2を取り出す作業が発生する可能性がある.この取り出し作業にかかる手間とその手間を軽減するための施策について,アンケートを用いて金銭的に換算することにより,CO2回収技術搭載車の顧客受容性について評価した. |
3 | ◯ | エンジン排気からのCO2回収に対する湿度スイング法の適応可能性 大澤 佑介・松原 伊吹・境田 悟志・田中 光太郎(茨城大学) 自動車排ガスからのCO2の回収においては高温での吸着が望ましい.そこで本研究では,CO2の脱離に熱が不要であり,吸着材の湿潤状態を制御することで,CO2の吸脱着を行うことができる湿度スイング法に着目し,高温条件下におけるこの手法の適応可能性を明らかにした. |
4 | ◯ | 脱炭素に向けた産学官連携による次世代大型車開発促進事業について 高嶋 智貴(物流・自動車局車両基準・国際課) 国土交通省では,運輸部門におけるCO2排出量の約4割を占めるトラック・バスに関して,産学官連携のもと,①重量車の電動化技術と②水素,合成燃料をはじめとするカーボンニュートラル燃料における内燃機関分野等の開発促進の強化を図り,2050年カーボンニュートラルの実現に取り組んでいるところ,その概要について紹介する. |
5 | ✕ | パリ協定に基づく電気自動車の走行段階でのLCA予測 佐野 慶一郎・氏家 優凛(関東学院大学)・大井 康寛(元関東学院大学)・八木田 浩史(日本工業大学)・河西 純一・武田 克彦(関東学院大学) 各国での発電時の電源構成とCO2排出量は異なる.パリ協定に基づき,各国はゼロエミッション化を計画し,発電時の環境負荷は減少していくと予測される.本研究では,自動車生産の主要7か国での発電時のCO2排出量原単位の減少を2050年前後まで予測し,各国での電気自動車の生涯走行段階での環境負荷軽減をLCA予測した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | Study of OSC materials from the viewpoint of catalyst deterioration on-board diagnosis Akhmad Fadel Fadilla・Masami Nakamoto・Dai Sawada・Tetsuro Onishi・Kazuya Yasuda (DAIHATSU MOTOR)・Yuki Kazama・Shunsuke Oishi・Takashi Goto (CATALER)・Daiju Matsumura (Kwansei Gakuin University, Japan Atomic Energy Agency)・Hirohisa Tanaka (Kwansei Gakuin University) Catalyst degradation is diagnosed by monitoring the OSC (Oxygen Storage Capacity) of the catalyst. |
2 | ◯ | Off-Highway用途向けPM/PN粒子排出対策のための高性能DPF 加藤 章太郎・鈴木 裕明・甲斐 隆嗣・青木 崇志(日本ガイシ) 米国 Tier 5および欧州 Stage VI規制に対応すべく,多様なセル構造を有するコージェライトおよびSiC材料のDPFを開発した.PM/PN排出削減と低圧損を両立し,将来規制に適合するDPF性能をエンジン試験により評価した結果を報告する. |
3 | ◯ | ディーゼルエンジンにおけるPN10排出挙動について 阿野田 洋・後藤 陽紀・渋谷 元司郎(いすゞ自動車)・Igor Gershkovich・Mojtaba Keshavarz(Isuzu motors germany) 次期欧州排ガス規制Euro7においてPN(Particulate Number)規制が強化され,対象粒子が23nm以上から10nm以上へ拡大される見通しとなっており,PN10排出挙動を理解することは重要である.本報ではディーゼルエンジンにおけるPN10排出挙動を調査した結果を報告する. |
4 | ✕ | 触媒密度の制御による触媒担持型ガソリン用パティキュレートフィルタの高性能化 滝沢 知也・栗田 寛之・荒木 崇至・酒井 康平・村上 浩(マツダ) 次世代内燃機関排出ガス規制に対応するため,圧力損失を悪化させることなくPN捕集率を高めた触媒担持型ガソリン用パティキュレートフィルタの開発を目的としている.本研究ではフィルタ担体にコートする触媒の密度に注目し,フィルタ内部の構造解析により設計指針を導出することで,両性能を満たす仕様を開発した. |
5 | ◯ | 重量車に搭載された尿素SCRシステムの使用過程における性能低下要因に関する研究 山本 敏朗(自動車技術総合機構) 平成28年排出ガス規制適合車に導入された尿素SCRシステム(銅系触媒)のNOx低減性能等のデータを,積算走行距離の増加に伴いシャシダイナモメータ試験等を実施して継続的に収集した.これを基に,使用過程において尿素SCRシステムの排出ガス低減性能に影響を及ぼす要因を分析し,性能低下の実態把握を行った. |
6 | ◯ | 乗用車の亜酸化窒素排出特性に与える環境湿度の影響 越川 翔生・鈴木 央一(自動車技術総合機構) 車両周囲の環境条件は自動車の排出ガス特性に影響を与える.高い温暖化係数を持つ亜酸化窒素(N2O)について,温度条件による排出特性の変化は報告されているが,湿度に着目した研究は少ない.本報では,シャシダイナモメータにてガソリン車のN2O排出特性に与える環境湿度の影響について検討した. |
7 | ◯ | PHEV向け高気孔率担体 鈴木 大稀・青木 崇志・松本 祐・佐々木 裕二・松本 海(日本ガイシ) 米国Tier4規制では,NMOG+NOx規制値が厳しくなり,特にPHEV(プラグインハイブリッド電気自動車)はEVモードからエンジンモードへの切替え時にエミッションが悪化する可能性があるため,後処理システムの改善が課題である.高気孔率担体の使用により,コールドスタート時のエミッション削減が期待でき,本稿ではその評価結果を紹介する. |
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1 | ◯ | 複数の交通場面からのOperational Design Domainの設定に向けた走行環境の体系的整理方法 霜野 慧亮・萩野 光明・中野 公彦(東京大学) 自動運転車両の社会導入ではODD設定に際し行政や地域への説明が求められており,自動運転システムの設計や検討に際し考慮された個別の交通場面の体系的な整理が必要である.交通場面が複数の構成要素を内包すると考えるとき,グラフで表現することで交通場面に対するODDの網羅性が説明できると期待される. |
2 | ◯ | 学習データの品質が視覚的質問応答タスクに基づく自動車走行シーン検索モデルの性能に与える影響調査 中西 奏太・大谷 健登・武田 一哉(名古屋大学大学院情報学研究科) 自動運転分野において,学習データの品質がモデルの汎化性能や出力の安定性を損なう要因となることが指摘されている. |
3 | ◯ | 遠隔アシストによる自動運行の有効性検証 赤木 康宏・金森 亮・森川 高行(名古屋大学) 自律走行システムに対して遠隔地にいる人間が助言を与えることで運転行動を変容させる遠隔アシストという方法がある.本稿では無信号交差点通行,横断歩道通過,駐車車両回避の各交通場面に対して人間が助言を与える方法を設計するとともに,実市街地での走行実験に基づく有効性検証について報告する. |
4 | ◯ | 交差点における行動計画に向けた可視車両挙動に基づく不可視車両の存在推定 森田 嵩基(名古屋大学大学院情報学研究科)・竹内 栄二朗(株式会社ティアフォー)・武田 一哉(名古屋大学大学院情報学研究科) 自動運転において,オクルージョン下での安全で効率的な意思決定は重要であり過度に保守的な行動は交通流に遅延をもたらす.本研究では,可観測車両の行動から不可視車両状態に制約を付与する手法を提案する.実走行データを用いて,提案するリスク制約アプローチが従来手法よりも効率的な速度計画が可能であることを示す. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ✕ | BEV熱動力評価用シミュレータの他車挙動モデル構築 野島 雅悠・森田 真樹・堀本 卓嗣(トヨタ自動車) BEV開発における新規課題として熱起因による動力性能があり,その指標化に実車評価を行っていたが工数等問題があった.そこでドライビングシミュレータの需要が出てきたが,交通流の他車両挙動が再現できておらず,官能評価に活用不可であった. |
2 | ◯ | BEV充放電サービス基盤による開発効率化とシステムの省コスト化に関する検討 杉山 緑・坂柳 佳宏・江原 雅人・平野 貴洋・乙幡 翼(トヨタ自動車) 2050年CN達成に向け,街とモビリティを連携したエネルギーマネジメントシステム構築を目指す.本研究では,通信プロトコルやAPIの標準化とサーバーレス構成により,開発効率化,リードタイム短縮,運用コスト削減を実現するプラットフォームを開発した.さらに実証実験から得られた効果と知見をまとめる. |
3 | ◯ | 商用車需要の将来変化を見通すための物流需要推計プロセスと補完手法の構築 新徳 顕大(株式会社構造計画研究所)・大橋 伸匡・新田 淳一郎(いすゞ中央研究所)・前田 涼子(株式会社構造計画研究所) 将来の商用車需要の将来像を定量的に評価するため,物流センサス等の統計データを活用し,物流需要の将来推計プロセスを構築した.地域別・モード別・輸送品目別に対応する補完手法を組み込むことで,既存統計の限界を補った分析を可能とし,モーダルシフトの進展を想定したシナリオ分析を通じて,需要構造の変化を捉える枠組みを提示した. |
4 | ◯ | 交通需要に応じた仮想信号機(VTL)の制御アルゴリズム設計と適用効果の評価 坂井 渓太(東洋大学大学院)・鈴木 宏典(東洋大学) 車車間通信技術を活用した仮想信号機(VTL)を用いることで,交差点交通流は物理信号機を超えた効率で制御が可能である.本研究では,需要の変動に柔軟に対応可能な新たなVTLの制御アルゴリズムを設計し,交通流シミュレータ上において再現し,複数のシナリオを対象に,VTLによる交通流改善効果の評価を行った. |
5 | ◯ | Trajectory Prediction of Traffic Participants in Interaction Scenes at Signalized Intersections Quy Hung Nguyen Van・Heishiro Toyoda (Toyota Motor)・Cui Xiongyi・Rosman Guy (Toyota Research Institute)・Kimimasa Tamura (Woven by Toyota) In this paper, we present our approach to predicting the trajectories of traffic participants at signalized intersections in urban areas in Japan. Based on measurement data from sensors (cameras, lidar) installed at intersections, we focus on interactions between traffic participants (particularly, crossing pedestrians, bicycles, and vehicles turning right and left), and investigate the feasibility of learning and predicting trajectories in situations where real interactions between traffic participants occur by utilizing advanced deep learning models. |
6 | ◯ | 視覚言語モデルを活用した環境変化に頑健なナンバープレート認識システム 新庄 康太・吉澤 真太郎・森 優人(トヨタ自動車) ナンバープレート認識システムは,駐車場管理や交通監視などに活用されているが,その活用範囲を工場の敷地内やスマートシティなど,より広いフィールドに拡大することが望まれている.そのため,多様な画像に柔軟に対応できる視覚言語モデルを活用することで,より高度なナンバー認識を精度良く実現する技術を開発した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 機械学習を用いた6000系アルミ合金のBH後の耐力予測に関する研究 永井 潤哉・青野 健太郎・根川 亮佑・高見 大輝(SUBARU) 自動車パネルに使用される6000系アルミ合金は成形ひずみや塗装焼付時に硬化=ベークハード(BH)し,各条件の組み合わせで耐力が変わるためそれらの特定には膨大な数の引張試験が必要となる.本研究では引張試験データ数を大幅に増やすことなく機械学習を活用することで任意の組み合わせにおけるBH後耐力の予測技術確立を試みた. |
2 | ✕ | 鋼/アルミ異材スポット溶接継手の強度特性(第1報) 各務 綾加・梅野 栄介・堀田 尚輝・藤崎 徹也(トヨタ自動車)・松岡 秀明・尼子 龍幸(豊田中央研究所) 鋼板とアルミ合金のスポット溶接では,接合界面に生成される金属間化合物が接合強度と密接に関係することが知られている.本報では,鋼板とアルミ合金板のスポット溶接において,金属間化合物の脆さを克服する目的で突起状組織を形成した溶接継手を作製し,引張せん断試強さ,L字剥離強さを調査し,接合径との関係を示す. |
3 | ◯ | 車載部品筐体向け放熱性アルミニウム塗装材の開発 渡邉 博紀・加藤 治・京 良彦(株式会社UACJ) 放熱性アルミニウム塗装材は,電子機器や車載部品の筐体として適用でき,熱放射を促進する塗膜により熱放射を増やすことで熱制御に貢献できると考えられる.本報告では,エポキシ樹脂ベースの塗料において含有粒子であるシリカの粒径,濃度を調整することで含有粒子と塗膜性能の関係性を調査した結果を紹介する. |
4 | ✕ | アンモニア燃焼雰囲気におけるステンレス鋼の窒化挙動 藤村 佳幸・林 篤剛・平川 直樹・濱田 純一(日本製鉄) アンモニア燃焼を想定し,各種ステンレス鋼のNH3-H2O-N2雰囲気における600℃×50hr熱処理時の窒化挙動を調査した.オーステナイト系ステンレス鋼は表層に形成される窒化層がフェライト系ステンレス鋼よりも浅い.また,フェライト系でも低NH3雰囲気であれば窒化が抑制される傾向を示した. |
5 | ◯ | T型Ni合金ろう付け継手の曲げ疲労特性 王 暁光・梅澤 篤志(東京濾器) フェライトステンレス鋼のNi合金ろう付け継手の疲労強度や破壊挙動,金属組織や応力集中との関係についての試験および数値応力解析を行った.ろう合金層の表面部はPとCrが富化し,Ni-Cr-Fe-Si-Pの凝固組織が生成されること,フィレット部の曲率半径が応力集中に影響を及ぼすこと,これらの因子が疲労限度と定量的に関係していることが明らかになった. |
6 | ◯ | コールドスプレーバルブシートの材料開発 伊澤 佳典・荒井 淳一・平山 勇人・高橋 尚太郎(日産自動車) タンブル流強化に重要なストレートポート形成のため,コールドスプレーバルブシートの材料を開発した.成膜に必要な展延性と耐摩耗に必要な硬さという相反する要件を両立させるCu系基地材料粉末と,Co系硬質粒子並みの潤滑性を有するFe系硬質粒子を設計し,被膜を両者の複合膜とすることで高い耐摩耗性を得た. |
7 | ✕ | 面疲労/曲げ疲労強度に優れた浸炭浸窒用鋼の開発 伊藤 有沙・玉井 智也・大橋 亮介・山﨑 歩見(大同特殊鋼) 電動車の駆動装置として注目されるe-Axleに用いられる減速機歯車には,歯面・歯元の両特性に高強度化が求められる.浸炭浸窒処理は,表層硬さおよび軟化抵抗を上昇させることで,強度特性を向上させる処理である.本研究では,浸炭浸窒処理を施すことで優れた面疲労/曲げ疲労特性を示す鋼を開発した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 高強度ホットスタンプ材を適用した電池パックの高機能部材の開発 齋藤 由実・木本 野樹(日本製鉄) 近年,電気自動車の普及に伴い,電池パックにおけるコスト削減と安全性確保の両立が求められている.本検討では,電池パック内フレームに着目し,ホットスタンプ鋼板を適用することで,その高い強度に加え,優れた成形性によって実現されるフランジの連続化により,電池パックの耐荷重性と剛性の向上の目途を得た. |
2 | ✕ | せん断端端面の遅れ破壊特性に与える端面二次成形の影響について 松木 優一・戸畑 潤也・新宮 豊久・木村 英之・塩崎 毅(JFEスチール) 自動車車体の軽量化と衝突特性の両立のため超高強度鋼板の適用が拡大しているが,せん断端面での遅れ破壊が課題である.本研究では超高強度鋼板に対してせん断加工を行い,せん断端面に引張と圧縮の二次成形を付与し,その後応力負荷した状態で遅れ破壊試験を実施することで,遅れ破壊特性への影響を調査し考察を行った. |
3 | ◯ | 三軸同時加振による振動耐久評価に関する考察 中村 勝彦・奥永 樹(IMV)・吉田 憲司・大澤 司(デンソー)・百武 哲也(SOKEN) 実環境下の製品は多自由度振動に晒されるため,これまで単軸加振三方向により設計評価されてきたが,三軸同時加振評価の導入が進められている.本稿では,単純な試験体を用いて三軸同時と単軸加振三方向の加振条件違いの評価結果を振動エネルギーで定量化し,その結果の差異と要因を明らかにしたので報告する. |
4 | ◯ | 980MPa級高張力鋼板を母材としたスポット溶接引張せん断継手の疲労限度向上 田中 耕太郎(日本大学大学院理工学研究科)・岡部 顕史・冨岡 昇(日本大学) 980MPa級高張力鋼板を母材とするスポット溶接した引張せん断継手に,事前に単一過大荷重を負荷してき裂発生部位およびその周辺に圧縮残留応力を与えた後定振幅荷重疲労試験を行い,単一過大荷重による疲労限度の向上を確認した.また,有効ひずみ範囲を用いると単一過大荷重有無の疲労寿命を統一的に評価することを示した. |
5 | ✕ | 赤外線熱弾性法によるスポット溶接継手の疲労強度評価 上田 秀樹・白水 浩(日本製鉄)・田中 嶺至(日鉄テクノロジー) 赤外線熱弾性法は構造物の応力分布及び疲労限度を非接触で測定する技術として期待が高まっている.本報ではスポット溶接継手を対象に熱弾性応力に及ぼす負荷周波数の影響を,有限要素法解析(FEM解析)を適用し検討するとともに,赤外線測定による散逸エネルギの急増点から求めた疲労限度の推定精度を検証した. |
6 | ◯ | ホットスタンプによる一体化部品の高性能化のための分析評価技術の開発 久保 雅寛・木本 野樹・岡田 徹・白神 聡(日本製鉄) ホットスタンプ鋼板を用いたキャビン骨格構造などの一体化自動車構造部材の適用が拡大している.これらの部品の性能向上を目的に,主に重ね合わせ部の分析評価技術を開発した内容について述べる. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 車両三自由度車両モデルにおける操舵応答特性のエネルギー伝達モデルの構築 小瀬川 篤(神奈川大学大学院)・山崎 徹・栗原 海・岩田 和朗(神奈川大学) 車両運動におけるステア特性,操舵応答特性,直進安定性能などの評価に用いられる車両運動モデルにエネルギー伝達モデルを適用しエネルギー視点で現象を記述する新たな手法を提案する.また,各ステア特性における車重変更後の操舵応答について,エネルギー伝達モデルを用いて記述する. |
2 | ◯ | エネルギー伝達モデルに基づく直進安定性と操舵構成部の動的評価 山崎 徹(神奈川大学)・小瀬川 篤(神奈川大学大学院)・栗原 海・岩田 和朗(神奈川大学) 平面運動とロール運動のエネルギー伝達モデルを車両運動モデルに適用したものを活用してロール外乱が直進安定性に及ぼす影響をエネルギー視点から評価する.また,車両の操舵応答に影響を及ぼす要素としてハブ軸受けを考慮したモデルを用いてエネルギー視点で考察し,新たな設計指針を獲得する. |
3 | ◯ | スプリットμ路における車両安定性向上のための制駆動・操舵協調制御 神谷 大貴・伊藤 章(愛知工業大学) 外界センサから得られる路面摩擦係数の事前予測を活用した左右独立操舵制御と,制駆動力制御による荷重移動を協調させ,スプリットμ路走行時の車両安定性向上を図るMPC制御手法を提案する. |
4 | ◯ | EPSシステムのトーションバー剛性設計に関する一考察 三好 尚(本田技研工業) 本研究では,EPSシステムのトーションバー剛性向上による官能評価を表現するために,EPSシステムと車両の二輪モデルを組み合わせたクローズドループの特性を検討した.この特性計算において,トルクセンサのトーションバー部のねじり剛性に関する一つの設計指針が得られたので報告する. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 後輪横すべり角に基づいた旋回支援制御の検討 大久保 直人・小山 亮・本庄 史明(本田技研工業) 滑りやすい路面環境においてもドライバが狙った走行ラインをトレースしやすくするため,推定器から得られた後輪横すべり角に基づいて復元ヨーモーメントを付与してドライバの旋回操作支援する後輪横すべり角フィードバック制御を考案し,シミュレーションと実車テストで制御効果を検証した. |
2 | ◯ | 車体前後の相対ロール角速度補償制御による旋回時ロール挙動と運動特性改善効果の検討 松本 平樹(J-QuAD DYNAMICS)・山田 陽介(アドヴィックス) 車体の剛性に起因する車体前部および後部のロール運動の相対過渡挙動が,操舵初期における「繋がり感」や旋回中の「予測性」等に影響していることに着目し,減衰力調整機構を持つサスペンションダンパー(AVS)を利用した前後相対ロール角速度補償制御による旋回時のロール挙動と運動特性の改善効果を検証した. |
3 | ◯ | トーションバー式アクティブサスペンションへのデータベースドプレビュー制御の適用 古田 浩貴・穂積 仁・齋藤 敬・慶田 達哉(トヨタ自動車) 電動モーターを使ったトーションバー式アクティブサスペンションは,オイルレスで他のシャシーコンポーネントと部品共用化が可能であるため,環境やコストで優位な一方,応答性の課題がある.そこで,本論文では,提案してきたデータベースドプレビュー制御を適用することで,制振制御効果の改善を行った結果を報告する. |
4 | ✕ | 路面μ推定によるスリップ限界を考慮した最適駆動力制御と自動芝刈り機への応用 坂上 恭平・伊藤 亜紀子(本田技術研究所 先進パワーユニット・エネルギー研究所)・荒川 貴行・川崎 雄一(本田技研工業) 自動芝刈り機は僅かな経路誤差から刈り残しが生じたり,急峻な駆動力変化が芝を傷めたりするため,乗用車に比してより高精度な駆動力制御が要求される.単純なセンサ精度向上や高ゲイン化では要求に対応できないため,本稿では車両と駆動力モデルに基づいて路面μを推定し,左右輪の駆動力を最適化する手法を提案する. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 操舵と路面凹凸の複合入力下における操縦安定性の解析 田中 歩武・芝端 康二・山門 誠・山本 真規・安部 正人・狩野 芳郎(神奈川工科大学) これまで,殆どの操安性の解析は路面凹凸の無い平坦路で,乗心地の解析は操舵入力の無い直進状態を前提として行われていた. |
2 | ◯ | 車両運動特性の変化がドライバーの運転操作に与える影響の解析 前田 前田(トヨタ自動車) 車両運動特性の変化でドライバー官能と運転操作への影響をドライビングシミュレータで実験を実施.結果,官能が良い車両運動特性は操舵速度のピーク値の低下,τLを用いた解析では,τLの増加傾向を確認.τLが増加する事で運転操作がよりスムーズになり,熟練ドライバーの操作に近づく可能性が示された. |
3 | ◯ | ブレーキG-Vectoring制御車両のロボット操舵試験とτLによる操舵特性評価 源平 伊吹・山門 誠・安部 正人・狩野 芳郎・山本 真規(神奈川工科大学)・柴田 知寿(トヨタ自動車) 緊急回避への適用を視野に,ブレーキを用いた高ゲインG-Vectoring制御による操舵時の過渡的な操縦安定性の改善を検討した.実車両にてロボット操舵でオープンループの過渡特性を確認し,複数のドライバによるレーンチェンジ実験にてτL同定を用いてドライバの余裕度を定量評価し,主観特性との整合性を確認した. |
