• セッションNo.45 先進ディーゼル機関技術(OS)
  • 5月23日 パシフィコ横浜 G401+G402 9:30-12:35
  • 座長:根岸 武志(UDトラックス)
OS企画趣旨
高効率と低エミッションの両立を目指す燃料噴霧形成と燃焼の最新技術動向について議論する.
企画委員会
ディーゼル機関部門委員会
オーガナイザー
相澤哲哉(明治大学),座間淑夫(群馬大学),脇坂佳史(豊田中央研究所),堀部直人(京都大学),根岸武志(UDトラックス)
No. タイトル・著者(所属)
200

ディーゼルエンジンにおける筒内水噴射を用いたNOx低減ストラテジー(第1報)
-中・低負荷での筒内水成層コンセプトの提案-

稲垣 和久(豊田中央研究所)・河合 謹(豊田自動織機)・近藤 照明・西川 一明(豊田中央研究所)・薄井 陽(豊田自動織機)

水を筒内に成層配置させてNOxを大幅に低減するコンセプトを提案し,実機で性能を検証した.以下に結果を示す.
(1)燃料噴射軸に沿ったキャビティ内上部に水を成層配置する方が,均質よりNOx低減効果が高いことをCFDで見出した.
(2)水分布の筒内成層化はNOxだけでなくスートを低減する効果があり,燃料に対する水の質量割合が50%の場合,水噴射がない場合よりも,等スート条件でNOxは1/4に低下した.

201

重量車用ディーゼルエンジンの高過給化による熱効率改善と最適過給システムの研究

齋藤 大晃・橋本 宗昌・石井 義範(いすゞ中央研究所)

大型商用車用ディーゼルエンジンでは高効率を実現するため,高過給化が有力な手段である.本研究では単気筒エンジンを用いて空気過剰率違いの燃焼解析およびヒートバランス解析を実施し,高い図示熱効率を達成するための空気過剰率条件および実現手法,また高空気過剰率運転のデメリットを明らかにした.

202

ディーゼル機関のピストン温度推定手法の開発と活用

三田 拓朗(いすゞ中央研究所)・坪田 頼昌(いすゞ自動車)

ディーゼル機関用アルミ合金製ピストンの温度を推定する手法を開発した.簡易で計算負荷の小さい手法である一方で,過渡時のピストン温度を精度よく推定できることを確認した.この推定手法を用いて,ピストンが受けるストレスを把握できるとともに,油路回路制御と組み合わせることによる燃費低減効果が得られた.

203

エンジンの燃費を向上する燃焼室高応答遮熱材料技術の開発(第3報)
-遮熱膜の塗装モデル開発とディーゼルエンジンでの遮熱効果確認-

湊 允哉・坂本 健・和田 好隆・角島 信司・中西 佑樹・重永 勉・野田 卓哉・井川 清朋・中島 研吾・金 尚奎(マツダ)

エンジンの冷却損失低減による燃費向上を目的に遮熱材料技術の開発を進めている.今回,遮熱膜を複雑な形状のピストンに均一かつ高効率に塗布するため,噴霧・塗着状態を見える化し,膜厚等の要求特性を精度よく予測できる塗装モデルを構築した.本モデルと実機エンジンでの遮熱効果について報告する.

204

数値シミュレーションによる水素ディーゼル混焼エンジンの燃焼プロセスの分析

上野 尊史・平岡 賢二・天寅 喬文・森田 銀(ヤンマーホールディングス)

カーボンニュートラルに向けた動力源として水素が挙げられ,水素エンジンの性能向上のためには燃焼形態を解明することが肝要である.本研究ではパイロット着火方式水素エンジンの試験結果をもとに,3D-CFDによる再現計算を実施し,その燃焼プロセスについて分析した.

205

単筒機試験による水素混焼ディーゼル機関の燃焼特性の把握

森田 銀・天寅 喬文・平岡 賢二・上野 尊史・武本 徹(ヤンマーホールディングス)

軽油着火式水素エンジンの燃焼特性を単気筒エンジンによる実験によって明らかにした.
水素を予混合給気する条件において,水素・軽油混焼割合,空気過剰率などの燃焼因子を変更し,各因子が燃焼に与える影響を明らかにした.
また,計算結果と合わせて,燃焼特性の現象解明を行ったので,その結果を報告する.

206

A Study on the Optimization of Low-Temperature Low Pressure Circuit (LPC) Performance of Diesel Vehicles

Keun Soo Kim・Jung Hoon Park・Cheol Lee・Seung Yub Lee (Hyundai Motor)

The cooling and lubrication of the high-pressure pump in the diesel system is carried out by the fuel, so it is necessary to satisfy the required fuel flow of the high-pressure pump. In addition, the high pressure pump inlet pressure formation is important to prevent the generation of the high pressure pump internal cavitation, and the return pressure of the engine affects the operation of the injector, so the return pressure requirement is also very important. The performance of the heater in the fuel filter is an important for LPC performance development, as diesel fuel has the characteristics of reduced liquidity due to paraffin generation at low temperature, which may prevent the fuel filter from forming enough pressure.
This study aims to analyze the influence of each factor through vehicle testing on factors to be considered in developing cold LPC performance on diesel vehicles.

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