• セッションNo.4 車両の運動と制御I(OS)
  • 5月22日 パシフィコ横浜 G303 9:30-11:10
  • 座長:服部 義和(豊田中央研究所)
OS企画趣旨
車両運動性能に関する理論的内容から実践的な開発まで幅広く対象とするOSとして企画した.運動性能に関する理論的な考察や新しい着眼点,制御方法の導入や改良による性能向上への提案,解析技術や計測装置を適用した性能改善への指針,車体・シャシー部品やシステムの開発など様々な話題を対象としている.本セッションにより,参加いただく方々の車両運動の知識や知見を深めるとともに,現状の課題から将来の方向性まで広範囲に活発に議論ができる場としての活用を期待する.
企画委員会
車両運動性能部門委員会
オーガナイザー
服部義和(豊田中央研究所),ラクシンチャラーンサクポンサトーン(東京農工大学),高橋絢也(日立製作所),勝山悦生(トヨタ自動車),平尾隆介(日立Astemo)
No. タイトル・著者(所属)
013

ヨー共振における復原や減衰に関する理論的考察
-重心の2自由度でなく,二つの位置の横滑角の2自由度によって記述される共振や減衰の本質-

酒井 英樹(近畿大学)

撃心が釣合位置に向かう事でヨー共振が生じる.その復原におけるヨー進み時定数の意味と物理モデル,制御工学的車両モデルによる釣合位置の考察や釣合位置に注目した速応性式の解釈,釣合位置を用いたヨー角の定義,ヨー固有振動数式が示唆する物理現象を指摘し,さらにヨー応答時定数とヨー固有値の同定法を提案する.

014

動的ロール中心高さの解析と設計

谷崎 広太・酒井 英樹(近畿大学大学院)

ロールする中心が低いと接地感を感じる.そこで車体横加速度最小位置を動的ロール中心とした.これは車速0でロール軸にあり,高速になるほど重心に近づく.この原因をヨー共振周波数による拘束として考察した.この拘束をロール根の実部の車速による変化で検証した.さらにロール減衰がこの位置に及ぼす影響も考察した.

015

車両の電動化に伴う諸元変化が操舵特性評価に及ぼす影響

服部 元治(神奈川工科大学大学院)・安部 正人・狩野 芳郎(神奈川工科大学)・山本 真規(神奈川工科大学大学院)・山門 誠(神奈川工科大学)

車両の電動化に伴い,諸元の変化として重心高低下,ピッチ・ヨー慣性モーメントの減少,重心位置の後方移動が予想される.本報ではエンジン車と電動車の諸元の違いが,運動特性に及ぼす影響を解明するためのフルヴィークルシミュレーション結果及び,ドライビングシミュレータ実験による操舵特性評価結果について報告する.

016

後輪の差動装置を考慮したモデルによる車両の旋回特性に関する研究

小林 一景・江橋 雄介・山田 颯人・黒田 純平・内野 大悟(東海大学)・小川 和輝(愛知工科大学)・池田 圭吾(北海道科学大学)・Mohamad Heerwan Peeie(University Malaysia Pahang)・加藤 英晃・成田 正敬(東海大学)

左右輪を繋ぐ差動装置には,オープン,ロック,LSDの代表的な3つがあり,旋回時の操安性に影響を及ぼす.しかし,車両運動力学では差動装置は概ね無視され,力学的理解が困難である.本報告では,準定常的表現においての3つの差動装置が旋回運動に与える影響を荷重移動も含めて定式化し,力学的な解明をする.

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