4 | ◯ | 前方路面におけるタイヤ・路面間の摩擦特性推定システム構築に関する研究 渡辺 淳士・景山 一郎・栗谷川 幸代・原口 哲之理(日本大学)・金子 哲也(大阪産業大学)・西尾 実(アブソリュート株式会社) 前報では,雪氷路での路面摩擦特性と関連する複数の環境情報を活用した路面カテゴリ分けについて報告した.本研究では,前方路面の摩擦特性を推定するための有効なセンサ選定と,推定アルゴリズムの構築について検討した.その結果,提案手法の有効性を検証し,前方路面摩擦推定システムの実現可能性について考察する. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 圧縮センシングDICを用いたタイヤ試験における振動解析 加藤 由幹(高知工科大学)・綿引 壮真(構造計画研究所)・大髙 政祥(小野測器)・遠越 光輝(構造計画研究所)・小田 吉帆(小野測器) 走行中のタイヤは路面やエンジンからの励振力を受け,複雑な振動挙動を示す.しかし,高速な回転体であるので,ケーブルを有する接触式センサでは振動計測が難しい.そこで本研究では,圧縮センシングとデジタル画像相関法を用いて,タイヤの詳細な振動形状とスペクトルを計測する手法を開発した. |
2 | ◯ | サスペンション入力に対するばね上振動特性の実験解析手法 吉見 剛・香村 伸吾(トヨタ自動車) 効率的な乗心地性能開発のため,ばね下からばね上への入力と,ボデー弾性変形などに起因するばね上の応答特性に分離した解析技術は有用である.本稿ではばね上の応答特性について,上下入力だけでなく,前後・左右入力に対しても計測する手法を開発し,車両電動化による特性変化の考察を通じ,その有用性を検証した. |
3 | ◯ | 加振機による車両振動の再現と振動感覚評価 田中 颯太・玉置 元(東京都立大学)・野島 崇矢・塩崎 弘隆(三菱自動車工業)・吉村 卓也(東京都立大学) 6軸加振機を用いて車両振動を模擬した振動実験により,乗り心地に有効な振動の方向成分を検討する.悪路走行時に実測された車両振動である基準振動,その1方向成分を増減させた調整振動,1方向減少させ不足した振動パワーを補うため他方向成分で補正した補正振動を用いて,シート着座人体を加振し乗り心地を比較する. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 電動駆動ユニット開発におけるマルチボディダイナミクスCAEを使った加振力と振動伝達のNV予測技術 陰山 俊雄(エイヴィエルジャパン) 振動騒音の対策には加振力低減や振動伝達低減といった対策が有効であるが,実稼働条件を想定した試作の最終段階で異音が発生した場合,その原因が加振力なのか,振動伝達なのかを切り分けることは容易ではない. |
2 | ◯ | 反射位相差値の探索に基づく車室内音場解析モデルの構築 桝本 貴之・竹川 真弘(サイバネットシステム)・黒柳 和志・重田 郎・熊倉 弘幸(JVCケンウッド) 車室内の多点SPL測定値を再現する数値解析モデルの構築を試みた.本報では,変数とする壁面のインピーダンス値を吸音率と反射位相差に基づいて整理し,それらの値を壁面グループ毎に変化させて解析した結果に基づいて,測定値を再現する値の組み合わせを探索した.加えて,吸音材やマイク位置の応答に対する感度も確認した. |
3 | ◯ | ユニットモードの新しい抽出法の提案 望月 隆史・鈴木 寛之・平居 嵩朗・日高 一希・花島 萌(エステック) 振動特性をユニットモードと呼ぶ単純形状のモードに分解できるという考え方を提案している.このモードで分析を行うと振動メカニズムを明瞭に捉えることができ,共振周波数変更による応答低減検討を簡単にできることをこれまで報告している.本研究は従来の抽出法で抱えていた問題を解決する新手法について紹介する. |
4 | ◯ | 自動車車体の振動特性におよぼす質量および剛性分布の影響 揚場 遼・樋貝 和彦・塩崎 毅(JFEスチール) 自動車車体の制振性を向上させるアプローチには,振動源から振動評価点までの振動減衰による対策の他,車体の固有周波数コントロールによる対策が考えられる.後者の例として質量分布の最適化について2024年度に報告した.本報告では,ビード付与等による各所の剛性変化が車体全体の振動特性に及ぼす影響を評価した. |
5 | ◯ | アルミ合金製ボルトおよびチタン合金製ボルトを用いた締結体の振動特性評価 川原橋 優希・久我 聡(東京都市⼤学⼤学院)・岸本 喜直・小林 志好(東京都市⼤学)・藤森 トリスタンサミュエル・井上 惠介(東京都市⼤学⼤学院) ボルト締結は組立と分解が比較的簡便な接合方法であるが,鋼製のボルト・ナットを多数使うと車体の総重量の増加に繋がる.本研究では鋼製のボルト・ナットをより軽量なアルミ合金製およびチタン合金製のボルト・ナットに置き換えたときに,これらが締結体の振動特性に与える影響を打撃試験と有限要素解析によって評価した. |
6 | ◯ | マグネシウム合金を用いたマルチマテリアル構造におけるボルト締結部の振動特性 藤森 トリスタンサミュエル・井上 惠介(東京都市大学大学院)・岸本 喜直・小林 志好(東京都市大学)・川原橋 優希・久我 聡(東京都市大学大学院) マグネシウム合金は実用金属の中で最軽量であり,かつ減衰性能に優れた材料として次世代の車体構造への適用が期待されている.本研究ではマグネシウム合金を中心に異種材料で構成したマルチマテリアル構造におけるボルト締結部の振動特性を打撃試験と有限要素解析によって調査し,その予測に応用可能な解析手法を構築した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 高周波リプル音検討のためのバッテリユニットから車室内への空気伝搬特性予測技術 藤井 謙弥(本田技研工業)・平 仁志(オートテクニックジャパン)・外山 直基(本田技研工業) 電気自動車の高電圧バッテリユニットから発生する高周波リプル音の空気伝搬特性を予測するCAE技術を構築した.FEMを用いて車室外音響-構造-車室内音響モデルを連成解析し,カーペットのBiotパラメータや車室内吸音率を適切に考慮することで,高周波数帯域において実測値と良好な一致を示すCAE結果を得た. |
2 | ✕ | ドライビングシミュレータを活用した電気自動車のNVH開発プロセスとモデル化技術 鳥居 建史・三瀬 史遠・藤井 謙弥(本田技研工業)・Sellerbeck Philip・Philippen Bernd(ヘッドアコースティクス)・田邊 謙太(ヘッドアコースティクスジャパン) 電気自動車の開発では,開発期間の短縮,開発費用や工数の抑制といった開発効率の向上が強く求められている.その対応として,ドライビングシミュレータを活用し,試作車製作前の設計段階から振動騒音性能の検討を行う開発プロセスを考案した.本報では,このプロセスの概要と,それを支えるモデル化技術について紹介する. |
3 | ◯ | エンジン音主観評価と車室内音および車両情報による主観評価推定モデルの構築 菅沼 真一(中央大学大学院)・長江 新平(日産自動車)・戸井 武司(中央大学) 運転時のエンジン音主観評価と同時に車室内音および車両情報を取得し,機械学習を用いた主観評価推定モデルを構築した.車室内音のみを説明変数とした推定精度56 %に対して,エンジン回転数/駆動トルク/車速の車両情報の追加により推定精度65 %に向上し,車室内音に加え車両情報の快音判断への寄与を実証した. |
4 | ◯ | 走行状態の時間要因有無によるエンジン音の主観評価推定モデルの構築 菅沼 真一(中央大学大学院)・長江 新平(日産自動車)・戸井 武司(中央大学) 運転時のエンジン音主観評価に寄与の高いエンジン回転数/駆動トルク/車速を説明変数とした機械学習を用いた主観評価推定モデルの推定精度65 %に対して,主観評価以前5秒間のエンジン回転数の時間履歴を加えることで推定精度73 %へ向上し,エンジン音主観評価に対する時間要因の影響を定量的に把握した. |
5 | ✕ | ガタツキや擦れによる異音の自動評価システム開発 (第二報) 作石 達哉・米森 一貴・山中 高章・徳永 佳也・倉見 洋平(日産自動車) 2024年秋季大会にてガタツキや擦れによる異音の自動評価システム開発について報告した. |
6 | ◯ | 変動感を伴う空力騒音の不快感を評価する心理音響指標の検討 鷲津 智哉(日産自動車)・小松崎 俊彦(金沢大学)・吉村 卓也(東京都立大学)・飯田 明由(豊橋技術科学大学)・山崎 徹(神奈川大学)・松村 雄一(岐阜大学)・宮本 孟宜・飯田 桂一郎(スズキ)・谷口 圭一(日産自動車) 高速走行時に乗員にとって不快となる変動感を伴う空力騒音(バサバサ音)について,音の特徴を調査するために大規模な聴感評価実験を実施した.聴感評価実験から得られた不快感と相関の高い音の心理音響指標について,シャープネスやラフネスなどの心理音響評価量および変調スペクトル解析から検討した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | ロジスティック回帰を用いた無信号横断歩道における歩行者の判断特性の解析 荒木 俊人・西本 宇志・奥田 裕之・鈴木 達也(名古屋大学)・伴 和徳(トヨタテクニカルディベロップメント) 交通シミュレーションにおいて多様な交通環境を再現できることは,自動運転システムの検証において重要な役割を果たす.本研究では,信号機の無い横断歩道における歩行者の横断判断の多様性に着目した.仮想環境を活用して歩行者の行動を観測し,歩行者の横断判断の個人特性を解析した結果を報告する. |
2 | ◯ | 無信号交差点におけるドライバ-歩行者モデルによるヒヤリハット検証 山口 拓真(トヨタテクニカルディベロップメント)・渡辺 融(名古屋大学)・伴 和徳(トヨタテクニカルディベロップメント)・奥田 裕之・鈴木 達也(名古屋大学) 人間の移動は,認知,判断,動作により実現されると言われており,これらのミスによりヒヤリハットや交通事故が発生してしまう.ドライバと歩行者の判断モデルにより,認知,判断,動作のミスを明示的に表現することができる.そこで,それぞれのミスによりヒヤリハット事象がどの程度発生するか検証する. |
3 | ◯ | ニューラルネットワークモデルを用いたサイクリストの交差点通過行動の分析とモデル化 脇坂 龍・山口 拓真・伴 和徳(トヨタテクニカルディベロップメント)・奥田 裕之・鈴木 達也(名古屋大学) シミュレーションを用いて自動運転評価を行うには,交通参加者モデルが必要である. |
4 | ◯ | 前庭サプライズモデルによる運転指導の効果検証 手嶋 啓太・髙山 雅年・小坂 智雄・成末 充宏・藪中 翔・佐藤 大地・矢吹 壮史・渡邊 雅之(マツダ) マツダドライビングアカデミーの指導による「同乗者に優しい運転」の訓練効果を,車両挙動評価に適用した前庭サプライズモデルで定量化できるか検証した.その結果,後席同乗者の前庭サプライズが運転訓練により低減した.これより,同乗者への影響を直接捉えた指標で運転技量を評価できる可能性を示した. |
5 | ◯ | ドライバー個人の操作入力制約を考慮したステアリングアシストシステムの提案(第2報) 長坂 大輔(J-QuAD DYNAMICS)・伊藤 章(愛知工業大学)・奥田 裕之(名古屋大学)・市瀬 茂徳(J-QuAD DYNAMICS)・青木 宏文(名古屋大学) 前報で提案したドライバー個人の操作入力制約を考慮したステアリングアシストシステムを,高齢者と身体的制約で可動域が限定されるドライバーを対象に評価した.VRドライビングシミュレータで操作負荷低減効果などを検証し,その結果を報告する. |
6 | ◯ | 人体有限要素モデルを用いた全身振動時の腹部内臓挙動の解析 濱崎 透・中平 祐子・岩本 正実(豊田中央研究所) 人体有限要素モデルを用いて,全身振動下における腹部内臓挙動を解析した.計算結果から,胸部と加振変位の位相差は腹部内臓の変形を引き起こし,約5Hzで最大となることが示された.このような変形は,腹部内臓内の機械受容器の神経活動を誘発し,モビリティ走行中における腹部不快感の一因となる可能性がある. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 大規模走行データと機械学習を組み合わせた市場でのエンジン部品挙動推定手法の構築 大塚 勇貴・吉井 健太・山上 和彦・渡部 一晃・田中 浩平(本田技研工業) エンジン構成部品が市場でどの様な挙動をしているかを推定することは,高品質なエンジン開発にとって重要である. |
2 | ◯ | エンジン軸受向け評価用単体試験機における焼付き過程の実験的研究 幸島 元彦・永田 真理・田村 忠教・櫻井 真一(大同メタル工業) 本研究では,自動車エンジン用すべり軸受の評価に用いられる単体試験機を使用して,焼付き試験を実施した.試験中に取得した温度やトルクなどをもとに,焼付きが発生する過程について詳細な考察を行った.特に,流体潤滑状態にある軸受が油膜を喪失し,焼付きに至るまでの過程を明らかにした.その結果を本発表にて報告する. |
3 | ◯ | ピストンスカート部へのオイル供給に関する解析 陣内 智也・佐藤 健太・川島 久宣・鈴木 秀和・石間 経章(群馬大学) ピストンスカート部の油膜生成過程を理解することを目的として,各クランク角度に対してスカートとシリンダに付着したオイルの厚さを計測し,オイルの流入過程を調査した.スカートへのオイル流入は主にピストンの下降行程時にスカート下端からであることを確認した.更に他からのオイル流入もあることを観察した. |
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1 | ◯ | 冷却損失低減に向けた筒内遮熱膜および評価解析技術の研究(第1報) 篠田 健太郎・木下 幸一・山田ムハマド シャヒン・阿部 陽香・阿子島 めぐみ・久保田 英志(産業技術総合研究所)・伊藤 孝之(日本自動車研究所) エンジンの熱効率向上のためには,冷却損失の低減が重要であり,燃焼室壁面への遮熱膜の形成が注目されている.本研究では,産総研が開発したハイブリッドエアロゾルデポジション(HAD)法を用いた成膜技術により,遮熱膜性能向上のための材料設計,成膜,及び評価手法の確立を目指しており,その進捗状況について報告する. |
2 | ◯ | 冷却損失低減に向けた筒内遮熱膜および評価解析技術の研究(第2報) 阿部 陽香・篠田 健太郎・阿子島 めぐみ・木下 幸一・山田ムハマド シャヒン・久保田 英志(産業技術総合研究所) 産総研が開発した成膜技術であるHAD法は,固体粒子を溶融せずに噴霧堆積させる固相粒子積層法であり,低熱伝導率が予想されるため,燃焼室壁面等の遮熱膜としての応用が期待されている.今回,HAD法によりセラミック微粒子を用いて金属基材上に成膜し,熱拡散率,比熱および密度測定により熱伝導特性を評価したので報告する. |
3 | ◯ | 低熱伝導材料を用いたピストン遮熱膜の開発(第2報) 山野井 亮子・荻原 一輝・田野 哲平・依田 詩陽里(アート金属工業) エンジンの熱効率向上を狙い,冷却損失低減を目的としたピストン遮熱膜を開発している.多孔質粒子による遮熱層と燃料・燃焼ガスの侵入を抑制する表面封孔層からなる複合膜である.本研究では実用化に向け,成膜方法の膜強度への影響,および基材表面性状と密着力の関係を明確にした. |
4 | ◯ | ガソリンエンジンの燃費・燃焼安定性を向上させる高応答遮熱膜の開発 岡田 寛也・小林 千馬・川下 浩史(SUBARU)・高岡 勝哉(日本特殊陶業)・津田 雄史(SUBARU) エンジンの冷却損失改善アイテムの一つである高応答遮熱膜が注目されている.本報では希土類複合酸化物膜をピストン冠面へ塗布することによる熱効率向上及び冷態暖機中の燃焼安定性改善効果を調査した.燃費は最大で約1%改善,冷態暖機中を模擬した台上評価でIMEPの変動率は約10%改善した. |
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1 | ◯ | 危険場面の自動検知と足関節追跡による足行動評価システムの開発 須崎 林弘昭(早稲田大学創造理工学部総合機械工学科)・林 弘昭・菅野 重樹(早稲田大学創造理工学部)・亀﨑 允啓(東京大学大学院) 事故予防には,危険に即座に対応する「予防動作」が重要である.本研究では,右足のブレーキ準備動作に着目し,前方カメラから危険場面(例:路駐車通過,駐車場内走行)を検出し,足元カメラから足関節を追跡することで,ブレーキへの移動やそのタイミングを自動評価する.実験では,指導員の評価と90%以上一致した. |
2 | ◯ | ドライバの内部状態の動的推定に基づく潜在的な不安全意識の予兆検知 鈴木 宏典(東洋大学)・木村 年晶(京都橘大学)・田島 淳(三咲デザイン) ドライバに起因する交通事故の背後には顕在的なドライバの不安全行動が潜み,さらにその背後には潜在的な不安全意識が生じていると考えられる.本研究では,ドライバの内部状態を動的に推定し,潜在的な不安全意識の予兆を検知するアルゴリズムを提案する.DS実験のデータを用いて,提案するアルゴリズムを検証する. |
3 | ◯ | KM式安全運転検査キットを用いた日中両国ドライバの運転行動の比較 山高 正烈(愛知工科大学)・松永 勝也(九州大学(名誉教授)) 本研究では,KM式安全運転検査キットを用いて,日本および中国のドライバの運転行動を比較し,運転免許の保有有無および国籍の違いが認知・反応時間に及ぼす影響を検討した.具体的には,実験参加者に対して認知・反応時間およびタイミングに関する検査を実施した.実験の結果,免許保有者においては,日本人ドライバの認知・反応時間が中国人ドライバよりも有意に短く,かつバラツキも小さい傾向が認められた.一方,免許を保有していないグループにおいては,中国人ドライバの方が日本人よりも短い認知・反応時間を示し,ばらつきも少なかった.これらの結果から,運転経験が認知判断能力の向上に寄与するとともに,両国の交通環境の違いが運転行動に影響を及ぼしている可能性が示唆された. |
4 | ◯ | 運転免許非保有者の無信号交差点における自転車の運転特性 長峯 桜都・吉武 宏・小竹 元基(東京科学大学大学院) 中高生の自転車事故が多く,自転車側の過失も多いことから,自転車に対する安全運転支援が求められる.そこで本研究では,中高生に対する自転車の安全運転支援を目指し,中高生が運転免許を保有しないことに着目し,事故の多発場面である無信号交差点における運転免許非保有者の自転車の運転特性をシミュレータで把握した. |
5 | ◯ | レベル2運転支援システムにおける運転の楽しさと覚醒度の維持を実現する制御要件の検討 加藤 昌彦・坂本 真樹・田中 健次(電気通信大学) レベル2運転支援システムを使用した高速道路走行において,高い覚醒度を維持し安全性を確保するための制御仕様の検討を実施した.ラッセルの円環モデルの考え方を参照し,走行時の喜びと覚醒度の2軸の平面上でドライバーの感情状態を表すことで,走行中の高い覚醒度と運転の楽しさを両立させる制御要件案を提示した. |
6 | ◯ | 運転への注意力リソース低下を判別する指標の検討 小川 洋明・浅見 克志(デンソー)・川守田 拓志(北里大学) ドライバが前方を見ているが認知は十分にできておらず,運転への注意リソースが低下した状態(Cognitive Distraction)を視線の動きを用いて判別する手法を検討している. |
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1 | ◯ | 車載メーターディスプレイ内警告サインの検出性に対する行動的評価法の検討 木村 司・Yurie Shin・大江 龍太郎(大阪大学大学院人間科学研究科)・古屋 雅則・植栗 寛達(日産自動車)・篠原 一光(大阪大学大学院人間科学研究科) 本研究では,物理的な表示特性と個々のドライバの車載メーターに対する知識に基づき,車載メーター表示の視認性とその評価方法について検討した.その結果,視覚的な複雑さと情報配置が視認性に影響を与える重要な要因であることが示された.さらに,提案した実験手法が,車載メーターデザインの視認性を評価するための有効な手法となる可能性が示唆された. |
2 | ◯ | アニメーション表示による車室内情報提供が運転行動に及ぼす影響 大谷 亮・本間 亮平(日本自動車研究所)・阿部 正明(日本自動車工業会) 本研究では,見通しの悪い交差点における交通弱者の出現に関する情報を,アニメーションによりドライバに提示した際の運転行動などへの影響を調査した.運転シミュレータ実験の結果から,アニメーション表示による運転支援の効果とドライバ・ディストラクション影響について考察した. |
3 | ◯ | ヒューマノイドロボットとのインタラクションが歩行者配慮の運転行動に与える影響 研谷 彩花・山本 大貴(京都工芸繊維大学大学院)・苧阪 満里子(大阪大学先導的学際研究機構 共生知能システム研究センター)・西崎 友規子(京都工芸繊維大学) 安全運転支援に向けたヒューマノイドロボットの新たな活用方法の提案を目的に,運転前のロボットとのインタラクションがドライバの共感的運転行動を促すかを検討した.運転前のヒューマノイドロボットとの動作模倣を含むゲームの有無による,信号のない横断歩道における歩行者優先のための減速の程度を比較した. |
4 | ◯ | 生成AIとの会話を行うドライバの生理情報に着目した覚醒度推定手法に関する基礎検討 佐藤 達也・小椋 優太(神奈川工科大学 大学院)・高橋 俊太・林 功明・高尾 秀伸(神奈川工科大学)・川田 歩・谷澤 悠輔・橋本 拡昌・藤野 留佐子・永田 英記(パイオニア) 今後,生成AIと対話を行うことで覚醒度を維持する対話型システムが有用だと考えられる.そのためにはドライバの覚醒度を推定する必要があるが,その手法はまだ一般化されていない.そこで本研究では特に低覚醒度領域を対象としてドライバの覚醒度を深層学習を用いて生理情報などから推定する手法の基礎検討を行う. |
5 | ◯ | 車室内音声対話システムのためのLLMによるマルチターン対話の検証 李 晃伸(名古屋工業大学)・柄澤 光一朗(株式会社トヨタシステムズ)・神沼 充伸(東京国際工科専門職大学) 大規模言語モデル(LLM)を用いた対話システムの車載化が急速に進んでいる.しかし,LLMの出力をそのままシステム応答とすることは提示する情報量の制御が困難であり,ドライバの認知負荷を増大させる恐れがある.本研究では,利便性を損なわずにドライバの認知負荷を低減した対話を行うシステムの設計法を検証した. |
6 | ◯ | 交差点右折時のインフラ協調型運転支援用ヒューマン・マシーン・インターフェイスの評価 中野 公彦・澤田 純・大貫 正明(東京大学) 協調型レベル4自動運転において,インフラから自動車に与えられる情報が,運転支援としても有効か検討する.交差点右折において,障害物の有無,もしくは,右折発進判断を伝えるHMIを提案し,ドライビングシミュレータ実験を通じて,その効果を検討する. |
7 | ◯ | 事象関連電位を用いた運転時の状況に対する支援情報の受容性評価 郭 鐘聲(拓殖大学)・吉武 宏・小竹 元基(東京科学大学) 提示された運転支援情報に対するドライバ受容性の定量評価を目指し,状況に適した情報と適さない情報を提示した際における情報種類の違いによる中枢神経反応を調べた.ドライビングシミュレーションと生体情報計測システムを用い,各条件における事象関連電位について調べた結果,P300ピーク振幅に違いが現れた. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | ダイナミックプライシングを想定した高速道路における電気自動車の充電行動シミュレーション 新美 琢万(芝浦工業大学大学院)・磐田 朋子・吉岡 剛(芝浦工業大学) 電気自動車の普及が進む中,高速道路の交通量は朝夕に集中するため,日中の太陽光発電電力を充電に活用するには需給調整が必要である.本研究では,サービスエリアに太陽光発電の設置を想定し,充電料金にダイナミックプライシングを導入した際の自家消費率向上効果をマルチエージェントシュミレーションを用いて推計した. |
2 | ◯ | 新型BEVの充給電システム開発 北島 拓実・折田 崇一・保坂 悠一・西田 圭佑(日産自動車㈱) BEVの普及には,充給電時の利便性向上及び新価値創造が求められている.新型BEVではPlug&chargeシステムを採用し,充電する際の手間を解消した.また,移動できる蓄電池というメリットを生かし,充電した電気を外部に給電し,場所を選ぶことなく電気で遊べる給電システムを開発した. |
3 | ◯ | 太陽光発電システム搭載小型低速EVの実現可能性に関する研究 廣田 壽男・紙屋 雄史(早稲田大学)・池田 颯・村松 恭行(ヤマハ発動機) 太陽光発電(以下PV)システム搭載小型低速EVの実現性を評価するため,試験車両を試作し路上走行試験を実施した.大容量PVパネルを搭載し,EV電力消費および日射量,PV発電量のデータを取得した.また,シミュレーションモデルを開発し走行条件,気象条件による電力消費削減などPV搭載効果の見積もりを行った. |
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1 | ◯ | MBD (Model-Based Development) によるパワーユニット開発プロセスの進化 (第6報) 本荘 拓也・菊池 理香(本田技研工業)・永田 幹人(株式会社メイテックフィールダーズ)・緒方 健一郎・小出 景二郎(本田技研工業) カーボンニュートラル社会の実現に向けて,ハイブリッドパワーユニットの燃費性能向上が求められている.更なる性能向上に向け,ドライブユニットのサーマルフローを適切に性能設計すべく,1D ドライブユニットサーマルモデルを用い車両システム性能を鑑みたサーマルマネージメントシステム仕様を明確化した. |
2 | ◯ | MBD (Model-Based Development) によるパワーユニット開発プロセスの進化 (第7報) 小出 景二郎・緒方 健一郎・松本 匠・歳實 剛(本田技研工業 株式会社) パワーユニットの性能向上を目的に,1Dエンジンサーマルプラントモデルを用いた開発を行っていく中で,性能検証段階における膨大な走行シナリオと制御キャリブレーションの処理が課題となった.そこで,従来と同等精度の部品温度予測機能を維持しつつ,リアルタイムを超える計算速度を実現可能な定式化技術を開発した. |
3 | ◯ | MBD (Model-Based Development) によるパワーユニット開発プロセスの進化 (第8報) 緒方 健一郎・本荘 拓也・菊池 理香・小出 景二郎・松本 匠・歳實 剛(本田技研工業)・松本 淳也(株式会社両毛システムズ)・佐藤 幹徳・濱津 祐貴(株式会社オートテクニックジャパン)・永田 幹人(株式会社メイテックフィルダーズ) 開発全体に亘るモデルベース開発の活用が期待されている一方で,性能検証段階では実車両による制御適合に多大なリソースを必要している.本報は,ドライブユニットとエンジンのサーマルプラントモデルをシステムモデルへ統合し,バーチャル適合を実践し,車両性能のポテンシャルを引き出す適合設定の探索を可能とした. |
4 | ◯ | MBD (Model-Based Development) によるパワーユニット開発プロセスの進化 (第9報) 松本 匠・緒方 健一郎・村田 祐一郎・本間 祐樹・東上 圭司・福岡 哲也(本田技研工業)・松本 淳也(株式会社両毛システムズ)・佐藤 幹徳・犬飼 克麻(株式会社オートテクニックジャパン) 様々な使用状況に対応したロバストなパワーユニット性能が求められる一方で,車両を用いた性能検証に要する工数の増大が課題である.本報は,制御モデルのECUオンボード制御ロジックへの移行,ビックデータを用いた市場走行パターンを網羅するシナリオの策定,それらを用いてロバスト性検証を実施し,工数削減に貢献した. |
5 | ◯ | 軽自動車用パラレルハイブリッドシステムのモデルベース開発 水嶋 教文(産業技術総合研究所)・山口 恭平(国士舘大学)・飯山 洋一・角 有司(宇宙航空研究開発機構) 本研究ではModelica言語により開発したハイブリッド車両シミュレーションモデルと品質工学ツールを連携し,軽自動車用パラレルハイブリッドシステムの諸元を検討した.本報ではその検討手法を紹介し,WLTC(hot)モード走行燃費40 km/Lを達成可能な軽自動車用ハイブリッドシステムを提案する. |
6 | ◯ | 1D車両システムモデルを活用したハイブリッド車両の最適な熱及びパワーマネージメント制御の検討(第2報) 波頭 佑哉・星 凜之介・楊 イ翔・廣田 壽男・紙屋 雄史(早稲田大学)・佐藤 圭峰(マツダ) 電動車のLiBでは,高温時の劣化や低温時の電圧降下の対策のために,LiBの温度と電力を適切に管理する熱及びパワーマネージメント制御が重要である.本報ではハイブリッド車両の低外気におけるLiBの昇温シーンを対象に,LiBと温調システムのマネージメント制御の最適挙動を1Dの車両システムモデルと最適化手法を用いて検討した. |
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1 | ◯ | BEVの実路エコドライブ手法に関する検討(第二報 軽BEVの実路電費特性) 加藤 彰・尹 孝娟・木村 勇稀(帝京大学) 軽BEVを用いて宇都宮市内において実路走行試験を夏季と秋季に実施し,平均車速,AC使用の有無,加速,減速,アイドル,クルーズの各時間頻度と電費との相関について市街地,郊外,高速に別けて解析し,昨年度に実施した普通車BEVと比較することにより軽BEVのエコドライブ手法について検討したので報告する. |
2 | ◯ | 小型商用EVにおける各因子の電費,一充電走行距離に及ぼす影響の実験的評価検討 鈴木 央一・小鹿 健一郎・三好 正太・長谷川 智紀(自動車技術総合機構) 宅配等はEVとの親和性が高く普及が進んでいる.EVで問題になる一充電走行距離について,認証値は公開されているものの,実運用の中で不安を持つ事業者は少なくない.そこで小型商用EVを対象に,エアコン使用等実際に運用する中で起こる要素の電費影響や,バッテリー容量変化等について評価試験を行った. |
3 | ◯ | シャシダイナモ・シミュレーション連成による制駆動制御システムの機能・性能の評価手法(VILS)の開発 寺尾 明紘・明珍 敏行・三和 一智(日産自動車) 複雑化する電動制駆動システムの評価と制御適合の精度向上を目的に台上評価手法を確立した.低慣性高応答シャシダイナモとシミュレーション連成技術を活用し,テストコースに依存しない走行評価を可能にすることで,要求されるテストケースの網羅と路面状態のばらつきを排除した制御定数の最適適合手法を確立した. |
4 | ◯ | xEV の性能評価に用いるシャシダイナモメータシステム要件の検討(第3報) 中手 紀昭(日本自動車輸送技術協会)・鈴木 央一(自動車技術総合機構)・井上 勇(小野測器)・古田 智信(明電舎)・廣瀬 翼(堀場製作所) 実走行時の燃費・電費・排出ガス評価や多種多様な走行を台上で再現するためシャシダイナモメータの制御性要件とその性能評価法を規定したJASO E018規格に,Part3としてxEVの動力特性を考慮し,それらの車両においても高い精度での評価を可能とする手法及び評価指標を新たに規格化する計画であり,本報ではその経緯について報告する. |
5 | ◯ | EVおよび共有蓄電池による家庭・施設連携エネルギー最適化手法 大野 結人(名古屋大学)・稲垣 伸吉(南山大学)・鈴木 達也(名古屋大学) EVと共有蓄電池を活用し,家庭と大型商業施設を含む地域のエネルギー最適化手法を提案する.家庭がEVを所有し,施設が大型太陽光発電設備と共有蓄電池を所有する構成を想定し,EVの移動や充放電,蓄電池の取引価格を同時に最適化することで,施設のコストを抑えつつ家庭の電力コストの大幅な削減に成功した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 機械学習を用いた自動車エンジンルーム内流れおよび熱交換器通過風速の推定 橘川 拓実・赤坂 啓・陳 放歌・南里 卓也・寺口 剛仁(日産自動車) 自動車の熱性能評価において,CFDは重要だが,計算時間の長さやコストの課題がある.本研究では,機械学習を用いたエンジンルーム内流れ及び熱交換器の通過風速を推定するサロゲートモデルを提案する.本論文では,モデル構造と独自に構築したデータセット及び計算時間と予測精度を示し,手法の有用性について述べる. |
2 | ◯ | 雪付き低減と空力性能を両立するための流れ場構造の研究 森岡 基・齋藤 雅俊・上田 朋久・宮澤 日向(SUBARU) 車両背面への雪付き経路に着目し,雪付きに至るメカニズム分析を行った.結果を踏まえ,床下およびルーフから供給される流れを調整することで後流構造を最適化.車両の抗力低減と雪付き低減の両立を図る技術を検討した. |
3 | ✕ | 雪道走行時のフロア下カバーへの雪堆積予測ためのCAE手法開発 松浦 格・安念 輝之・上野 繁樹・原田 岳行・浅井 幹雄・渡辺 治行(トヨタ自動車) 自動車の空力性能向上と燃費改善を目的に, アンダーフロア下に樹脂カバーが広く採用されている. しかし, 雪道走行時には雪の堆積がカバーの破損を引き起こすリスクがあるため, その抑制が求められる. 本研究では, 粒子法を用いた雪の堆積量解析を行い, 車両開発の期間短縮およびコスト削減に寄与する評価手法を提案する. |
4 | ◯ | 簡易高架道路の気流解析に基づく路上風が車両空力に与える影響の検討 中島 卓司・長谷川 蓮・今川 翔平(広島大学)・清水 圭吾・平岡 武宜・中村 優佑(マツダ)・Rahul Bale(神戸大学)・坪倉 誠(神戸大学,理化学研究所) 簡略化された防音壁や橋脚等を含む高架道路モデル周りの気流解析と共に,その路上を走行する空力研究用一般車両モデルの空力解析を行った.これにより,周囲構造物が生じる気流が車両空力特性に与える影響の一例を調査するとともに,走行中の車両から観測される風向風速変動と路上に生じる気流現象との対応を議論した. |
5 | ◯ | 地面近くを移動する縦円柱と縦正方形柱の周囲流 三田村 悠生・Firoz Mohammed RATHORE(同志社大学大学院)・井上 達哉(鉄道総合技術研究所)・平田 勝哉(同志社大学) 自動車やトラックの受ける流体力の地面効果を調べる為,地面近くを移動する縦円柱と縦正方形柱の周囲流を風洞実験で調べた.その結果,理想的状態での揚力と抗力に及ぼす地面からの距離の影響は代表長さの1.0倍以下で顕著になることが明らかになった.地面効果の詳細を数値計算により明らかにした. |
6 | ◯ | 同一サイズタイヤの形状違いによる空力CD差の発生要因と低減手法の検証 星田 良光(本田技研工業) 本研究では,同一車両におけるタイヤ形状の違いが空気抵抗係数(CD値)に与える影響を風洞試験およびCFD解析により検証した.サイドウォール形状の差異が主因であることを明らかにし,CD差を低減するための車体形状を提案した.また,その有効性を風洞試験で確認した. |
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1 | ◯ | 3次元流体解析による車室内電子部品の雰囲気温度予測法開発 奥村 孝文・西森 久雄・武藤 潤・釜谷 大志・本多 哉尋・山口 大樹(トヨタ自動車) 車載電子部品の高機能化や車両の意匠,使われ方の多様化により搭載位置に応じた電子部品の熱設計がより重要になっている.車室内温度を予測するため,流体解析による3次元解析手法を考案した.屋外駐車時の日射量や車室内温度の実測結果と解析結果を比較して,季節,天候,時間によって変化する日射量が車室内温度に与える影響について検証した. |
2 | ◯ | 障害物配置の最適化による電気自動車用バッテリー冷却流路の設計 古澤 善克・新谷 国隆・廣谷 俊輔(Nature Architects)・矢地 謙太郎(大阪大学)・須藤 海(Nature Architects) 電気自動車需要の高まりに伴い,より高性能なバッテリー系統が求められている.その開発には高効率な冷却系が必要だが,流体の強い非線形性のために冷却流路の最適化は難しい.近年,障害物配置の最適化による製造性の良い高効率流路設計手法が提案されており,本研究ではその手法を拡張し冷却プレートの設計を行う. |
3 | ◯ | メッシュフリーシミュレーションによる車室内の等価温度解析(第5報) 尾関 義一(AGC)・大井 元・松本 彰(日産自動車) 第5報では,メッシュフリーシミュレーションを用いて,3D-CAD実車キャビンにおける着衣サーマルマネキンモデルを用いた冷房日射過渡状態における等価温度を検討する.このため人工気象室の冷房日射過渡状態下での実車実験を実施し,計算結果と比較する.さらにサーマルマネキンの制御方式の違いが等価温度に与える影響も検討する. |
4 | ◯ | ブロワファンの定常解析におけるMRF領域の適正化による高精度化 谷中 克年・小池 祐輔・山口 寛一(マツダ)・中島 卓司(広島大学)・志賀 正幸・木下 由架(日本クライメイトシステムズ)・清水 圭吾(マツダ) 本研究では,ブロワファンの解析コスト削減を目指し,MRF(Multiple Reference Frame)領域に着目して定常解析の高精度化を試みた.非定常解析(スライディングメッシュ)を用いて高精度モデルを構築し,MRF定常解析と比較することで要因を分析し,それに基づきMRF領域を適正化することで非定常解析とほぼ同等のモデルを構築した. |
5 | ◯ | 車室内の蒸気発生量推定に基づいた最小限の計画的換気量制御 竹内 義之・藤田 守(本田技研工業) 電気自動車の暖房に使用するエネルギーを削減し,冬季走行距離の減少を改善する技術として,既存の車室内湿度センサーを用いて車内の蒸気発生量を推定し,必要最小限の換気量を実現する目標換気量制御を,コストUPゼロで実現した.本技術はPHEV車両に適用されたのち,各種電動車の暖房低電力化に貢献している. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | ピンフィン付き熱交換器への沸騰熱伝達数値解析モデルの適用 田中 啓貴・佐藤 隆哉・大山 武士(デンソーテクノ)・浜地 志憲・時谷 政行(核融合科学研究所)・辻 義之(名古屋大学) 素子の高発熱密度化に対して沸騰冷却の期待が高まる中,量産熱交換器で見られるようなフィン付き熱交換器での数値解析と実験の沸騰熱伝達の検証事例は乏しい. |
2 | ◯ | 電動車の熱マネージメントシステム開発への1D車両モデルの活用 飯塚 基正(SOKEN)・竹田 哲馬・小島 隆義(デンソー) BEVの航続距離の延長,充填時間短縮の課題解決に対する取り組みとして,開発段階の車両を1D車両モデルで表現し,性能試算が可能な開発環境を構築した.冬季暖房シーンへ適用した事例について報告する. |
3 | ◯ | R-1132(E)混合冷媒の自己分解評価 臼井 隆・後藤 智行・山田 康夫・井上 智仁・山口 葵・根岸 康隆(ダイキン工業株式会社) 当社は,低GWPと省エネ性を兼ね備えたR-1132(E)混合冷媒R-474AとR-479Aを開発した.R-1132(E)は着火源があると自己分解反応が生じる特徴を持ち,昨年の自技会では,着火源となる圧縮機内のエネルギー定量結果を報告した.本稿では自己分解反応発生の4要素である温度,圧力,比率,エネルギー源の影響を詳細に検討した. |
4 | ◯ | 車載用電動コンプレッサにおける短絡のモデル化とアーク放電エネルギー予測 長井 謙悟・大水 耀太(名古屋大学)・根岸 泰隆・後藤 智行・臼井 隆(ダイキン工業)・重松 浩一・今岡 淳・山本 真義(名古屋大学) HFO冷媒であるR-1132(E)は低GWPかつ,高性能といった特徴を持つが,外部エネルギー入力により自己分解が発生しうる.本稿では,コンプレッサの実測パラメータを用い,自己分解を誘発する短絡時アーク放電エネルギーのシミュレーションを実施した.また,エネルギー量の実測と比較し,その妥当性を検証した. |
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1 | ◯ | 高出力密度モータの開発(第1報) 板坂 直樹(MCF Electric Drive )・河野 通治・椛嶌 寿行・野村 健太郎・平林 千典(MCF Electric Drive) 本研究では,高出力密度モータの開発に向けた設計・解析結果を報告する. |
2 | ◯ | 高出力密度モータの開発(第2報) 椛嶌 寿行・板坂 直樹・河野 通治・野村 健太郎・平林 千典(MCF Electric Drive) 本報では,設計・解析結果に基づき試作した高出力密度モータの性能評価を報告する. |
3 | ◯ | 高出力密度モータの開発(第3報) 河野 通治・椛嶌 寿行・板坂 直樹・野村 健太郎・平林 千典(MCF Electric Drive) 本報では,試作モータの評価結果に基づいた考察およびさらなる設計最適化について報告する. |
4 | ◯ | 小型インホイールEV向け「ロータリーフィン空冷構造」の開発 須藤 哲也・高橋 暁史(Astemo株式会社)・伊藤 誠(日立製作所) コストの制約が厳しい小型車や二輪車向けに,空冷のアウターロータダイレクト駆動システムの開発を進めている.本駆動システムは,ローターハウジング側面に設けたロータリーフィンから放熱することで,空冷ではトップクラスの連続出力5.5kWを実現した.本発表では,この冷却構造のコンセプトと実測結果を報告する. |
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1 | ◯ | ミニバン用2モーター電動AWDシステムの開発 田島 秀平・坂上 永悟・下山 広樹(日産自動車) これまでの日産自動車の電動車においては,高レスポンスで力強く且つシームレスで上質な走行性能を一貫して追及し続けてきている.これまで電動AWD(All Wheel Drive)の開発にあたっては,上記の前後輪100%電動かつ独立駆動のメリットを活かし,AWDとしての制御技術と電気自動車開発から培ってきた電動駆動モーター制御技術を合わせることで,雪道走行だけでなくあらゆる路面や状況で日産電動車の力強さと上質な走りを更に向上させることで,楽しくまた気持ちよく走れるAWD とすることを開発目標としている. |
2 | ◯ | 新型両面冷却パワーモジュールを用いた電気自動車用高出力インバータの開発 並木 一茂・松田 浩一(日産自動車)・沼倉 雄太・篠原 秀一・粟森 渉哉(アステモ)・鰕原 優(ジヤトコ) 新開発のインバータシステムの仕様と採用技術の特徴・効果について紹介する.熱硬化式熱伝導性材料を用いた両面冷却パワーモジュール,分割型平滑コンデンサ,モータ/減速機とハウジングを共用化した3-in-1構造等の新規採用技術により,前モデルに対して,質量の増加なく,電流性能向上,損失低減が達成された. |
3 | ◯ | 3代目リーフ向けEVパワートレイン開発 丸山 渉・軍司 憲一郎・新田 和成・中島 真人(日産自動車) 日産は世界に先駆けて量産型電気自動車“日産リーフ”を販売し,2017年には2代目となり航続距離,走行性能を改善してきた.EVはガソリン車やハイブリッド車に比べて航続距離や充電時間などのネガティブな要素がある一方で,モータならではのシームレスな加速感や静寂性などパワートレインとして,お客様にEVならではの魅力を提供することができる. |
4 | ◯ | センシングトルクによる角速度応答に基づくインホイールモータ駆動車のスリップ率推定法の検討 安島 俊幸・山崎 勝(Astemo)・初瀬 渉(日立製作所) スリップ率推定手法として,車両走行中の定常トルクに車速へ影響を与えないセンシングトルクを重畳し,タイヤ角速度変化からスリップ率を推定する手法の推定式を見直した結果と,スリップ率を用いた車速推定の有効性について報告する. |
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1 | ◯ | A Study on the Development, CAE Analysis, and Test Validation of a Cell Frame Assembly Module for Advanced Battery Systems GeonHee Cheon・Gun In・NamJin Kim・DongHoon Kim・JungSub Kim・Hyun Sung (SeoJin Industrial)・GyuHo Shim (ECOPLASTIC) This study presents the Cell Frame Assembly Module, an integrated structure combining the chassis frame and battery case to enhance EV performance. Replacing aluminum with steel and optimizing the layout improves structural integrity, reduces cost, and expands battery space for longer range. Virtual analysis (vibration, fatigue, impact, cooling) and prototype testing confirmed performance. A form gasket and new bolt-sealing structure ensured IP67 level sealing. This integration simplifies manufacturing, maximizes space, and enhances competitiveness. The paper details CFAM's design, CAE methodologies, and validation tests, offering practical insights for next generation EV platforms. |
2 | ◯ | 電気自動車等の火災対策に関する実験的研究(第1報) 鮏川 佳弘・山崎 浩嗣(日本自動車研究所) 近年,世界的に電気自動車(EV)等の普及が急速に進む中,これらの車両に搭載される高電圧バッテリに起因する熱暴走による火災リスクへの対策が重要な課題となっている.一般にEVにおける火災リスクはガソリン車に比べて低いとされているが,ひとたび火災が発生した場合,その被害は甚大となる傾向にあり,高電圧バッテリの消火には多量の消火用水および長時間を要することが報告されている.特に,車両衝突後にはバッテリの損傷に起因して火災が発生するリスクが高まるため,衝突後の車両保管には十分な注意が必要である. |
3 | ◯ | A Study on the Development of Predictive Method for Structural Weakness of Bus Body in Concept Stage Using 1D Beam Model and Machine Learning gyuhee kim (Hyundai Motor) This study proposes a machine learning-based model that estimates joint strength levels using 1D simulation data, eliminating the need for 3D modeling. By leveraging the correlation between 1D and 3D analysis data, the model enables early-stage strength evaluation without detailed CAD or 3D construction, significantly reducing time and cost. The model was validated using domain knowledge, focusing on vulnerable joints. The process, which previously took weeks, was shortened to under an hour with over 80% accuracy. Future work includes expanding training datasets and developing features to enhance accuracy by incorporating diverse joint characteristics. |
4 | ✕ | A Study on Suspension Input Load Prediction using RNN-based Virtual Sensor for Durability Application SEUNGWAN SON SON・DAEJIN KIM (Hyundai Motor) In this study, a method was developed to predict wheel input forces and suspension component input loads without wheel force transducers and suspension load cells. For the development and verification of the process, a set of training data was acquired by measuring the wheel forces and the suspension forces in one vehicle. Subsequently, a training model was created using the Recurrent Neural Network model. Finally, the wheel force and suspension load were predicted using a vehicle equipped with a low-cost single Inertial Measurement Unit, and the model performance was verified by comparing the predicted values with the measured data. |
5 | ◯ | レプリカ交換法による部品配置の効率的な最適化 関 孝一・道下 雅也・樗澤 英明(トヨタ自動車) 車両開発における部品配置の効率化は性能向上と原価低減に重要である.本研究では,レプリカ交換法をダミー部品の配置問題に適用し,従来の山登り法や焼きなまし法と比較した.結果として,レプリカ交換法がより効率的な配置最適化を可能にし,良好な部品配置が得られることを示した. |
6 | ◯ | カーネルQAを用いたフレーム断面形状の最適化 霜田 航・近藤 俊樹・小平 剛央(マツダ) 昨今の自動車開発では設計パラメータの急増により,効率的な最適化技術である量子アニーリング(QA)の実適用が求められる.今回QAを用いて自動車のフレーム断面形状の最適化するにあたり,カーネル回帰式の適用により計算時間を短縮化した.また,二値化処理の工夫により,離散幅を細かくした場合の探索性能向上を達成した. |
7 | ◯ | 新色開発時における,塗料組成からのミリ波レーダー透過性予測技術の開発 大咲 直也・CHEETUCK HO・筒井 宏典・浮島 景子・鍜治 奈津子・岡本 倫幸(日産自動車) 自動運転の普及により塗膜のレーダー透過性が課題となっている.従来,塗膜評価は塗料開発完了後に実測で行っていたため,組成変更が必要となった場合に開発の手戻りが発生する問題があった.そこで塗料組成からレーダー透過性をシミュレーションできる技術を開発した.これにより塗料開発完了前からの評価が可能となった. |
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1 | ◯ | 救急搬送時間を予測するシミュレーションおよび簡易予測手法の開発 朝倉 慎治・豊田 平司郎・三好 朋之・川野 洋人・森内 高志・山際 慎司・安田 聖愛(トヨタ自動車) 救急搬送時間は増加傾向であり搬送時間の短縮が望まれている.救急搬送時間短縮の検討には交通流シミュレーションの活用が考えられる.本研究では救急搬送のシミュレーションモデルを構築すると同時にモデル準備時間短縮や検討ルート拡大に対応すべく簡易予測手法を開発した. |
2 | ◯ | D-Call Net通報ΔVと事故データ疑似ΔVの差異解析 棚瀬 昇・勝間田 静江・安藤 貴裕・長岡 靖(トヨタ自動車)・石井 麻友(公益財団法人 交通事故総合分析センター) D-Call Netでは死亡重症率リスクカーブを事故データから算出した疑似ΔVをベースに構築し,実際の通報はエアバッグECUのΔVを使用して死亡重症率を算出している.双方のΔVは並進運動では概ね一致するが,回転事故では差異が生じ得る.事故データとD-Call通報をマッチングしΔVの差異とその要因を分析 |
3 | ◯ | 自動通報データと事故統合データのマッチングによる自動通報の実態の研究 木内 透(交通事故総合分析センター)・齋藤 信夫・安藤 一郎(日本緊急通報サービス)・石井 麻友・影澤 英子(交通事故総合分析センター) 近年,D-Call Net装備車両の普及により,自動通報件数は飛躍的に増加した.筆者らは,従来の1社に加え,新たに3社の通報データの提供を受けることが可能となった.そこで,直近の2021~2023年の通報データをマクロデータとマッチングさせ,新たに効果検討を行った.今回も,前回の検討と同様に,車両単独事故に焦点をあてた |
4 | ✕ | 車両衝突エリアを考慮した歩行者傷害予測の為の画像認識の活用 徳山 美惠・安藤 貴裕・棚瀬 昇・勝間田 静江(トヨタ自動車)・市川 宏治(トヨタテクニカルディベロップメント) 交通事故死亡を減らすためには早期医療介入が重要.その為にはより高い人体傷害予測精度が求められる.本研究では交通死者数が最も多い歩行者について,従来の衝突速度に加え,画像認識を活用し歩行者の体格・車両衝突エリアを特定し,それらの情報を加味した傷害予測アルゴリズムの構築を検討する |
5 | ◯ | ドライブレコーダ音声情報を用いた衝突検知モデルの開発(第 1 報) 野村 優樹・國富 将平・鮭川 佳弘(日本自動車研究所)・長岡 靖(日本自動車工業会) ドライブレコーダに記録された音声データを用いて乗用車と交通弱者および二輪車との衝突を検知する機械学習モデルの開発を試みた.作成したモデルは,衝突発生時の音声データを基に,テストデータ 79 件中 72 件の衝突を検知した.また,誤検知および未検知の発生要因について分析結果から考察した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 電気加熱による尿素SCR触媒の早期活性に向けた制御用数値モデルの構築 小島 隼人・青木 澪音・櫻井 智基・草鹿 仁(早稲田大学) 排ガスの昇温によるNOx浄化率の向上を目的に,SCR触媒前段に電気加熱式触媒(EHC)を設置した.排ガスの流量,温度,組成といった特性を基に,SCR触媒入口の排ガスを目標温度に到達させるために必要なEHCへの印加電力を算出する制御用数値モデルを構築した.本モデルにより,最大誤差3%の精度で排ガスを昇温させることを可能とした. |
2 | ✕ | 排気流路反応制御による冷間エミッション低減技術の構想と検証 葛 晰遥・西城戸 蘭・髙橋 巧朋・服平 次男・高島 大知(マツダ) 排出ガス規制の厳格化を背景に,触媒未活性な冷間始動初期におけるエミッションの排出低減が急務となっている.本研究では排気流路内の温度・濃度場を制御し酸化反応を促進する技術を構想し,単気筒エンジン試験にてHC・CO・NOxを従来比70~90%低減する効果を持つことを確認した. |
3 | ◯ | ガソリンエンジンの排気管内における未燃HC種のポスト酸化メカニズムの研究 山川 正尚・藤川 竜也・下栗 大右・山本 啓介(広島大学)・内田 健児・堀 隼基・吉岡 直希・白根 楓(マツダ)・三好 明・庄 祥希(広島大学) 有害排出物のゼロEM実現には,冷間時の未燃HCに加え,触媒暖機過程の後半から断続的に排出される難浄化HCの低減が課題となる.そこで,その生成やポスト酸化を解析するために排気管内のガス成分と温度を高い時間分解能で計測する技術を導入し,混合気形成などがそれらに及ぼす影響を調査したので報告する. |
4 | ◯ | ガス吸着,浄化および粒子捕集の機能を一体化したコンパクト排気後処理の提案 松本 雅至(日本自動車研究所)・花村 克悟(上智大学 / 科学技術振興機構)・荻 崇(広島大学)・久米 鉱平・松方 正彦(早稲田大学)・北村 高明(日本自動車研究所) 排気規制強化への対応と搭載スペース低減の観点から,高性能かつコンパクトな排気後処理が求められている.本研究では,ウォールフロー基材に三元触媒粒子と炭化水素を対象とした吸着材粒子を積層させた機能一体排気後処理構造を提案する.本報では,排気浄化コンセプトの実証および性能向上に向けた検討の結果を報告する. |
5 | ◯ | 尿素SCRシステムにおける尿素水加熱時のアンモニア生成特性の解析 石井 徹・中川 研吾(同志社大学院)・松村 恵理子(同志社大学) 尿素SCRシステムにおいて排気温度が低温となる運転条件では,尿素水からアンモニアへの分解生成量が不十分となり,NOx浄化性能が低下する.本研究では尿素水の加熱制御を実施し,低温排ガス条件下におけるアンモニア生成量の効果について実験解析を実施した.その結果を報告する. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | ガソリンデポジットの硬化メカニズム 中山 慶則・須沢 匠(SOKEN)・片岡 朋治(トヨタ自動車) これまで110℃以上で硬化するとしてきたガソリンデポジットが加熱を繰返していくと100℃でも徐々に硬化していくこと,そして,そのデポジットが熱可塑性を示すことを粘弾性率の変化挙動で示した.また,繰返し加熱で硬化していくメカニズムについて考察した. |
2 | ◯ | 高効率ガソリン火花点火機関における燃焼室内デポジットのモデル化研究(第1報) 本橋 一馬・中嶋 匠・大草 見斗・境田 悟志・田中 光太郎・金野 満(茨城大学)・木下 幸一・阿部 容子(産業技術総合研究所)・小玉 聡・森 伸介(東京科学大学) 高効率燃焼技術の導入に伴い燃焼室内に生成されるデポジットが想定外の圧縮比増加による異常燃焼やエミッションの悪化を招く問題がある.そこで,燃焼室内デポジットの生成予測モデルの構築を目的とし,実機エンジンを用いた燃焼室内デポジットの加速生成実験を実施し,燃焼室デポジットの生成過程を明らかにした. |
3 | ◯ | 高効率ガソリン火花点火機関における燃焼室内デポジットのモデル化研究(第2報) 木下 幸一・阿部 容子(産業技術総合研究所)・田中 光太郎・境田 悟志・金野 満(茨城大学)・森 伸介・小玉 聡(東京科学大学) 乗用車の熱効率向上やCO₂ 排出量削減のための技術が検討されている.一方,燃焼室デポジットの生成がノッキングなど背反事象となりうる.本研究では,燃焼室デポジットのメカニズムの解明,抑制方法の確立,予測モデル構築を目的として実験模擬デポジットや実機サンプルを分析評価することでその生成影響因子を推測した. |
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1 | ◯ | SDV時代を支えるプリント配線板製造品質の信頼性影響調査 熊谷 奈都葵・堀川 敦・酒井 規光(日産自動車) 電気自動車の進化とSDV化に伴い,走行機能を支える電子機器の高度化が進んでいる.プリント配線板の回路も高度化し,電子機器は24時間稼働の高信頼性が求められる一方で,プリント配線板製造基準と信頼性の関係は不明瞭である.本研究では,プリント配線板の製造品質パラメータと信頼性の関係を定量的に検証した. |
2 | ◯ | SDV時代におけるプリント配線板の耐湿寿命設計と耐湿試験の再定義 堀川 敦・熊谷 奈都葵・成田 隼翼(日産自動車)・安藤 雅俊・岡田 和也・志村 優之・依田 健志・角谷 武徳(太陽インキ製造) 恒温恒湿通電試験は電子機器の標準試験であるが,耐久性試験や品質確認試験として定義が曖昧であり,試験仕様の決定方法が不明確である.本研究は試験の位置づけを再定義し,PCBの寿命設計手法を構築し,さらに試験結果と先行研究から材料劣化の一般モデルを導出してアレニウスモデルと物理法則の連続的な関係性を例示した. |
3 | ◯ | 車載用プリント基板における回路モデルの考察 芹澤 幸宏(株式会社 Sohwa & Sophia Technologies) EMIの試験結果予測技術として,CAE,シミュレーションを使ったモデルベース開発が進んでいる.多くの車載電装ユニット内にあるプリント基板は,複雑な構造を持ち,密集度が高まる中で,外部接続や外装の金属構造体によっても変化するため,回路モデルや電磁界解析モデルを作成する難易度が高い.当報告では,基礎的な構造のモデル化と,予測化の事例をもとに,実務利用への展望を紹介する. |
4 | ✕ | 高速通信用コネクタのSnめっきから生じるウィスカの発生メカニズムと対策の提案 武藤 潤・西森 久雄・前田 淳也・折中 ミイユ・柴田 靖文・山田 孝司(トヨタ自動車) 近年,車載電子部品においても通信の高速伝送化がすすみ,様々なシールド筐体を有するコネクタが使われている.そのなかでシールド筐体に施されたSnめっきからウィスカが生じる事例を確認したためその成長のメカニズムについて調べた結果を報告する.またその試験結果から考えられる対策案を提案する. |
5 | ◯ | 高密度実装電子部品のはんだ剥離現象の解析と設計指針の提案 柴田 靖文・西森 久雄・山形 彰宏(トヨタ自動車) 車載電子部品の高機能化に伴い,ECUの高密度実装化が進んでいる.しかし,基板の内部構造とはんだ材料特性のミスマッチにより,はんだ接合のリフロー工程において,はんだ接合部の剥離が発生する可能性がある.本研究は,はんだ接合部の剥離現象のメカニズム解析,および高密度実装時の基板構造とはんだ材料の選定指針について報告する. |
6 | ✕ | 量子インスパイアード技術を用いたECUコネクタピン信号割り当て最適化 寺部 俊紀・井端 大輔・吉本 博・菅 義訓(トヨタ自動車)・岩根 慎司(富士通) 量子インスパイアード技術の一種であるFactorization Machines with Quantum Annealing (FMQA)を用いてECUコネクタピンへの信号割り当てを自動化する技術を開発した.この技術の導入により,従来は熟練者が多くの時間を要していた信号割り当て業務が,大幅に効率化され,短時間で完了できるようになった. |
7 | ◯ | ゲートドライバCMTI検証モデル開発とパワーエレクトロニクスMBD開発における注意点 瀧澤 登(コンサルタント) パワーデバイス駆動には必ずゲートドライバーが使用される.ゲートドライバーにはCMTIという規格守る必要がある.現在CMTIの検証がなされていないのが通常である.これはCMTI検証モデルがなく更に,SiCMOS, 負荷モデルおよび周辺回路や基板への寄生を含めて行う必要がある.今回検証に於ける注意事項と検証モデルについて発表する. |
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1 | ◯ | 水素火花点火機関における火花放電および火炎の時系列発光スペクトル解析 清水 康太郎・河原 伸幸・小橋 好充(岡山大学)・市 聡顕(カワサキモータース)・松下 耕一朗(本田技研工業)・神尾 朋彦(ヤマハ発動機)・二宮 至成・金子 誠(スズキ) 水素火花点火機関における火花放電から燃焼の過程でプラズマ状態の変化を調査することを目的とした.圧縮膨張機関において燃料を水素とし,光ファイバ組込型点火プラグとカセグレン集光系を同時に用いて火花放電から燃焼の時系列発光スペクトルを取得した. OHやN2の発光を取得し,解析より,プラズマ状態の変化を確認した. |
2 | ◯ | 予混合乱流火炎の火炎伝播と消炎特性に対するカルロビッツ数による検討 松田 大・前山 紘史・Ekenechukwu Chijioke Okafor・北川 敏明(九州大学) 火花点火機関における予混合乱流燃焼制御を目的に,各種燃料(ペンテン,エタノール,イソオクタン)の予混合乱流火炎の伝播・消炎特性を乱れ強さと層流燃焼速度を用いて整理した.層流燃焼速度と乱れ強さの比に加えて,カルロビッツ数を用いることで消炎過程を説明した. |
3 | ◯ | 火花点火機関における壁面近傍微小量ガスサンプリング計測と数値解析による壁面近傍ガスの反応および混合特性の評価 多ケ谷 優治・長澤 剛・小酒 英範(東京科学大学) 火花点火機関における壁面消炎機構解明に向けて,本研究では急速圧縮装置(RCM)内に形成したプロピレン/空気予混合火炎場に微小量ガスサンプリングシステムを適用し,壁面近傍ガス組成計測を実施した.壁面近傍ガス組成計測値と数値解析から壁面近傍における反応機構および未燃/既燃気体の混合特性を考察した. |
4 | ✕ | カーボンフリー燃料を用いたレシプロエンジンに於けるイオン電流計測 棟尾 康一・泉 光宏・楠原 功・木村 裕幸・山尾 明宏・和田 豪(ダイヤゼブラ電機) レシプロエンジンの燃料に於いてカーボンフリーである水素やアンモニアが着目され実用化が期待されているが,其々の燃焼特性に違いがあり安定燃焼に課題がある.そこで燃焼検出技術の一つとしてイオン電流が考えられる為,本研究では,水素及びアンモニア燃料の燃焼によるイオン電流を計測し燃焼制御への可能性を評価する. |
5 | ◯ | 火花点火式アンモニア燃料エンジンの着火・燃焼特性の研究 山田 涼太・春日 俊相・坂井 洋志・橋詰 剛(トヨタ自動車) 内燃機関のカーボンニュートラルに向けた次世代燃料としてアンモニアが注目されている.しかし燃焼速度の低さ等から燃焼成立範囲は狭く,火花点火機関への適用にはその範囲拡大が必要である.本研究では単気筒機関の燃焼解析とCFDにより,アンモニアの着火・燃焼特性を示す物理指標を構築し,燃焼成立範囲拡大の指針を得た. |
6 | ◯ | メタン/水素/二酸化炭素の三成分混合燃料の層流予混合燃焼特性 西尾 渉・小林 拓真・清水 剛世(早稲田大学)・吉村 佳・徳原 聡(スズキ)・草鹿 仁(早稲田大学) カーボンニュートラル(CN)の観点から,CNGやCNGにグリーン水素を混合するHCNGが注目されている.これらの燃料を社会実装するためには,その燃焼特性の把握が必要となる.本研究では,定容容器を用いた燃焼可視化により,燃料組成が層流燃焼特性に与える影響を明らかにした. |
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1 | ◯ | モード解析および動挙動解析を通した単気筒ディーゼルエンジンにおける燃焼起因振動特性の一考察 山根 大知・青柳 香凜・三上 真人(山口大学大学院) エンジンの燃焼衝撃は振動として各部品を伝達し減衰しながら外表面より騒音として放射される.本研究ではピストン,コンロッド,クランク軸の燃焼衝撃内部伝達系部品に着目してシミュレーションによるモード解析および動挙動解析を行った.この結果を用い,実機計測にて得た振動加速度の周波数特性について考察をした. |
2 | ◯ | エンジン音質改善を目的とした集中マスによるパワープラント固有モードのモードベクトル制御 小西 敬三(本田技術研究所)・鳥居 建史(本田技研工業)・玉木 秀人(オートテクニックジャパン株式会社) 以前筆者らは,エンジン燃焼騒音の変動感を効率的に低減することを目的に,パワープラント固有モードの改善指針を検討した.本報では,その指針を満たす構造について検討した.具体的には,パワープラントを模擬した簡易構造体を対象に,固有モードの節位置を調整することで変動感を低減する構造を検討した結果を報告する. |
3 | ◯ | 3軸トランスミッションベンチにおける懸架系影響模擬技術開発によるNVH評価手法改善 石垣 彰一・藤村 甫・正 浩志・住友 浩昭・桑本 祐紀(トヨタ自動車) トランスミッションのNVH等の評価は,車両評価前に3軸のテストベンチで試験されるが,ベンチ構成上,トランスミッションが固定されるため,懸架系に吊られたパワープラントの振動影響を考慮した評価ができなかった.その対策として,懸架系の影響をモデルでシミュレーションして,ベンチ上で再現させる制御技術を開発した. |
4 | ◯ | 道路交通騒音予測のための車両騒音モデルの簡易構築法 柳林 愛夢(神奈川大学大学院)・白橋 良宏・栗原 海(神奈川大学)・宝渦 寛之(独立行政法人自動車技術総合機構)・山崎 徹(神奈川大学) 道路交通騒音の予測には,騒音規制の異なる車両ごとの音源モデルが必要である.本研究では,規制区分別に騒音規制値に基づく音源モデルの構築手法を提案し,道路交通騒音LAeq推計の妥当性を検証した. |
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1 | ◯ | 第3世代100%電動駆動ハイブリッドパワートレインの高燃焼速度対応音振設計技術開発 近藤 慎平・松尾 宏・児島 剛・川岬 芳秀(日産自動車) 熱効率向上の方策として高燃焼速度化があるが,一般にエンジンノイズとトレードオフ関係にある.新開発パワートレインでは,高燃焼速度化により燃費向上しながら,エンジン主運動本体構造系の見直しによる加振力低減とモジュール全体の軽量・高剛性化により,トップレベルの静粛性を実現し,トレードオフ課題を解決した. |
2 | ◯ | 第三世代e-POWERユニットを搭載した新型電動車の静粛性車両開発 餌取 秀一・宮川 隆行・菅沼 真一・森 行広(日産自動車) 高速燃焼や5 in 1により高効率と低騒音を両立させた第三世代e-POWERユニットを開発した.本講では静粛性の観点から,e-POWERユニットの進化と,その車両適用における技術開発について紹介する. |
3 | ◯ | 電動パワートレインの騒音低減に向けた3in1化とEV専用プラットフォーム開発 新井 和彦・松尾 宏・児島 剛・浅原 康之・久田 章弘(日産自動車) 静粛性の高い電気自動車(EV)において,電動パワートレイン(ePT)の音振性能の重要度が高まっている.従来より得ていた高い評価を継続しつつ,更なる魅力をお客様に感じて頂くため,3in1の軽量・高剛性化と,ePTシステムに最適化したEV専用プラットフォーム開発により,トップレベルの静粛性を実現した. |
4 | ◯ | 3in1ユニットを搭載した次期型電気自動車の静粛性車両開発 安藤 喜大・宮川 隆行・菅沼 真一・森 行広(日産自動車) 電気自動車専用プラットフォームに3in1ユニット(モータ,インバータ,減速機一体)を搭載した次期型電気自動車の静粛性向上技術を紹介する.前型に対し遮音性能の向上に加え,高剛性プラットフォーム・高性能な防振システム・3in1ユニットを採用し,パワートレインノイズなどの静粛性を進化させた. |
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1 | ◯ | 温熱環境下における気流刺激によるドライバの身体部位に対する感受特性 林 瑶子(東京科学大学)・郭 鐘聲(拓殖大学)・平尾 章成(芝浦工業大学)・小竹 元基(東京科学大学) 車室内の気流刺激は感覚受容器を通して感受され,ドライバの温熱快適感に影響を与える.また,感覚受容器は体の部位ごとに個数が異なり,その部位に応じて感受特性が異なる.そこで,本研究では,快適かつ覚醒度を維持する温熱環境の実現のため,前腕・首の裏・下腿に気流刺激を送風した際の感受特性を把握した. |
2 | ◯ | スイッチ操作感触の心理量定量化モデル構築(第2報) 七枝 佑哉・坂本 秀樹(アルプスアルパイン)・竹原 昭一郎(上智大学) 自動車の車室内で搭載されるスイッチは,使用者ごとに用途に応じて様々な操作感触が求められる.前報では,心理量の定量化に向けては個人の嗜好の差を考慮する必要性を示した.今回は,操作感触の主観評価結果を基に評価者をクラスタリングし,クラスタごとの操作感触と機械的特性の相関を示す重回帰モデル構築を行った. |
3 | ◯ | 評価グリッド法による自動車操舵系の感性評価語の抽出に関する研究 星野 裕大(上智大学大学院)・竹原 昭一郎(上智大学)・田中 克則・中田 凌(日産自動車) 自動車にとって操舵行動は快適性に関わる重要な要因である.本研究では,ドライビングシミュレータを用いて,操舵に関する要素を変化させた走行を行わせ,乗員が操舵に抱く心理に関して,評価グリッド法を用いて評価要因を抽出することを試みた.そして,得られた評価構造図から,操舵に関する感性評価語の抽出を行った. |
4 | ◯ | 新たなアプローチによる直進安定性の定量指標化 森田 俊樹・佐々 長孝・片山 智之・南 宣在(トヨタ自動車) 直進安定性の主観的な評価を定量指標化することに取り組んだ.熟練した評価者の協力を得て,頭の揺れを基にしたPOAで主観評価を87%の精度で分類して,ショーファーカー開発に初めて定量指標を適用した.定量指標を導入することで,関係者の認識を統一して,開発期間を短縮させることを目指している. |
5 | ◯ | 操舵フィーリングの客観評価に向けたステアリング操作力・把持力計測システムの開発 澁江 秀明(S&VL) 操舵フィーリングは車両の操作性や快適性を左右する重要な要素であり,その客観的評価にはドライバと車両間の力学的インタラクションの定量的把握が不可欠である.本研究では,センサ構成や配置,演算方法を最適化することで,ステアリングホイールの操作力および把持力を高精度かつ高応答に計測可能なシステムを開発した. |
6 | ◯ | 運転初心者の不安低減に向けた映像視聴と振り返りの効果 西崎 友規子(京都工芸繊維大学)・朱宮 千裕・吉田 創(京都工芸繊維大学大学院)・平野 真(パナソニックホールディングス)・岳山 基之(パナソニックオートモーティブシステムズ)・森田 幸弘(パナソニックホールディングス) 本研究は運転初心者の不安低減を目的に,運転前後の映像視聴の効果をDS実験により検討した.結果,運転前に事前学習として映像視聴することにより,不安の低減が認められた.さらに,運転後に自身の運転行動映像を見せて振り返りさせることにより,不安の有意な低下と安全運転行動が促進することが明らかとなった. |
7 | ◯ | Verification of 180-degree rotating armrest console rigidity through analysis Dongmin Kim (KOMOS) This study focuses on the structural and rigidity verification through various analyses for the development of a 180-degree rotating armrest console among variable console systems. Unlike existing console armrest products, it opens 180-degree, so it must satisfy not only the existing rigidity but also the rigidity when opened. In addition, the safety of the rear seat passengers must be ensured. Therefore, the problems of this 180-degree rotating armrest console are pre-verified and analyzed through analysis. |
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1 | ◯ | 自動運転におけるテストドライバーの負荷計測 渡邉 寛・高原 三浩(オートテクニックジャパン)・自見 圭司(群馬大学) 本研究は,自動運転試験時のテストドライバーの作業負荷を評価することを目的とし,自動運転および手動運転時の心拍や自律神経指標のデータを計測し比較した.群馬大学で実験を実施した結果,自動運転時の方が自律神経指標の変化が顕著であり,また,あくびなどの呼吸活動が心拍数に影響を及ぼすことが確認された. |
2 | ◯ | 自動運転時のドライバのリアルタイム覚醒度推定に向けた非接触センシング 竹内 大樹(産業医科大学)・大須賀 美恵子・鎌倉 快之(大阪工業大学) 自動運転化技術が進んでいるが,完全自動運転の実用化にはまだ時間を要する.そのため,当面はドライバによる運転監視が求められ,手動運転に復帰する際に適切な判断ができるかを評価するため,覚醒度の把握が求められる.本研究では,覚醒低下の早期検出を目的としたリアルタイムな非接触センシングシステムを構築する. |
3 | ◯ | 心拍・心拍変動指標を用いた人の状態評価 大須賀 美恵子・鎌倉 快之(大阪工業大学)・山田 晋平・竹内 大樹(産業医科大学) 心拍指標・心拍変動指標,特に無次元数となるLF/HFは,ドライバや乗員の状態評価に多用されている.しかし,計測不備への対処や,呼吸•発話,姿勢の影響など指標値の変化は複雑であり,誤解釈が懸念される.そこでこれらの指標利用に際し,考慮すべきことをまとめるとともに,脈波から得られる指標の問題についても言及する. |
4 | ◯ | 車運転時の脈波特徴量と表情特徴量を用いた慢性ストレスの推定 村井 利成・石黒 理雄・外山 幸太(千葉大学)・根岸 大輔(スズキ)・高橋 雅人・津村 徳道(千葉大学) 心身の健康維持のために日常的な慢性ストレスの把握は重要である.本研究では,車運転中に取得した脈波と顔表情を用いて慢性ストレスの推定を試みた.その結果,アンケートとの平均絶対誤差3.2で推定できた.これは車運転中の生理的信号が慢性ストレスのモニタリング手段として有効である可能性を示唆している. |
5 | ◯ | Consideration of appropriate driving supports to achieve successful experiences in alleviating anxiety. Yosuke Furuya・Yoshihisa Okamoto・Nanae Michida (Mazda)・Norihiro Sadato (Ritsumeikan University) It is considered what kind of support is appropriate for drivers to achieve successful experiences in alleviating anxiety and transitioning to a positive emotional state through their own actions during high-anxiety driving situations. The effects of driving support, considered effective based on a psychological model, on both emotional and cognitive aspects were verified through experiments using a driving simulator. |
6 | ◯ | 自動車運転時の脚部動作による眠気評価に関する研究 阿部 諒太郎・清水 俊行(テイ・エス テック) 本研究では,ドライバーの脚部動作と眠気の関係を検討した.ドライビングシミュレータによる走行中の体圧変化を分析した結果,左右の脚部それぞれにおける動作量が,眠気に応じて変化する傾向が確認できた.このことから,脚部の動作に着目することで,体圧変化からドライバーの眠気を評価できる可能性が示唆された. |
7 | ◯ | 心拍情報に基づく振動刺激を用いたドライバの覚醒維持に関する研究 髙橋 隆杜・沈 舜聡・廣瀬 敏也(芝浦工業大学)・釜野 健一・相羽 智在・清水 俊行(テイ・エステック株式会社) 運転中の低覚醒の防止を目的として,心拍数に応じた振動を運転席から与えた場合の覚醒維持の効果を検証した.ドライビングシミュレータを用いて,心拍数の1.1倍,1.0倍,無振動の3条件を提示し,運転操作および顔表情評定により覚醒度を評価した.1.1倍の振動は,覚醒維持の時間が有意に長くなる結果となった. |
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1 | ◯ | 電動車の駆動系モデルによる歯打ち音分析 渡辺 健・和田 幸生・篠原 剛・蓬田 嘉之(SUBARU) 電動駆動車(BEV)は,モータ駆動の高応答により素早い加速レスポンスが得られる一方で,トルクの急激な立ち上げによる歯打ち音が課題となっている.本報では,歯打ち音と加速レスポンスを評価できる電動駆動系モデルを構築,実験検証によりモデル精度を確立して歯打ち音の詳細挙動を分析し,高度両立解の検討手法を提案する. |
2 | ◯ | 電動⾞の加速レスポンス・⻭打ち⾳を⾼次元で両⽴する制御⼿法の開発 ⾼野 悠・⼭⽥ 圭悟・⽯井 肇(SUBARU) 電動駆動⾞(BEV)は,モータ駆動の速いトルク応答による加速レスポンスの良さが得られる.⼀⽅で,トルクの急激な⽴ち上げによる⻭打ち⾳が発⽣しており,その両⽴が課題となっている.本報では,素早い加速レスポンスと⻭打ち⾳の低減を両⽴する制御を構築・検証したため,報告する. |
3 | ◯ | 大型FCVの回生ブレーキ作動不可時向け空気圧縮開放式補助制動装置(第5報) 佐野 ちなつ・内田 啓・藤田 壽憲・柴山 尚士(東京電機大学) FCVトラックの回生ブレーキ作動不可時に備える空気圧縮開放式の簡易型補助ブレーキを前報までに提案した.本報では圧縮用ピストンの両端面を空気圧の受圧面とすることによって,1往復運動中に2回圧縮膨張をさせる2段圧縮方式を提案し,過給なしで従来案の2倍の制動容量を得られることを確認した.その結果を報告する. |
4 | ◯ | 前後/左右差回転拘束を用いた車両挙動のメカニズム解析 角野 佳・薮崎 佑介・清水 友博・小野 瞭・杉山 諭・伊藤 奨・小栗 昌己(SUBARU) 前後軸間・左右軸間の差回転拘束は,トルクフローにより特に旋回時の車両挙動に影響を与えることは既知である.本研究では,前後・左右差回転拘束を組み合わせ,雪上路面における各走行条件での車両挙動への影響を検証した.検証結果からそれぞれが車両挙動に与える影響の大きさや,使い分け・協調のさせ方を検討した. |
5 | ◯ | 形状生成AIと原理原則を融合したデフケースリングギヤボルト緩みサロゲートモデルの開発 渡辺 和正・下川 智史(トヨタ自動車)・岩山 幸治・小野島 隆之(滋賀大学)・田代 裕明・上野 弘傑・餅原 隆浩(トヨタ自動車) 形状生成AIを用いた潜在変数と理論式を融合した回帰式により,設計形状に対して迅速にデフケースリングギヤのボルト緩みを予測するサロゲートモデルを構築した. |
6 | ◯ | ギヤの歯間で受ける運動量により加速されるオイル流れの数値予測 加藤 由博・植田 忠伸(豊田中央研究所) ギヤにより撹拌されるオイルの数値計算において,歯間に進入したオイルが増速して飛散する流れの計算精度の確保が課題として挙げられる.この課題に対して,VOF法による気液二相流の数値計算を単体ギヤに適用し,流速計測結果と比較した.その結果から,各種設定が計算精度に及ぼす影響および,精度の改善策を示す. |
7 | ✕ | 駆動モータ用のベアリング電食未然防止設計(第2報) 志樂 英之・桑原 隆宏・竹本 怜史(日産自動車) 電動化に伴いトルク伝達経路への電気流入によって発生する電食現象は,今後モータ高出力化等にて課題顕在化が予想される.今回開発初期段階からの最適設計と開発効率向上を狙った,放電エネルギーに基づく定量的な電食未然防止設計に取組んだ. |
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1 | ◯ | トレッドパターンを伴うタイヤ動特性のCAE予測 彌榮 洋一(住友ゴム工業) タイヤパターンはブレーキ・コーナリング性能に大きく影響しますが,接地形状が時々刻々変化するため,CAE解析が困難でした. そこで,時々刻々の変化を表現できる陽解法CAEによるタイヤの動特性予測手法を開発しました. 本発表では上記手法およびCAEで得られた接地圧力分布や応力分布等に関する内容を紹介します. |
2 | ◯ | 拡張カルマンフィルタを用いた4輪車両モデルによるタイヤ発生力推定手法の開発 北野 翔太・糸賀 秀樹・日比野 貴則・桑原 一樹(トヨタ自動車) 本研究では,4輪車両モデルによる拡張カルマンフィルタを用い,高精度なタイヤ発生力をバーチャルセンシングすることをを目的としている.サスのK&Cやロールによる荷重移動を加味し,タイヤにCombinedModelを適用することによって,既存計測機と遜色のない計測精度を実現する. |
3 | ◯ | 路面摩擦計測システムの改善と種々の路面への適用 景山 一郎(先進路面摩擦データベース研究組合)・渡辺 淳士・栗谷川 幸代・原口 哲之理(日本大学)・金子 哲也(大阪産業大学)・西尾 実(アブソリュート(株)) 道路交通安全への貢献から,連続路面摩擦計測システムを開発した.測定結果の信頼性向上と実験の効率化を図るため,測定システムの設計を変更し,試験路での特性測定実験の結果を示す.次に,摩擦係数の異なる様々な路面でのμ-s特性計測実験を行い,精度を確認するとともに,精度向上のための解析手法を示す. |
4 | ◯ | タイヤ-実路面間の接触現象可視化技術の開発 石神 直大・諌山 直生(TOYO TIRE株式会社) タイヤの運動性能は路面接触状態に依存するが,実路での可視化が難しいため,タイヤの接地評価には通常平坦な透明板が用いられる.しかし,平板と実際の凹凸路面では接触挙動が大きく異なる課題がある.本研究では,透明材料で実路面形状を再現したレプリカ路面を用い,実タイヤ接触状態を可視化する手法を開発した.その実験手法と得られた結果について紹介する. |
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1 | ◯ | 二輪車の空力特性がフレームの柔軟性に及ぼす影響の解析* 片山 硬・明用 将典・藤本 優和・吉野 貴彦(久留米工業大学) 二輪車の前フレームの曲げ自由度が柔らかくなるとウィーブモードが不安定化する.前フレームの曲げ量には空力が影響を及ぼしている.この論文では,空力の作用がタイヤの横力を変化させ,前フレームの曲げ量が大きくなり,ウィーブモードが不安定化することを示す. |
2 | ◯ | 全天球画像からの距離情報の算出と位置計測手法 平澤 順治(茨城工業高等専門学校) 二輪車の位置・姿勢を外部から撮影した画像情報のみを用いて計測する手法について研究している.本発表では,二輪搭乗者の被るヘルメットをマーカーとして活用し,全天球画像上の位置だけでなく,画像上の大きさを情報として使用することで,距離情報を算出する手法について試行した結果を示す.また,これらを組み合わせて位置の計測を行い,走行軌跡を求める手法について示す. |
3 | ◯ | 内傾機構を備えたパーソナルモビリティビークル(PMV)がスラント路面を手放し走行するための設計要件 原口 哲之理(名古屋大学/日本大学)・金子 哲也(大阪産業大学) 一般に,道路には排水性確保のため進行方向に対して横断勾配が設けられている.左端を走行する機会の多い幅の狭いPMVにおいては,走行安全上,修正操舵なしで安定して直進走行できることが重要である.本研究では,内傾機構を備えたPMVがスラント路面を手放し走行するための設計要件を,乗用車およびモーターサイクルとの比較により整理する. |
4 | ◯ | 自転車との比較実車実験による電動キックボードの運動特性の調査研究 周 慧萍・大谷 亮(日本自動車研究所)・長谷川 俊・前 博行(日本自動車工業会) 本研究は,電動キックボードの事故原因究明を目的とし,その運動特性を明らかにすることを目標とした.テストコースにおいて自転車との比較実験を行い,直線走行,通常制動,急制動,通常旋回の各場面における走行データを収集・解析した.解析した結果,自転車に比較して,電動キックボードは,通常制動場面において停止目標線超えの回数が多かった,急制動場面において,制動開始の遅れと制動距離の延伸が認められた.一方,直進場面においては,自転車に比べて速度制御が不安定な傾向が見られた.これらの結果から,電動キックボードは制動時において停止に必要な距離が長く,追突事故などの交通事故を誘発する可能性があることが示唆された. |
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1 | ◯ | PCCI燃焼下における2段ポスト噴射の最適化に関する研究 平岩 洋二・渡邊 雪斗(北海道大学大学院工学院)・柴田 元・小川 英之(北海道大学大学院) PCCI燃焼による筒内均質場における単段ポスト噴射は,燃料の部分酸化抑制に効果的である.本研究では,燃料噴霧の貫徹力低下によるシリンダ壁面付着抑制と,高効率なポスト噴射による未燃燃料供給を目的にPCCI燃焼において2段ポスト噴射を導入し,エンジン実験および3D-CFD解析を用いてPCCI燃焼下での最適なDPF再生条件を検討した. |
2 | ◯ | コモンレール式小型直噴ディーゼル機関におけるパイロット噴射がペンタノールの着火・燃焼特性に及ぼす影響 平田 真己・内田 浩二・齊藤 弘順(崇城大学) エネルギー・環境問題を背景に,ディーゼル型高効率アルコールエンジンの実現を目的とし,そのキー技術である着火燃焼制御法の確立を目指している.本研究ではコモンレール式燃料噴射を実装した実機関に,アルコールの中で発熱量の高いペンタノールを供試し,その着火・燃焼特性に及ぼすパイロット噴射の影響を調べた. |
3 | ◯ | 軽油中に含有させた低沸点炭化水素成分が高圧縮比重量車用ディーゼルエンジンの燃焼・排気特性に与える影響 清水 邦彦・松田 知紘・草鹿 仁(早稲田大学) 軽油及び,軽油とn-ヘキサン,n-ヘプタンを各々6:4の体積割合で混合した3種類の燃料を高圧縮比重量車用ディーゼル機関で試験した.結果,混合燃料を使用すると同程度のNOx排出量となり,Sootの低減が認められた.さらに,詳細な素反応過程を考慮した数値熱流体解析により,Soot低減の要因を考察したのでこれを報告する. |
4 | ◯ | 燃料の着火性および芳香族成分がディーゼル機関から排出されるすす粒子の炭素結晶子サイズに及ぼす影響 黒島 悠・山倉 裕己・小原 瑞貴(北見工業大学大学院)・稲葉 一輝・林田 和宏(北見工業大学) 単気筒ディーゼル機関において燃料の着火性および芳香族成分がすす粒子の炭素結晶子サイズに及ぼす影響を検討した結果,パラフィン系炭化水素で構成される燃料ではセタン価が炭素結晶子サイズに及ぼす影響は小さかった.また,軽油にパラフィン系炭化水素を混合した場合と,パラフィン系炭化水素に芳香族としてトルエンを混合した場合では,着火性の変化に伴い予混合的燃焼期間における熱発生率の形状は異なるが,それ以降の期間における熱発生率の形状に大きな差異は生じなかった.燃料中の芳香族成分の減少により黒煙は低減し,すす粒子の炭素結晶子サイズは小さくなった. |
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1 | ◯ | 選択拡散効果を考慮した直噴水素エンジンの1D燃焼モデル構築 三上 敬生・栗原 浩一・石井 裕司・上原 一浩・半田 英之(トヨタ自動車) 直噴水素エンジンの1次元燃焼モデル(GT-Power)構築方法を示す.GT-Powerでは火炎面の等量比を与えて筒内混合気分布を表現する.本研究では火炎面の等量比推移を3D-CFDの計算と実機の燃焼結果を組み合わせて与える.また乱流燃焼速度のパラメータは選択拡散効果を考慮した.構築モデルで,実機の燃焼を精度よく再現できることを確認した. |
2 | ◯ | 背景LIF法による水素噴流の濃度分布計測 石田 翔平・安藤 彰浩・俵 竜聖(SOKEN)・丹野 史朗・宮川 淳(トヨタ自動車) レーザ誘起蛍光(LIF)法は,水素噴流の濃度分布を高いSN比での計測が期待できる技術である.しかし,気体燃料では蛍光剤の気化・混合量管理が難しく,そのバラつきが測定精度に影響する.本研究では,蛍光剤を噴流の周囲環境に導入する背景LIF法を水素噴流に適用し,画像解析で蛍光剤量のバラつきを補正した. |
3 | ◯ | M10点火プラグを用いた水素火花点火エンジンにおける点火プラグ近傍当量比計測手法の構築 坂東 大星・河原 伸幸・小橋 好充(岡山大学)・市 聡顕・有⾺ ⼀樹・加藤 洋史・和泉 恭平(カワサキモータース)・松下 耕一朗(本田技研工業)・神尾 朋彦(ヤマハ発動機)・⼆宮 ⾄成(スズキ) 本研究の目的は,水素直噴火花点火機関の点火プラグ近傍の当量比を計測するため,M10点火プラグを用いてSIBS計測手法を構築することである.M10点火プラグにサファイア窓や側方電極を取り付け,SIBS法により水素/空気混合比を計測する.圧縮膨張機関及び実機エンジン(回転数2000rpm)で点火プラグ近傍の当量比を計測した. |
4 | ◯ | 多点式小型データロガーを用いた温度計測手法による筒内直噴水素エンジンの空気過剰率と噴射開始時期がピストン表面温度に与える影響 塚本 翔太・及川 昌訓・三原 雄司・山田 聖哉・箕田 賢太郎(東京都市大学)・佐藤 正彦・井関 利幸・安田 純之介(コマツ) 水素エンジンの課題として,水素特有の短い消炎距離による高い冷却損失が挙げられる.本研究では,開発した多点式小型データロガーをピストンに設置し,直噴水素エンジンの運転条件により変化するピストン表面の温度分布を計測した.その結果,空気過剰率や噴射開始時期がピストン表面温度に与える影響を把握した. |
5 | ◯ | モーターサイクル用水素エンジンの燃料供給方式がシリンダーライナ壁面の瞬時熱流束に与える影響 横森 蒼司・及川 昌訓・三原 雄司・加賀 裕貴(東京都市大学)・岩田 拓実(株式会社モトラ)・神尾 朋彦・山杢 淳(ヤマハ発動機)・佐野 堅一(本田技研工業)・二宮 至成(スズキ)・尾鷲 道康(株式会社モトラ) モーターサイクル用水素エンジンのシリンダーライナに,試作した瞬時熱流束センサを6点取り付け,燃料供給方法や回転速度が瞬時熱流束に与える影響を確認した.その結果,予混合方式と直接噴射方式において最大値を示す瞬時熱流束の位置が異なり,エンジン回転速度が高いほど瞬時熱流束の最大値が増加する傾向を把握した. |
6 | ◯ | モーターサイクル用水素エンジンの瞬時熱流束における実測値と数値解析結果の比較検証 加賀 裕貴・及川 昌訓・三原 雄司・横森 蒼司(東京都市大学)・岩田 拓実(株式会社モトラ)・神尾 朋彦・山杢 淳(ヤマハ発動機)・佐野 堅一(本田技研工業)・二宮 至成(スズキ)・尾鷲 道康(株式会社モトラ) モーターサイクル用水素エンジンにおいて,シリンダヘッドの瞬時熱流束を計測した結果,空気過剰率や計測位置により瞬時熱流束の挙動が変化した.そこで,数値解析により算出した熱流束値と実測値を比較し,変化する熱流束挙動の要因を把握するとともに,実測値に基づく数値解析の設定値について検討した. |
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1 | ◯ | 水素エンジンの要素技術開発 村田 康幸・長島 広貴・西潟 直祥・岩下 亮・白鳥 早紀・田川 武尊・渡邉 雅人(SUBARU) カーボンニュートラル社会の実現に向け,水素燃料が注目されている.本研究では,既存の水平対向エンジンを最小限の改良で水素対応とし,実機検証を実施.得られた信頼性課題について報告する. |
2 | ◯ | 水素エンジンの運転条件とシリンダー壁温の違いによる潤滑油中の水分割合及び油中元素の変化とエンジン軸受の摩擦と焼付き特性に与える影響 朱 登達・宮島 泰幸・東野 慎之介(東京都市大学)・岩田 拓実(株式会社モトラ)・及川 昌訓(東京都市大学)・飯塚 優介・齊藤 陸人・小野寺 康(ENEOS 株式会社)・三原 雄司(東京都市大学) 水素燃焼により生成される水蒸気は,エンジン壁面温度が低いと凝縮し,潤滑油を乳化させて潤滑性能を低下させる.本研究では,単気筒水素エンジンを33時間運転し乳化挙動を評価した.さらに,軸受試験機により標準油・乳化潤滑油・脱水潤滑油の焼付き特性を比較し,潤滑油添加剤の影響を検討した. |
3 | ◯ | 水素エンジンの燃焼による潤滑油の水分量の変化がピストン系の摩擦特性に与える影響 東野 慎之介・宮島 泰幸・朱 登達(東京都市大学)・岩田 拓実(株式会社モトラ)・及川 昌訓(東京都市大学)・飯塚 優介・齊藤 陸人・小野寺 康(ENEOS 株式会社)・三原 雄司(東京都市大学) 水素内燃機関では,水素の燃焼により生じた水分の潤滑油中への混入と乳化が課題となる. |
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1 | ◯ | 市街地を走行する人間ドライバが周辺車両の危険な行動に遭遇した場合の回避行動及び物理的な余裕を確保するための運転行動(第1報) 児島 亨・真鍋 裕輝・北田 幸一・森崎 憲治(自動車技術総合機構) 一般道を混走する自動運転車を想定し,周辺車両との調和を含む,自動運転車にとって規範となる運転行動を調査するため,人間ドライバが周辺車両の危険な行動(道路交通法違反を含む)をとる場面に遭遇した場合の回避行動および物理的な余裕を確保するための運転行動に関して,ドライビングシミュレータを用いて調査した. |
2 | ◯ | 市街地を走行する人間ドライバが周辺車両の危険な行動に遭遇した場合の回避行動及び物理的な余裕を確保するための運転行動(第2報) 真鍋 裕輝・児島 亨・北田 幸一・森崎 憲治(自動車技術総合機構) 一般道を混走する自動運転車を想定し,周辺車両との調和を含む,自動運転車にとって規範となる運転行動を調査するため,人間ドライバが周辺車両の危険な行動(道路交通法違反を含む)をとる場面に遭遇した場合の回避行動および物理的な余裕を確保するための運転行動に関して,ドライビングシミュレータを用いて調査した. |
3 | ◯ | 出会い頭事故におけるドライバの反応に影響を与える身体・視線要因の分析 杉浦 虎太朗・新田 有輝・趙 雨晴・水野 幸治(名古屋大学) ドライビングシミュレータを用いて対自転車事故時のブレーキ反応時間(BRT)に影響を与える要因を明らかにすることを目的とした.運転適性診断の結果と視線行動を統合して決定木分析を行ったところ,BRTに最も影響を与える要因はスキャン回数であり,次いで動体視力が階層的に影響する構造が示唆された. |
4 | ◯ | ドライビングシミュレータを用いた視線行動分析 新田 有輝・杉浦 虎太郎・趙 雨晴・水野 幸治(名古屋大学) 四輪車対自転車の出会い頭衝突は発生件数が多く,要因解明が重要である.ドライビングシミュレータで夜間や雨の走行環境を再現し,運転行動や視線データを取得・分析することで,再現した環境での応答の違いを明らかにした.実験の結果,スキャンの特性が環境によって変化することが判明した. |
5 | ◯ | A Study on the Effects of Differences in Driver’s Brain Activity on Curve Recognition and Driving Performance Hiroshi Kuniyuki・Fumitaka Fukuzawa・Kohjiro Hashimoto・Kikunori Shinohara (Suwa University of Science)・Masashi Makita (Teikyo University) This study focused on the driver's brain activity in the prediction section, which is the stage before recognition, and analyzed the effects of superior or inferior brain activity on recognition and driving performance on curved roads from experiments using a driving simulator. The results showed that when the frontal lobe was activated in the predictive section, the recognition of curve became faster and the amount of lane departure in the curve section was decreased. |
6 | ◯ | A Study on Optimal Driver Posture with Low Driving Burden Naoya Yamakawa・Souma Adachi・Ryoto Warashina (Suwa University of Science)・Masashi Makita (Teikyo University)・Hiroshi Kuniyuki (Suwa University of Science) In this study, a hazard avoidance scene was set up using a driving simulator and the effects of seating posture on muscle strain and hazard avoidance performance were analyzed. The results showed that in braking avoidance, the forward lean posture had higher avoidance performance but also higher muscle burden, while in steering avoidance, the standard posture with a natural elbow joint angle had lower muscle burden and higher avoidance performance. |
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1 | ◯ | 路側センサのセンシング性能が協調型システムを用いた交差点における自動走行に及ぼす影響 吉武 宏・呉 江(東京科学大学)・釘宮 航(東京大学)・小竹 元基(東京科学大学) 混在交通における安全・円滑な自動走行の実現を目指し,前報では路側センサを用いた協調型システムが自動走行にもたらす効果を明らかにした.本報では,路側センサの検出率や検出精度等のセンシング性能が自動走行に影響すると考え,交差点を走行する自動運転バスの数値シミュレーションを用い,その影響について検討した. |
2 | ◯ | 自動運転バスの交差点直進時における安全速度算出のための要素抽出 澤登 太一・吉武 宏(東京科学大学)・松浦 由惟・瀬川 雅也(先進モビリティ)・小竹 元基(東京科学大学) 自動運転バスの速度は,現状ドライバの経験に基づき主観的に設定されるが,社会実装に向けては論理的な設定が求められる.本研究では,想定する交通参加者との衝突を回避可能な安全速度と,実際に設定された速度の差に着目し,交差点直進時の速度で考慮すべき要素を抽出し,各要素を考慮した安全速度算出手法を検討した. |
3 | ◯ | ソナー誤検知影響予測のための超音波伝達シミュレーション開発 鵜飼 基康・中村 高明(アイシン) 自動運転および自動駐車の実現には,高精度なセンシング技術が不可欠である.AEB(自動緊急ブレーキシステム)は超音波ソナーを用いて障害物を検知するが,周辺の車両部品の影響により誤検知が発生する.本研究では,車両搭載時のセンサ信号を予測し,良否判断が可能なCAE技術の構築に取り組んだことを報告する. |
4 | ◯ | 複合現実実験による歩行者に対する通信を利用した協調型支援の効果検証 坂村 祐希・本間 亮平・若杉 貴志・安部 原也(日本自動車研究所)・小竹 元基・吉武 宏(東京科学大学)・高木 悠至(本田技術研究所)・三隅 崇史・島 忠史(国土交通省) 通信を利用した協調型支援について,道路を横断する歩行者の事故回避行動に対する効果と最低限満たすべき支援通知タイミングを調査した.実際に歩行者の事故が多く発生している二つのケースを対象として複合現実技術を活用した実験を実施し,得られたデータから支援の有効率を確認し,適切な支援タイミングを検討した. |
5 | ◯ | 吹雪における人の目の視程を再現したカメラの露光時間 櫻井 俊光・武知 洋太・越國 一九・松澤 勝(土木研究所寒地土木研究所) 本研究は,カメラを用いて人が感じる吹雪の視程を再現することを目的とした.カメラの露光時間を約15ミリ秒程度に設定することで,人の視認距離と同程度に認識できることを明らかにした.また,露光時間を短縮することで,吹雪などの悪天候下でも遠方の視認性が向上することも明らかになった. |
6 | ◯ | 近赤外カメラによる凍結路面μの2次元定量計測 川原 友希・城戸 章宏(東北学院大学) 積雪寒冷地でのすべりやすさの定量には多くの技術的課題があり,現在は定性計測の域にとどまっている.本研究では氷が近赤外域に吸収バンドを有することに着目し,近赤外カメラによる非接触定量計測を試みた. |
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1 | ◯ | 軟質ウレタンフォームの気泡分布関数と機械特性(圧縮荷重-変位特性)の関係性研究(第一報) 井上 実(マツダ/香川大学/広島大学)・鈴木 桂輔(香川大学)・伊東 博之(東洋シート) シートに適用される軟質ウレタンフォームの機械特性(圧縮荷重-変位特性)は,乗心地性能に多大な影響を持つが,樹脂材や発泡剤,成型条件などの結果として決まり設計できていなかった.近年の計測と画像処理技術の発達によりフォームの気泡関数が得られるようになり,この関数を用いて機械特性を予測する手法を構築した. |
2 | ◯ | 樹脂部材と金属部材をボルト締結した構造の減衰性能に関する研究 井上 惠介・藤森 トリスタンサミュエル(東京都市大学大学院)・岸本 喜直・小林 志好(東京都市大学)・久我 聡・川原橋 優希(東京都市大学大学院) ABS樹脂をはじめとする樹脂材料は自動車の振動吸収性や耐衝撃性を確保するための内外装部品に用いられている.本研究では,打撃試験を実施して樹脂部材と金属部材をボルトで締結した構造体の減衰性能を決める主な因子が樹脂の粘弾性と部材間の摩擦であることを明らかにし,有限要素解析を用いて減衰性能を予測した. |
3 | ◯ | 超ハイテンと冷間プレスを活用した部品統合技術開発 揚場 遼・飛田 隼佑・澄川 智史・大西 洋一郎・樋貝 和彦・塩崎 毅(JFEスチール) 車体製造コスト削減を目的とし,アルミのキャスティングやホットスタンプ技術が注目されている一方,冷間プレス部品においても部品統合によるコスト低減が検討されている.本報告ではリアメンバ構造を対象とし,超ハイテン材と冷間プレスを活用しつつ,衝突性能・剛性と成形性を両立した部品削減構造を提案する. |
4 | ◯ | 水素キャリアガスTD-GC-MSによる車室内VOC成分の分析条件検討 唐木 恭將・達 晃一(いすゞ自動車)・星野 邦広(ENVサイエンストレーディング)・中村 貞夫・芹野 武(アジレントテクノロジー)・田原 麻衣子(国立医薬品食品衛生研究所)・松井 秀親(一般財団法人東海技術センター) 水素キャリアガスを使用したTD-GCMSによるVOC成分の定量性確認を実施.感度およびLOQ(定量下限値)の確認を行い,ヘリウムキャリアガスとの定量性の比較を実施し最適な分析条件を検討した. |
5 | ◯ | 機械学習を用いたブレーキチャンバの故障予測モデルの開発 奥澤 樹也・鈴木 智也(茨城大学) 大型トラックに搭載されるブレーキチャンバは安全性において最重要部品であるが,錆等による内部腐食が起きやすく目視による点検が難しい.そこでトラックの稼働状況を機械学習することで,ブレーキチャンバの故障リスクを推計する予測モデルを構築し,高コストな分解点検の実施基準としての活用を目指す. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 機械学習を用いたSPR(Self Piercing Rivet)の接合強度予測手法の開発 志水 健人・鈴木 雄太・坂本 浩隆・磯野 志之・高橋 康平(トヨタ自動車)・藤本 也久(トヨタ自動車九州) SPR(Self Piercing Rivet)は異材接合可能である.しかし,板組ごとに変化する疲労強度を試験や詳細メッシュのCAE以外の方法で予測するのは,困難である.本研究では,過去の疲労試験のデータをもとに,機械学習(ランダムフォレスト)を用いて,板組や材料などの情報で簡便にSPRの疲労強度を予測できる手法を開発した. |
2 | ◯ | インストルメントパネルビームの高解像度トポロジー最適化 和田 有司(東京科学大学)・樫山 武士・長坂 圭(スズキ)・西口 浩司(名古屋大学・理化学研究所)・岡澤 重信(山梨大学)・坪倉 誠(神戸大学・理化学研究所) 車体前部のインストルメントパネルビームは中空管がよく採用されるが部品点数の低減を目的として,近年では一体成型が検討される部材である.CUBEフレームワーク下でボクセルトポロジー最適化を実施し,得られた形状と既存部品の比較を行うことで剛性性能や薄板製造制約による製造可能性について検討する. |
3 | ◯ | 機械学習を用いたタイヤ接地FEM解析サロゲートモデルの構築 和田 晃・関根 亮二(TOYO TIRE) 接地解析はタイヤの潜在的な基礎特性を把握するために実施される. |
4 | ◯ | サロゲートモデルを活用した繊維強化樹脂部品の衝突CAE予測精度向上に関する研究 中川 善和・伊藤 修(本田技研工業) 自動車の衝突解析に不可欠な樹脂部品の繊維配向情報を迅速簡便に予測するため,機械学習アルゴリズムpix2pixを3Dに拡張したサロゲートモデルを開発した.樹脂流動解析の結果と比較した結果高い精度が得られることを確認した.これにより工数負荷の高い樹脂流動解析の一連の作業を大幅に削減することに成功した. |
5 | ✕ | 製造制約を考慮したアルミ押出形材の形状最適化 小松 悠斗・鎮西 将太・山川 大貴・橋本 成一(神戸製鋼所) アルミ押出形材の設計は,断面外形に加えて内部リブの配置など設計の自由度が高く,人手では大域的な最適解を得ることが難しいため最適化計算が活用され始めているが,製造実現性が考慮されていない場合が多い.本研究では,AIを用いた形状最適化にアルミ押出形材の押出加工時の製造制約を考慮した技術を開発・検証した. |
6 | ◯ | 薄板部品を対象とした外周形状制約付き3次元形状生成AIの開発 杉浦 拓実(JSOL)・橋口 勲武(大阪大学)・高橋 厚至・瀧 宣博(JSOL)・西口 浩司(名古屋大学)・齊藤 啓(JSOL) 本研究は,車両開発の構造初期検討段階における効率化への適用を狙い,3次元形状生成AI技術を提案する.薄板部品の外周形状を生成条件として与えることにより,設計領域における複数の内部形状の初期設計案を自動的に提案することを可能にした.ここではフードに適用した事例を紹介する. |
7 | ◯ | 画像生成AIを活用した機能性と意匠性を両立するトレッドパターン設計技術の開発 石原 遼一・唐津 秀一(TOYO TIRE) トレッドパターンには,乗り心地や低燃費性といった物理性能に加え,デザイン性も重要な要素として求められる.本研究では,物理性能とデザイン性を同時に最適化するトレッドパターン設計のフレームワークを提案し,機能性評価にCAEを,トレッドパターンの生成や意匠性評価にAIモデルを活用した事例を紹介する. |
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1 | ◯ | リアルワールドエミッション低減技術開発(第1報) 池本 雅里・峯尾 健太郎・加藤 美江・塚越 崇博・西岡 寛真・川口 文悟(トヨタ自動車)・森部 雄樹・張本 雅康(トヨタテクニカルディベロップメント) モードエミッションに加えてリアルワールドにおける局所エミッション排出に対する対策を検討.交通流や運転特性がリアルワールドエミッションに影響を与えるため,高い再現性を持つ評価環境が必要となる.交通流シミュレーション・ドライビングシミュレータ・車両シミュレータを連携したデジタルツイン開発環境を構築することで,実路と同等のエミッション評価が可能となった. |
2 | ◯ | リアルワールドエミッション低減技術開発(第2報) 峯尾 健太郎・池本 雅里・加藤 美江・塚越 崇博・西岡 寛真・川口 文悟(トヨタ自動車) リアルワールドにおいては交通流やドライバの運転特性と触媒の状態の組合せによって局所的にエミッションが排出される.miniPEMSを活用してリアルワールドエミッションの排出ポイントと排出メカニズムを解析するとともに,デジタルツイン環境を活用して,触媒・A/Fなどの排気システム制御の検討と様々な交通流環境での対策制御のロバスト性を確認した. |
3 | ◯ | ゼロエミッションに向けたパワートレーン技術開発(第1報) 植田 啓仁・佐々木 浩允・梅本 寿丈・西岡 寛真・川口 文悟(トヨタ自動車) CN実現に向けた多様な環境対応車開発においては,依然として大気汚染物質の低減も重要.一般的な排気浄化率向上の手法は触媒容量増加や高セル密度化など,圧損増大を伴う背反が存在.本研究はセル入口付近の流体現象に着目.対流活用により触媒とガスの接触を向上させ,トレードオフ改善可能な革新的構造を見出した. |
4 | ◯ | アークプラズマ蒸着を利用した触媒スクリーニング法の検討 大堀 鉄平(いすゞ中央研究所)・町田 正人(熊本大学)・小澤 恒(いすゞ中央研究所) 都市部の大気環境問題および地球環境問題に対処するために,様々な排気ガス成分を無害化または資源化する技術開発は重要である.本報告では,それらの反応に適した条件や触媒を効率的に探索するスクリーニング法について紹介する. |
5 | ◯ | プラグインハイブリッド乗用車用Pd/CZ系三元触媒の排出ガス浄化性能予測 遠藤 佑馬・草鹿 仁(早稲田大学大学院)・波頭 佑哉・荒木 崇至(マツダ) プラグインハイブリッド自動車用三元触媒の浄化性能を予測するために反応モデルを構築した.6万5千km走行相当の加速劣化を施したPd/CZ触媒を用い,ミニリアクターによるCOパルス吸着試験,希薄,量論,過濃雰囲気を用いたライトオフ試験を実施した.この結果,計算モデルは150-400℃におけるCO, C3H6, NOの浄化挙動を概ね再現できた. |
6 | ◯ | バイオ燃料のスモーク排出特性 友松 健一・伊藤 昌晴(SOKEN)・薄井 陽・河内 隆史・岸本 岳(豊田自動織機) カーボンニュートラルに向けて軽油を代替するバイオ燃料のドロップインが進行していくが,地域性や法規制により多様な燃料が流通することが予想される.本研究ではバイオ燃料の燃料性状と噴霧特性からスモーク排出を予測し,市場において多様な性状を持つバイオ燃料のエンジン適合制御開発に貢献することを目的とする. |
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1 | ◯ | 変分オートエンコーダーとCADを連携した三次元形状生成技術による管路設計手法の構築 木佐貫 祥一郎・松村 直也・杉浦 卓也(アイシン) ヒートシンクなどの管路を有する熱流体製品の性能評価効率化に向けて,サロゲートモデルが活用されている.本技術により性能評価は高速となる一方で,評価対象形状のCAD作成には依然時間を要する.本問題解決に向けた,形状生成AI技術であるVAEと,CADの連携による,3次元形状の高速生成技術の構築と設計活用について報告する. |
2 | ◯ | 直交カットセル法によるDrivAerモデルまわり流れの数値解析 上野 和之・古澤 篤実・竹田 裕貴・十良澤 優至(岩手大学) レベルセットベース直交カットセル法による数値解析手法を開発し,自動車モデルまわり流れの数値解析を行った.自動車形状にはミュンヘン工科大学,Audi AG, BMW AGによって開発されたベンチマーク形状であるDrivAerモデルを採用した. |
3 | ◯ | 車室内空気質向上のための車室内におい成分の分析解析 大路 美和子・平原 美恵・國府田 由紀(マツダ) 本研究では,車室内空気質向上を目的に車室内空気成分,特にひと由来成分に着目し分析解析を実施した内容について発表する.車室内空気中に含まれる成分の定性・定量分析から,ひとへの影響度を示すパラメータとなるニオイ強度へ変換し,ニオイや発生源を特定した.さらに,官能評価の結果と分析結果を比較し,評価方法の妥当性について議論する. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 運転席と助手席に乗車した状態でのファーサイド側突における乗員挙動に関する調査 田中 良知・松井 靖浩・細川 成之・薄井 雅俊(自動車技術総合機構) 運転席と助手席にダミーを搭載してUNR95に準じて側突実験を行い,同乗者がいる状況でのファーサイド側突における乗員の挙動と傷害メカニズムを調査した.実験の結果,軽乗用車ではダミー同士の頭部が衝突しHPCが基準の閾値を超えた.小型乗用車ではファーサイドダミーの頭部がニアサイドダミーの肩部と衝突した. |
2 | ◯ | エアバッグ折り畳みモデル化最新技術 児玉 理恵・大銅 章文・村瀬 千春・井村 和郎(トヨタ自動車) 近年,自動車安全性アセスメントにVirtual Testing(VT)が導入され,VTでは試験を精度よくシミュレ-トする必要がある.エアバッグの折り畳みは展開挙動に対して重要な因子である.本研究では,VTに必要な計算精度を担保し,従来比約40%の時間でエアバッグモデルを作成する手法を確立した. |
3 | ◯ | 前面衝突時における後席乗員の骨盤運動に及ぼす拘束条件の影響評価 東 才晴・趙 雨晴・水野 幸治(名古屋大学)・長坂 圭・鈴木 貴大・増田 出光(スズキ) 前面衝突後席スレッド試験を模擬したFEシミュレーションを,衝突試験用ダミー(THOR,Hybrid III)および人体モデル(THUMS)に対して実施した.L18直交表に基づくパラメータ設計により,シートベルトのアンカー位置,デバイスの有無,シートパンの角度が,骨盤の後方回転および前方移動に与える影響を評価した. |
4 | ◯ | 機械学習による衝突時における乗員下肢傷害予測のための車体変形データの生成 野口 恭兵(山梨大学)・長坂 圭・増田 出光(スズキ)・横山 優太(ダイバーテクノロジー)・杉山 裕文(山梨大学)・岡澤 重信(山梨大学/ダイバーテクノロジー) 衝突時のダッシュパネルの変形挙動から乗員下肢傷害を予測する機械学習モデルの構築を考えるとき,数値解析の入力条件として様々なダッシュパネル変形の時系列データが必要になる.本研究では,その前段階として機械学習を用いた簡易的な部材に対する時系列変形予測モデルを構築する.構築した機械学習モデルについて,数値解析例を通して入力因子やデータ構成を検討する.さらに,提案した機械学習モデルの有効性を検証する. |
5 | ◯ | スレッド試験による簡易固定方式の車載用車いすの安全性能評価 福山 慶介・鮏川 佳弘(日本自動車研究所)・上田 祐也(日本自動車工業会) わが国では高齢化等を背景に車いす利用者がさらに増えることが考えられ,車いす利用者が自動車に乗る際の簡易で確実な固定方式の標準化や車載用車いすの普及が望まれている.本報告では ISO に規定されたスレッド試験方法にもとに開発されている簡易固定方式の車載用車いすを評価し,求められる強度性能について検討した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 高速暴走車による歩行者事故の危険性の評価 関根 康史(福山大学) 高速暴走車による事故において,事故を起こした際の速度は,歩行者の人身傷害程度のような被害状況を決定付ける重要な要因である.本報では,交通事故統計データから,自動車の衝突速度と歩行者の死亡重傷者率の関係を分析することにより,高速暴走車両の歩行者への危険性を明らかにすることを試みた. |
2 | ◯ | 実車衝突実験による電動キックボード乗員の挙動解析と頭部傷害評価 木戸 晶洋・寺島 孝明・坂本 龍之輔・加藤 憲史郎(科学警察研究所)・大賀 涼(自動車安全運転センター) 著者らの先行研究において,交通事故における電動キックボード乗員の頭部傷害リスクが高いことを明らかにした.本研究では,人体ダミーを載せた電動キックボードに四輪車を衝突させる実験を行い,乗員挙動を解析するとともに,頭部傷害の機序及びその程度について解析した. |
3 | ◯ | 小柄な体格の人体がボンネット車と衝突した際の飛翔挙動に与える電動キックボードの搭乗高さの影響 大賀 涼(自動車安全運転センター) 本研究では電動キックボードの側面にボンネット車両が衝突する出会いがしら事故の形態を研究対象とする.電動キックボードの搭乗姿勢は,自転車などの座位ではなく,歩行者の立位に近い.そこで歩行者事故における人体飛翔挙動と電動キックボード乗員の衝突後挙動の比較を行った.その結果,電動キックボードではステップの上に立つことが,人体飛翔挙動に影響を及ぼすことが認められた.ただし対象は小柄な体格を再現したHybrid-III AF05相当に限られる. |
4 | ◯ | 柔軟性と緩衝性を兼ね備えた自転車用頭部保護帽の開発(コンセプトモデル) 鴻巣敦宏 鴻巣敦宏(日本自動車研究所) 現行の自転車用頭部保護具は,頭部に沿って形状が変化しないため,着用時の不快感や収納性の低さなどを招き,着用率を低下させる要因の一つになっている.そこで本研究では柔軟性と緩衝性を兼ね備えた自転車用頭部保護帽の開発に着手し,そのコンセプトモデルを開発した.本稿では開発内容について報告する. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | 多性能適正化を意図したエネルギー伝達に基づく衝突性能設計手順の提案 袁 鑫(神奈川大学大学院)・山崎 徹・栗原 海(神奈川大学) 衝突SEA(Impact SEA;ISEA)は衝突性能をエネルギー伝達特性に基づき評価する手法である.本論文では,自動車のフロントサイドメンバーを薄肉曲り部材としてモデリングし,ISEAを用いた薄肉曲り部材の設計法を提示する.設計された部材をFEM解析により検証し,ISEAによる設計の有効性および実用性を示す. |
2 | ◯ | 機械学習を用いたプレス成形時のひずみ分布予測 新田 真由(山梨大学)・奥本 悠季・小島 宏介(マツダ)・高橋 玄武(山梨大学)・横山 優太(ダイバーテクノロジー)・杉山 裕文(山梨大学)・岡澤 重信(山梨大学/ダイバーテクノロジー) プレス成形による残留変形やひずみの高精度予測は衝突エネルギー吸収量の高精度予測に欠かせない.しかし,全てのケースに対して数値シミュレーションを行うことは負荷が高いため,本研究では,機械学習による代替を目的とする.学習モデルや特徴量について検討し,数値解析例を通して提案手法の妥当性を検討する. |
3 | ◯ | Isogeometric解析を用いたマルチステップによる形状最適化手法の提案(第2報) 星野 瑞希(山梨大学)・有本 慎一・川原 康照(トヨタ自動車)・横山 優太・杉山 裕文・岡澤 重信(山梨大学) Isogeometric解析を用いた大域的な形状最適化の実現に向けて,最適化の実行と制御点数の変更を自動で繰り返すスキームを構築する.本報では,初期形状に依存しないよりロバストな形状探索のために,探索範囲の拡大や異なる初期形状からの導出形状の比較を行う. |
4 | ◯ | 炭素繊維と亜麻繊維を複合したFRPクラッシュボックス 松本 尚也・大竹 聖・笠松 忍・呉 文宝・小林 一景・黒田 純平・加藤 英晃・成田 正敬(東海大学) 炭素繊維強化プラスチックは多くの工業製品に使用される一方,高い耐熱性を持つことからリサイクルプロセスが十分に確立されておらず,使用量削減の必要がある材料でもある.そこで亜麻繊維強化プラスチックに着目し,炭素繊維と亜麻繊維を複合した試験片を作製して落錘実験を行うことで衝撃吸収性能の実験的検討を行った. |
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1 | ✕ | サロゲートAIを活用した解析プロセスの構築と実用化 上原 一人(アイシン) 電動ウォータポンプの流体解析において,上流側にサロゲートAIを導入することで,CAEの計算回数を削減し,解析工程の効率化を実現した.予測精度向上に向けた活動事例を交え,解析工程でのAI技術の実用化とその効果について報告する. |
2 | ◯ | AI-Driven Vehicle Cyber Risk Modeling for Comprehensive Cybersecurity Management Systems Eugene Shubov (CTO) In response to the increasing threats and complexity of vehicle architecture, we introduce an AI-driven approach for continuous vulnerability and threat monitoring and risk assessment. This approach utilizes AI to automate the construction of cyber risk models based on the vehicle architecture. Additionally, it facilitates CSMS compliance by optimally defining mandatory controls, cybersecurity tests, and IDS detection use cases. Furthermore, it helps in assessing vulnerabilities to ensure homologation approval for SUMS in accordance with UNR 155/156 and GB 44495/44496. |
3 | ◯ | AI-OCRを用いた使用済み自動車用車台番号読取ソフトウェアの改良 中村 格芳(明石工業高等専門学校)・池坊 繁屋(名古屋文理大学)・八畝田 諭・山﨑 均((株)荒谷商会) 2026年度より実施予定の資源回収インセンティブ制度に対応するため,一昨年にAI-OCRを用いた車台番号読み取りソフトウェアを開発した.ソフトウェアを用いて1000台の車台番号を読みとった結果読み取り精度は64%であった.本研究では,ソフトウェアの読み取り精度向上に取り組み一定の成果が得られたので報告する. |
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1 | ◯ | 充電中の電動車両におけるシミュレーションとニューラルネットワークを用いた伝導性エミッションの予測に関する検討 城本 誠・三輪 圭史・梶浦 直哉(トヨタ自動車) 車両認可取得要件には充電中の電動車から生じる伝導性エミッションが含まれている.従来車両開発の実験による性能確認は時間とコストを要するため,シミュレーションやニューラルネットワークを用いた性能予測が注目されている.本稿は両手法を統合したアプローチを提案し伝導性エミッションの性能予測効率化を図る. |
2 | ◯ | 静電気放電試験における印加方法の違いによるストレス解析 糸櫻 宏貴(トヨタ自動車)・石田 武志(ノイズ研究所) 静電気放電試験の印加方法として,接触放電,気中放電,ギャップ放電があり,印加方法によってストレスが変わる.また,気中放電は,アプローチ速度や湿度の違い等でもストレスが変わる.本稿では,印加方法や環境によるストレスの違いについて,ピーク電流,立ち上がり時間,周波数成分等の観点から比較,解析を行った. |
3 | ◯ | HEMPが車載機器に与える影響の基礎検討 森 晃(トヨタ自動車) CASEの進展に伴い,車載機器に対する意図的な強電磁波(HEMP: High-altitude Electro-Magnetic Pulse)による影響が懸念されており,我々はその基礎検討を実施した.車両のワイヤーハーネスを模擬した供試品に,HEMPのパルス(50kV/m)を印可し誘起される電圧波形を観測した.その結果,供試品には耐静電気試験に近い波形が観測されることが分かった. |
4 | ◯ | 二酸化炭素物理吸着に関する吸着・脱離速度の直接的評価システムの構築 平林 嘉孝・倉石 孝・横山 博史(豊橋技術科学大学) プラントや輸送機関などの排出ガスにおける二酸化炭素分離回収技術の確立を目的とし, 平板型吸着材を用いた二酸化炭素の物理吸着における吸着・脱離の速度を直接的に計測できるシステムを構築した. さらに, 既存の研究で吸着現象に影響を及ぼすとされた音響加振を着材に与え, 吸着/脱離速度に与える影響を調べた. |
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1 | ◯ | ハロゲン点周期加熱を用いた炭素繊維強化複合材料の繊維配向評価に及ぼす加熱条件の影響 赤井 淳嗣(京都教育大学)・濱田 幸宏(トヨタ自動車)・佐藤 康元(豊田中央研究所)・三国 敦(トヨタ自動車) 炭素繊維強化複合材料は,優れた機械的特性を有しており,自動車分野で注目されている.炭素繊維強化複合材料は,繊維に平行な方向と垂直な方向で強度に違いがあるため,繊維配向の評価が重要となる.本報では,ハロゲン点周期加熱を用いた炭素繊維強化複合材料の繊維配向評価に及ぼす加熱条件の影響を検討した結果を述べる. |
2 | ◯ | 耐火構造の違いが繊維強化樹脂複合材料の力学特性に及ぼす影響 石原 裕介・仲井 朝美・大越 雅之(岐阜大学)・幸 淳史・榎田 智志・梶谷 昂平(ダイキョーニシカワ)・安田 周平・小川 淳一・山田 裕紀(マツダ)・重津 雅彦(広島大学) 自動車の電動化に伴う電気部品の搭載により,FRTPの耐火性向上が求められている.本研究では,表面処理によって十分な難燃性と力学的特性を両立できる耐火構造の確立を目的とする.表面処理により耐火性を付与したFRTPの成形品を作製し,燃焼試験により燃焼性への影響を,力学試験により力学的特性への影響を評価した. |
3 | ◯ | 高エネルギー吸収特性を目指したCFRPパイプの設計と性能評価 大石 利樹・青池 駿・仲井 朝美(岐阜大学) 軽量化の観点から自動車のエネルギー吸収部材に組物構造を有するCFRPパイプが注目されている.本研究では組物を構成する繊維束に複数の素材を用いるハイブリッド組物構造に着目し,力学的特性を損なうことなく高いエネルギー吸収特性を有するCFRPパイプの設計およびその性能評価をおこなった. |
4 | ◯ | CFRPハット材の曲げ特性予測のための有限要素モデルの構築と検証 野口 正晴(SUBARU) 自動車の軽量化に向けたCFRP適用拡大に向けて,解析技術の構築を行っている.CFRPの基礎物性試験及びCFRPハット材曲げ試験を実施し,得られた力学特性をもとに有限要素モデルを構築した.解析結果と実験結果を比較し,モデルの有効性を検証した. |
5 | ◯ | CFRP板をボルト締結した構造部材の振動特性に関する研究 久我 聡・川原橋 優希(東京都市大学大学院)・岸本 喜直・小林 志好(東京都市大学)・井上 惠介・藤森 トリスタンサミュエル(東京都市大学大学院) 炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は軽量かつ高強度・高剛性であり,車体の素材に利用されている.しかし,CFRPをボルト締結した際の振動特性に関しては研究事例が少なく,製品開発の際の障壁になる.本研究ではCFRPをボルト締結した構造部材に対して打撃試験を行い,剛性と減衰性能に与える影響因子を調べた. |
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1 | ◯ | CFRPの動的層間せん断強さ評価方法の高精度化 三宅 亮平・宮田 和弥・吉積 正晃・尾形 浩行(JFEテクノリサーチ) 層間せん断強さの評価には目違い切欠き圧縮法が好適とされている.しかし,これを高速変形域に適用すると,ジグと試験片との摩擦が増大し,強さを過大評価する可能性がある.そこで,本研究では,デジタル画像相関法を適用した目違い切欠き引張法を開発し,動的層間せん断強さの評価方法を高精度化した. |
2 | ◯ | 接合部を考慮した重ね合わせ継ぎ手に対するき裂進展シミュレーション 杉山 裕文・岡澤 重信(山梨大学) 鉄鋼材料と樹脂材料を用いるた構造の強度評価には接合部を考慮した数値シミュレーションが重要な役割を果たしている.さらに,接合部での破壊挙動を考慮できれば終局状態の再現か可能となる.そこで本研究では,接合部の機械的特性を材料モデルを採用し,破壊までを取り扱える数値シミュレーションを提案し検討を行う. |
3 | ◯ | 種々の接着継手の統一的な強度評価法と付加切欠きによる高強度化 小田 和広(大分大学)・高木 怜(日本文理大学)・野田 尚昭(九州工業大学) 本研究では,界面端に縁き裂を仮定する手法により,異なる端部形状の接着強度を評価した.提案する手法で突合せ継手と重ね合わせ継手の平均強度を比較した結果,重ね合わせ継手が突合せ継手の約5倍であることがわかった.また,付加切欠きを設け,界面端部の特異応力場を低減すれば,接着強度が向上することを示した. |
4 | ◯ | 特異応力場の強さISSFに基づく突合せ継手と重ね合わせ継手の強度の比較 髙木 怜(日本文理大学)・野田 尚昭(九州工業大学)・鈴木 靖昭(鈴木接着技術研究所)・小田 和広(大分大学) 本研究では,突合せ継手および重ね合わせ継手の強度について特異応力場の強さISSFの観点から検討し,突合せ継手と重ね合わせ継手の強度の比較を行った.突合せ継手の場合,接着強度は常にISSF=一定で表現できるのに対し,重ね合わせ継手の場合では,接着面積が大きい場合にISSF=一定で接着強度を表現できる. |
5 | ◯ | ベント式射出成形機を用いたバイオマス複合材料の破壊靭性向上に関する研究 大谷 章夫・平田 千璃(京都工芸繊維大学) 本研究では,直接繊維投入射出成形法を用いて,木質混錬プラスチックへの天然繊維の複合化による破壊靭性の向上を目指した.天然繊維の樹脂中での分散挙動を検討するために,天然繊維紡績糸および母材樹脂に対して前処理を施した上で成形を行い,前処理方法が分散性および力学特性に及ぼす影響について評価した. |
No. | 配信 | タイトル・著者(所属) |
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1 | ◯ | ポリプロピレンの表面結晶性の経時変化が接着性に与える影響 斎木 琢夫・大槻 晃久・海野 春生(日産自動車) 自動車の軽量化を目的として車体部品の樹脂化が求められており,一部の樹脂部品では接着剤による接合部がある.今回,PPの射出成形後から接着までの時間に対する接着性を調査した結果,経時で表面の結晶性が高くなることが靭性低下を引き起こし,接着性へ影響を与えることが分かった. |
2 | ◯ | リチウムイオン電池電極材の応力比を設けた疲労寿命予測に関する研究 竹内 温樹・古畑 雄大(東京都市大学大学院)・岸本 喜直・小林 志好(東京都市大学)・大塚 康城・川田 友紀・金井 準(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン)・奥井 一(ダイネンマテリアル) リチウムイオン電池は電気自動車などに用いられるが,しばしば発火事故が発生する.その原因には電極材やセパレータの損傷に伴う内部短絡の発生が挙げられるが,特に電極材の疲労損傷に関する研究は少ない.本研究では応力比を設けた電極材の疲労特性を調べるとともに,実働荷重下に近づいた際の疲労寿命の予測を試みた. |
3 | ◯ | 動的粘弾性測定によるSBR系バインダーを用いたリチウムイオン電池負極材の散逸ひずみエネルギーの評価 古畑 雄大・竹内 温樹(東京都市大学大学院)・岸本 喜直・小林 志好(東京都市大学)・大塚 康城・川田 友紀・金井 準(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン)・奥井 一(ダイネンマテリアル) 電気自動車などの動力源に用いられるリチウムイオン電池は内部の電極材に損傷が生じると発電性能の低下や発火につながる.本研究では電極材に生じる変形特性の評価手法を確立するため,動的粘弾性測定を導入し,SBR系バインダーを用いて作製した負極材に生じる散逸ひずみエネルギーを種々の入力周波数に対して評価した. |
4 | ◯ | 自動車フロントガラスの飛び石衝突における破損挙動と部位別強度の実験的検証 菅原 昂也・河村 正樹(本田技研工業) 本研究では,自動車のフロントガラスに飛び石が衝突した際の割れ方を実験的に検証し,割れの発生位置やひびの広がり方をパターン化した.これにより実車の破損状況から衝突条件を推定する手がかりを得ることが可能となった. |
5 | ◯ | 燃料電池触媒インクの乾燥プロセスシミュレーションを用いた触媒層の物性予測 杉浦 孝典・太田 悠貴・前川 諒介・黒谷 雄司(トヨタ自動車)・伊藤 喜子(ライカマイクロシステムズ株式会社)・西野 有理・宮澤 敦夫(兵庫県立大学大学院理学研究科) 燃料電池の触媒層は,触媒インクの乾燥によって製造される.乾燥プロセス中に形成されるメソスケール構造が触媒層の物性に影響を与えるため,乾燥プロセスを考慮した物性予測技術が必要である.本研究では,触媒インクの乾燥プロセスをシミュレーションし,得られた構造を基に触媒層の物性予測を実施する. |
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1 | ◯ | オルガン式ブレーキペダル操作時の足部動態変化解析 小松 新始(SOKEN)・伊藤 健悟・鈴木 玄軌(デンソー) ブレーキバイワイヤ採用により普及が見込まれるオルガン式ブレーキペダルについて,ペダルの寸法諸元違いが操作時における足部動態変化に及ぼす影響を解析した.回転軸と踏面の離間距離(踏面オフセット)有無によってペダル操作時の足部爪先の反り具合が変化し,それに付随して足圧分布に差が生じることを明らかにした. |
2 | ◯ | 運転者の歩行機能の低下がペダル操作に及ぼす影響 加藤 由衣・平松 真知子(日産自動車)・上出 直人・安藤 雅峻(北里大学)・佐久間 壮(日産自動車) 高齢ドライバの運転能力低下につながる身体機能の要素を明らかにすることが求められている.先行研究では,高齢者のペダル操作能力と歩行能力との関連性が示された.本研究では,歩行能力をさらに分解し,足趾把持力,足関節の可動域などの足部運動能力,歩行時の垂直床反力がペダル操作能力に及ぼす影響を分析した. |
3 | ◯ | 認知機能が低下したドライバの運転行動および注視行動の特徴抽出 山田 章人・平松 真知子・伊藤 勇希・川野 勉・佐久間 壮(日産自動車) 加齢による認知機能低下の早期発見方法を検討するため,高齢の健常者と認知症および軽度認知障害(MCI)と診断された者の運転を比較した.ドライビングシミュレータで交差点右折シーンと先行車追従シーンを再現し,認知機能が低下したドライバの運転行動と注視行動の特徴を抽出したので報告する. |
4 | ◯ | 運転行動による歩行機能および認知機能の推定手法の検討 海老名 亮彦・平松 真知子・川野 勉・佐久間 壮(日産自動車) 加齢による身体機能低下を運転行動から推定する手法を検討する. |
5 | ◯ | 加齢によるペダル操作の変化と運転への影響(第4報) 平松 真知子・海老名 亮彦・川野 勉・加藤 由衣・佐久間 壮(日産自動車) 高齢運転者の身体特性に配慮した車両と支援策検討のため,ペダル操作に着目した.先行研究では,加齢によるペダル操作の巧緻性低下が低速度の運転に影響すること,高齢運転者にとって操作性のよいペダル特性と足関節角度の範囲を明らかにした.本報では,このペダル特性を電動車に搭載し,運転場面での有効性を確認した. |
6 | ◯ | ドライバのペダル踏み間違いとギア入れ間違いによる交通事故の特徴の比較 加藤 洋子・松井 靖浩・関根 道昭(自動車技術総合機構) 筆者らは,交通事故統計データの分析を通じて,高齢ドライバによるペダル踏み間違い事故の発生状況を明らかにしてきた.一方で,ギア入れ間違いによる事故も,人間の操作エラーが起因する事故とされている.本報では,近年のデータを用いて両者の事故発生状況の特徴を比較し,結果に基づき安全対策について考察する. |
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1 | ◯ | 自然運転下における交通状況が安全確認行動に及ぼす影響の検討:高齢ドライバの運転診断に向けて 吉原 佑器・江 林京・Nihan Karatas・原田 あすか・金森 等(名古屋大学)・小島 基資(トヨタ自動車)・田中 貴紘(名古屋大学) 高齢ドライバの運転診断に向けて自然運転下のドラレコデータを用い, 交通状況と安全確認行動の関係を調査した. 高リスクドライバでは, 見通しの悪い一時停止交差点で車両がいない場面における確認不足が顕著であり, 診断シナリオ設計における交通状況把握の重要性が示唆された. |
2 | ◯ | 運転能力総合評価指標の確立に向けた動的握力解析の検討 真境名 琉馬・伊藤 安海・山田 隆一・野中 卓志・本多 歩・鍵山 善之(山梨大学大学院総合研究部)・田中 勇樹(群馬大学/大学院理工学府/電子情報部門)・根本 哲也(山梨大学大学院総合研究部) 運転能力総合評価指標の確立を目指し,必要な身体機能や脳機能などの多様な能力と事故リスクとの関係性について調査を行う.その手法として,時間の経過に伴い変化する動的握力を測定,分析することで,身体機能や脳機能などの多様な能力を評価する.これにより,動的握力測定のみで,複数の能力指標の把握が期待される. |
3 | ◯ | 高齢ドライバの適性診断・安全運転学習プログラムに対する需要と同プログラム上の挙動観察 谷口 俊治(名古屋大学)・山田 逸作・野村 哲央(トヨタ)・井上 愛子・梅垣 宏行(名古屋大学)・小出 直史(大阪大学)・青木 宏文(名古屋大学) 本研究は,高齢ドライバの生活安全,健康増進,安全運転に対する欲求と,インターネット上で提供される運転適性検査の計測結果,安全運転・健康増進学習プログラムへの参加状況,およびそれらに対する評価との関連性を検討した. |
4 | ◯ | 過大評価是正教育による高齢者運転者の安全運転意識に対する効果 吉川 真由(東京大学)・吉武 宏(東京科学大学)・藤田 涼太・加藤 寛登(三菱プレシジョン)・小竹 元基(東京科学大学) 高齢運転者は自身の運転能力を過大評価する傾向にある.この過大評価を是正させる運転教育の効果を,高齢運転者の安全な運転に対する意識の変化に注目し,実験により検証した.その結果,過大評価是正の有無や程度により,自身の衰えや運転に対する負担の自覚を高め,その意識の変化に対して運転行動にも変化が現れた. |
5 | ◯ | 車両挙動を用いた認知機能低下検出技術の無制約走行条件における有用性の検証 小川 義人・小渕 達也(トヨタ自動車) 本研究は車両挙動を用いた認知機能低下検出技術の無制約走行条件における有用性について報告する.現在,車両挙動を用いたドライバー認知機能低下検出技術が提案されている.本研究では高齢者の日常運転データを用いて無制約走行条件における有用性を検証した.その結果,認知機能低下を検出できる可能性が示唆された. |
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1 | ◯ | 自動運転マーカーランプの昼夜の見え方に関する屋外評価実験(第1報) 阿部 晃大・加藤 洋子・関根 道昭・青木 義郎(自動車技術総合機構) 国連WP29にて自動運転中に点灯させる「自動運転マーカーランプ」の要件が議論されている.本研究ではSAE J3134に規定されるブルーグリーンの色度の評価用ランプを実車のルーフ付近に設置し,評価用ランプの光度や点灯パターン,他の信号灯の有無等 を変化させた際の評価用ランプの見え方を調べる実験を昼夜の屋外環境下で実施した. |
2 | ◯ | 自動運転マーカーランプの昼夜の見え方に関する屋外評価実験(第2報) 関根 道昭・阿部 晃大・加藤 洋子・青木 義郎(自動車技術総合機構) 自動運転中であることを示すブルーグリーンの小型マーカーランプを実車の前照灯ユニットの近傍に設置した場合の見え方を昼夜,屋外で調査した.マーカーランプのみを点灯させた場合の見やすさ,煩わしさ,眩しさの主観評価を行うとともに,方向指示器やすれ違い用前照灯を同時に点灯させた場合の見え方についても検討した. |
3 | ◯ | 周辺視野に提示した二つの視覚刺激の角速度と時間間隔による大きな角度の安全確認のための視線誘導への影響 竹本 雅憲(成蹊大学)・井 尊秀(成蹊大学大学院) 信号交差点左折時の横断者確認を促す運転支援として,ドライバの周辺視野に提示して水平方向に移動する二つの動的な視覚刺激を設計した.本研究では,シミュレータ実験を通じて計測された視線データを用いて視線と視覚刺激の移動の関係を詳細に分析し,二つの視覚刺激の角速度と時間間隔が視線誘導に及ぼす影響を検討した. |
4 | ◯ | 安全色の改正前後での探索のしやすさの比較 山田 晋平(産業医科大学) ユニバーサルデザインの観点から安全色が調整された(JIS Z9103).改正前後の安全色について,視覚探索時間と探しやすさに関するの主観評価の比較を行った.改正後の安全色は視覚探索時間が長くなったが,探しやすいと評価された.この乖離の原因と,交通標識との関係について検討する. |
5 | ◯ | パターニング前照灯による歩行者の被視認性向上に関する研究 青木 義郎・加藤 洋子・関根 道昭(自動車技術総合機構) 夜間の対歩行者事故は依然として多く,低減対策が求められている.前照灯からダイヤモンド型のパターンを歩行者へ照射することでドライバからの歩行者の被視認性を向上させる技術について評価を行った.実車走行実験によりドライバが歩行者の存在を認知した距離などを計測し,従来型のハイビーム,ロービームと比較した. |
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1 | ◯ | 暑熱環境下におけるファン付きカーシートによる身体部位別送風が温熱的快適性に及ぼす影響 和田 健太郎・永井 暉之(京都工芸繊維大学大学院)・北川 哲也(フォルテック株式会社)・西崎 友規子・山下 直之(京都工芸繊維大学) 暑熱環境にて背面と座面にファンを内蔵したカーシートより身体を送風した際の温熱快適性への影響を検討した.背面および背面と座面の両方へ送風すると全身の温熱快適性が改善したが,直腸温は有意には変化しなかった.全身の温熱快適性改善には背面への送風が有効であるが,体温変化とは関係が乏しいことが示唆された. |
2 | ◯ | 振動と注意対象の位置対応を利用したシートによる注意喚起方法の検討(第2報) 上村 洋介(京都工芸繊維大学大学院)・北川 哲也・古舞 隆司(フォルテック株式会社)・西崎 友規子(京都工芸繊維大学) 前報では背部からの振動が,出現する注意対象と同じ方向から呈示される時に反応が有意に速くなることを示した.本研究では振動,音声,およびこれらの複合刺激の反応促進効果を検討した結果,高齢者は特に,音声での注意喚起だけでなく,振動を組み合わせた方が反応が促進されることが示された. |
3 | ◯ | 自動車用シートを用いた報知振動刺激に関する基礎的検討 栗谷川 幸代(日本大学)・張 馨月(日本大学大学院)・小泉 秀文・寒川井 伸一・涌田 宏・中村 俊季・阿部 圭吾・佐藤 邦生(アルプスアルパイン) 運転者用シート振動による触覚刺激を視聴覚刺激の代替やこれらと組み合わせて用いることで,快適で直感的な運転支援効果を得ることを目指している.本研究では,従来の振動周波数を固定した場合に対して振動周波数を変化させた場合のシート振動に対する運転者の認知特性等を調査した結果を述べる. |
4 | ◯ | 人の加速度知覚強度の方向特異性に着目した車酔い低減アクティブカーシートの研究 松岡 正憲・星野 純也(アドヴィックス) 自動運転車両における乗り物酔い低減手段として酔い低減アクティブカーシートを提案する.車両加速度の発生に合わせカーシートを動的に駆動し,乗員の体感加速度を低減させることで,酔い発症を抑える.頭部前面上部30度方向の加速度知覚強度が高いという知見を基にシート駆動量を設定し,実車にて効果を検証した. |
5 | ◯ | 超音波画像を用いた着座時の骨格推定 天野 真輝・村岸 裕治・服部 義和(豊田中央研究所) 骨の配置を切り口に負担が少ない着座姿勢を明らかにするため,超音波画像を用いた骨格推定手法を構築した.本手法を用いて,猫背および直立の異なる着座姿勢で生じる骨格の変化を調べたところ,着座姿勢の変化に対して仙骨と腰椎の相対的な位置関係は変わらず,仙骨と腰椎が一体となって配置が変化する結果が得られた. |
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1 | ✕ | 使用過程のEVを対象とした非破壊診断技術によるバッテリの状態推定 小鹿 健一郎(自動車技術総合機構)・森田 朋和(東芝)・織田 俊樹(関西電力)・本多 啓三(電気安全環境研究所) 使用過程の電気自動車(2013年製造)に対してバッテリの非破壊診断法のひとつである充電曲線解析法を用いて駆動用バッテリの状態推定を行った.データサンプリング手法の違いや,解析方法の違いによってSOHの推定結果がどの程度の幅を持つかを明らかにした.また状態推定の結果からバッテリ劣化の特徴を分類した. |
2 | ◯ | リチウムイオン電池の組電池劣化過程における各セル容量・セルバランスおよび組電池SOHの非破壊診断の検証 森田 朋和(東芝)・本多 啓三(日本電気安全環境研究所)・小鹿 健一郎(自動車技術総合機構) 車載用バッテリを用いた7直列組電池についてサイクル劣化試験を実施し,一定サイクル毎に充電曲線解析を用いた非破壊診断を実施した.組電池レベルの劣化状態として,各セルの容量と内部状態に加え,セルバランス状態を推定し,組電池全体のSOHを算出した.組電池SOHについて実測容量と比較し,推定精度を検証した. |
3 | ◯ | アノードフリー全固体電池のサイクル耐久性向上に向けた取り組み(第1報) 中川 嵩・和泉 享兵・氏家 俊太郎・楠下 颯(本田技術研究所) アノードフリー全固体電池の劣化解析,および,負極集電箔の仕様改良による充放電サイクル耐久性の向上について,報告する. |
4 | ◯ | 燃料電池ハイブリッド試験電車における運行事前情報を活用した燃料電池を長寿命化する出力制御方法 米山 崇(鉄道総合技術研究所/早稲田大学)・徐 思海・許 聖恩・温 旻昊・鮑 義達・楊 イ翔・紙屋 雄史(早稲田大学)・小川 賢一(鉄道総合技術研究所)・山田 昂征・金子 真直人(鉄道総合技術研究所) 燃料電池ハイブリッド試験電車において,勾配や乗車率などの事前情報を活用した出力制御手法を提案する.従来はバッテリーのSOCや駆動用インバータの出力など現在の車両の状態のみを制御の入力としていたが,本研究では事前情報を活用した制御が燃料電池劣化に与える影響をシミュレーションにより定量的に評価する. |
5 | ◯ | Battery-in-the-Loop (BiL): A Real-Time Testing Methodology for Battery Electric Vehicle (BEV) Battery Evaluation Phil Roberts・Yoshikazu Nagasawa (HORIBA Ltd)・Richard Stocker (HORIBA Instruments Ltd)・Tae Hwa Lee (HORIBA Ltd) Battery Electric Vehicle adoption is outpacing advancements in battery technology. To compensate for low energy density, manufacturers install larger packs to ease range anxiety. Traditional characterisation methods are slow and not reflective of real-world use. This study introduces a Battery-in-the-Loop system combining HORIBA STARS, a battery cycler, physical battery, and IPG CarMaker simulation. Real-time drive cycles enable dynamic testing across chemistries and conditions, allowing manufacturers to optimise battery selection based on realistic performance metrics. |
6 | ◯ | ⾞両に搭載された駆動⽤バッテリーにおける内部抵抗測定⼿法の評価 森 匠・寺西 望(日置電機株式会社)・高橋 利道(明電舎) EVの性能や安全性の検査技術として,EV駆動⽤電池パックの電気特性を実測・評価する⼿法を確⽴し,標準化していくことが重要である.本研究では,EVに搭載された状態の電池パックのインピーダンス/内部抵抗を測定する複数の⼿法を評価した.実験および複数⼿法の⽐較検討の結果を報告し,より適切かつ汎⽤性が⾼い⼿法について議論する. |
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1 | ◯ | xEV走行制御の定数設計効率化に向けたシミュレーション技術開発 森川 拓哉・神長 隆史・木俣 基之・長澤 祐也・金子 広孝(トヨタ自動車) シミュレーション活用によるxEV走行制御の定数設計効率化に向け,様々な運転シーンにおける定数設計への影響要素を車両全系から抽出し,物理則に基づいてモデル化・パッケージ化した.さらに,開発したモデルを,連続自動実行などのシミュレーション手法と組み合わせることで,効率化を実現可能なプロセスを構築した. |
2 | ◯ | 物理モデルと実験モデルを融合したHEVトランスアクスル損失推定 木俣 基之・森川 拓哉・金子 広孝(トヨタ自動車) HEV走行制御の定数設計では,多様な使用条件下でエンジンやモータの出力,転がり抵抗や空気抵抗だけでなく,内部抵抗であるトランスアクスル損失が重要である.そこで,軸受,ギヤの基本諸元からなる物理モデルをベースとし,物理モデル化が難しい油面高さや潤滑状態に関する実験モデルと融合した損失推定モデルを開発した. |
3 | ◯ | xEV走行制御内エンジン停止制御の定数設計MBD化検討 神長 隆史・森川 拓哉・金子 広孝(トヨタ自動車) xEV走行制御の中でも多数の定数の設計を必要とするエンジン停止制御に対し,モデルによる定数設計の効率化を検討した.はじめに,機能要件に立ち返り,強化学習により理想的な制御を導出した.さらに,その結果を物理則ベースの一般解化された設計手法に置き換えることで,車両開発への適用と効率化を可能とした. |
4 | ◯ | 先読み情報を用いた電動商用車のエネルギマネジメント制御の開発 松浦 尚彦・鈴木 真弘・高山 英正(日野自動車) 電動車商用車の消費エネルギ低減を目的として,走行経路の先読み情報を用いたエネルギマネジメント制御技術を開発した.車載ECU実装を前提として,動的計画法とニューラルネットワークによる機械学習を用いた制御器を構築し,大型電動トラックを対象として行ったシミュレーションにより制御効果検証を行った. |
5 | ◯ | Accelerating powertrain development cycles with GenAI Jan Nowack (FEV Europe)・Jin Izawa (FEV Japan) System development faces challenges due to the multi-dimensionality of conceptual solutions in control and design domains, particularly regarding derived use-cases. To address these challenges, FEV proposes integrating the vehicle powertrain system design and controls tool into customers' system development. This integration leverages frontloading capabilities and cost reduction potentials through early-phase design. Additionally, the AI-based vehicle powertrain system design and controls tool will accelerate efficient and faster development. |
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1 | ◯ | ラストワンマイル配送向け 超低床小型BEVトラックの市場適合性検証 竹中 悠祐(日野自動車) ラストワンマイル配送における物流現場の車両課題解決とカーボンフリー化を両立する超低床小型BEVトラック「デュトロZEV」の開発・市場投入を行った. |
2 | ◯ | 遊星歯車変速機を用いた2モータEVの空調機駆動システム 松尾 典孝(松尾技術士事務所) 駆動系全体を冷媒で直接冷却する空調システムを備えるEVにおいて従来のモータ-コンプレッサ一体の電動コンプレッサ方式と2基の走行用モータの動力を遊星歯車変速機で走行用とコンプレッサ駆動用に分割するモータ-コンプレッサ分離方式の走行電費をシミュレーションで比較し,分離方式の方が優れているという結果を得た. |
3 | ◯ | インタラクティブマニュアルドライブの開発 勇 陽一郎・今村 達也・湯浅 亮平・品川 亮・岩瀬 雄二(トヨタ自動車) BEVに変速操作をするためのデバイスと,その操作に応じた車両反応(駆動力・サウンド・メーター)を演出する制御を付与し,走る楽しさ(駆動力コントロール,シフト操作,変速フィールなど)を実現.制御系にシンプルな物理モデルを適用し,拡張性の高いプラットフォームとしたことで多様な構成展開が可能な技術を開発. |
4 | ✕ | FIのターボハイブリッドエンジンの効率は50%(計算値と実際値)(第3報) 藤井 修(再生可能エネルギー研究所TRB) F1のエンジンはターボ・ハイブリッドで,1040馬力,実測効率も52.3%である事がわかった.2021年F1最終決戦で優勝チームが人造ガソリンを使用してこの効率をだした事は人造ガソリンが最高効率と最高出力をもつ事を証明した.再生可能エネルギーで人造ガソリンを作るので,ガソリン永久使用可能(石油枯渇問題解決)を示唆する. |
5 | ◯ | 電気自動車用クーラントにおける酸化劣化性能予測手法の開発 浅浦 慎也・久田 浩之・児玉 康朗・竹田 幹男・野寄 裕司・鈴木 一美(トヨタ自動車) 車両開発の複雑化に伴い実機ベースの開発手法では工数増大を招く.そこでシミュレーションが用いられているが,化学変化を伴うクーラント時系列劣化は,シミュレーションが難しい.今回,素材の基本特性である既知データと3D流体シミュレーションを活用したクーラント時系列劣化を予測する手法を開発した. |
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1 | ◯ | ドライバが見落とした歩行者を光で知らせる機能の効果確認 入田 真帆・西川 歩未・山本 晃史・島谷 紫織・韓 陽(三菱電機) 自動ブレーキ(AEB)は歩行者事故の抑制に有効だが,作動時に「怖い」と感じるドライバも多い.当社は安全・安心の実現に向け,このような「怖さ」に繋がるヒヤリハットの抑制も重要と考え,作動前に歩行者の存在を知らせる機能の開発を進めている. |
2 | ◯ | 高速道路合流シーンにおける組合せ最適化を活用した軌道計画 大矢 晃示・藤本 裕(ミライズテクノロジーズ)・入江 喜朗・森本 知昭(トヨタ自動車)・松浦 甲汰・山本 賢伸(ミライズテクノロジーズ) 高速道路の合流は,他車の軌道を予測し限られた時間・空間範囲の中で適切な相対速度・車間距離でレーンチェンジする自車の軌道を計画する必要があり,自動運転の中でも難易度が高い.複数車両の軌道組合せから望ましい解を得るために組合せ最適化を用いることを考案し,量子インスパイアドマシンにより検証した. |
3 | ◯ | GNSSが失陥する環境における自動運転の実現に向けた自己位置推定機能の開発 酒井 貴大・長谷島 範安・齋藤 哲平(日立製作所) GNSSの失陥する環境における自動運転システムを実現するため,GNSS,デッドレコニング,点群マッチング,テンプレートマッチングの各手法の結果を統合することで位置姿勢推定をロバスト化する手法を構築した.結果,GNSSの失陥する環境で自動運転を継続可能なこと,および目標経路における追従誤差を抑制できることを確認した. |
4 | ◯ | 高分解能3Dモデルで構築したデジタルツイン環境を用いた遠隔操縦機能の開発 長谷島 範安・前田 健太・福田 善文・北村 毅・山田 弘幸・田代 直之(日立製作所) 自動運転サービスの無人運用を実現するためには,バックアップ機能として遠隔アシスト機能が重要な技術の一つである.本講演では,停車から自動運転復帰までを通信伝送量を抑えて支援するために,実空間を高分解能な3Dモデルとして再現したデジタルツイン環境での操作情報を反映する遠隔操縦機能を開発したことを報告する. |
5 | ◯ | 市街地自動運転に向けた高精度正着のための複数座標系評価関数を用いた停車位置姿勢制御技術 安藤 日出海・塩澤 裕樹・福重 孝志(日産自動車) 市街地自動運転車において,目的地への正着時に駐車車両等を回避しつつ,目標の位置姿勢に精度よく停車する必要があるが,回避経路実時間算出と停車精度の両立が難しい.本研究では,直交座標系での停車精度評価と経路基準座標系での障害物回避評価を複合した評価関数を持つモデル予測制御を構築し,実車検証を実施した. |
6 | ◯ | 加速度を用いた窪み内のタイヤ位置予測によるスタック脱出制御の考案 原 雄治・西田 健太郎・横川 隆弘・今塩屋 佳志(トヨタ自動車) 自動車の安全性向上のためにオフロード自動運転のニーズあり.特にスタック脱出は高度な運転スキルが求められるが,スキルを持たない人にとっては最悪の場合車を動かすことが出来なくなる.そこで本研究では,加速度で窪み内のタイヤ位置を推定し,その位置に応じた駆動力を制御することでスタック脱出する機能を考案した. |
7 | ◯ | 自動車型牽引履帯車両における時間軸状態制御形によるトレーラの直線経路追従制御 水上 文二・千田 有一・種村 昌也(信州大学) 速度および角速度を操作量とする履帯車両トラクタと駆動力を持たないトレーラから構成される自動車型牽引履帯車両に対して,時間軸状態制御形への変換と操作量変換を工夫することで,ジャックナイフ現象を回避したトレーラの直線経路追従制御を実現した.その有効性をシミュレーションにより検証した. |
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1 | ◯ | ハブ直結型車両評価ベンチを用いたADAS適合車両評価手法の開発 平 知記・佐川 正記・末益 賢治・金子 広孝(トヨタ自動車) ADAS領域の開発精度向上及び効率化に向けて,ハブ直結型車両評価ベンチを活用した開発プロセス改革を実施.今回計測や周辺車両モデル,ドライバー操作を連携して評価可能な自動適合システムを構築し,車両評価に適用したので報告する. |
2 | ◯ | ハブ直結型車両評価ベンチを用いたADAS適合における発進評価課題の要因分析 佐川 正記・平 知記・末益 賢治・金子 広孝(トヨタ自動車) これまでハブ直車両評価ベンチはパワートレーンの評価で使われていたが,昨今では運転支援機能(ADAS)の評価への活用拡大が進んでいる.ADAS向けには停止・発進も評価に含まれ,従来のパワートレーン評価よりも動作領域が広がっており,それに伴う課題も発生している.本稿ではADAS機能をハブ直結型車両評価ベンチで評価するにあたり,タイヤモデルによって発生している発進挙動の課題とその対応策について述べる. |
3 | ◯ | AVPS (Automated Valet parking Systems)のCRC能力評価 山崎 康広(中京大学) AVPS (Automated Valet parking Systems)の通信インタフェースがISO 23374で規定されている.このISOに準じてドイツ自動車工業会はAVPS 要求文書を発行した.要求文書ではAVPS用通信プロトコルとしてAVPを定義しており,ASIL/SILが割り当たるメッセージにはCRC32K9を適用している.本論文ではこのCRC32K9の安全機構としての故障検出能力について評価する. |
4 | ◯ | ESAイミュニティ試験方法間の相関性について 伊藤 紳一郎・小林 敬史(自動車技術総合機構)・塚原 仁(日本品質保証機構) ISO11452には様々なESAイミュニティ試験方法が規定されているが,これら試験方法間の相関性に関する記述は見当たらない. |
5 | ◯ | Performance Evaluation of Advanced PAD Structure for HOD System SEOKHWAN JI (KOMOS) This study evaluates the core PAD structure developed by HOD (Human Occupant Detection) system. A series of electrical, thermal, mechanical, and material density tests were conducted to verify resistance, capacitance stability, and durability under varied environmental conditions. The new structure demonstrates superior voltage endurance and sensitivity compared to conventional designs. Test results confirm its robustness against temperature, humidity, and structural damage. These findings provide a reliable foundation for future mass production and design optimization of high-performance HOD sensing modules. |
6 | ◯ | Mitigating Automotive Cybersecurity Risks in Software Containers for Software-defined Vehicles Ian Chu (Architect at VicOne)・Hara Seiki (Senior Director, Engineering Department at VicOne) Automotive manufacturers use container technology to streamline software-defined vehicle (SDV) development, offering lightweight, portable, and isolated environments that boost scalability, testing, and deployment. However, containers introduce new security challenges. Given evolving threats, AI-driven security with self-learning capabilities is essential to detect and adapt to emerging attack patterns, enhancing accuracy and response. This paper examines container-related attack vectors in SDVs and underscores the need for proactive, intelligent security strategies throughout the automotive software lifecycle to ensure system resilience in a connected environment. |
7 | ◯ | From Emissions to Cybersecurity: Navigating Euro 7's New Compliance Landscape Shin Li (Staff Engineer, Threat Research at VicOne) EEuro 7 shifts from emission thresholds to cybersecurity, addressing tampering risks in emission control systems. By redefining TARA to focus on system awareness over traditional IT security, Euro 7 introduces unique compliance demands. Our analysis with Initiative 14333 shows that manufacturers can meet these requirements through minimal, strategic updates to existing frameworks. This presentation highlights our practical approach and core methodologies designed to fulfill the stringent yet targeted cybersecurity mandates of Euro 7 efficiently and economically. |