• セッションNo.29 ドライバの知覚・認知・感情(OS)
  • 5月21日 パシフィコ横浜 G416+G417 13:40-16:45
  • 座長:平岡 敏洋(日本自動車研究所)
OS企画趣旨
ドライバは,各種の感覚情報を通じて走行環境を把握している.本セッションは,そうしたドライバの知覚,認知プロセスに焦点して議論する.さらに,感情など,より高次のドライバ心理についても議論と対象とする.
企画委員会
アクティブセイフティ部門委員会,ヒューマンファクター部門委員会,ドライバ評価手法検討部門委員会,映像情報活用部門委員会,車両特性デザイン部門委員会
オーガナイザー
小竹 元基(東京科学大学),恩田 和征(スズキ),平岡 敏洋(日本自動車研究所),榎田 修一(九州工業大学),田島 孝光(本田技術研究所)
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No. 配信 タイトル・著者(所属)
1

自動車の視界性能開発におけるバーチャルリアリティ(VR)の活用に関する研究
-VR評価と実車評価の比較検証-

恩田 和征・山﨑 拓真・髙津 幸広・堀田 英則(スズキ)

近年,自動車開発においてバーチャルリアリティ(VR)を活用する場面が増えている.一方でドライバの主観的感覚が重要な視界性能においては評価環境構築の自由度が高いVRとの相性が良いはずだが,VRと現実空間との差異に関する報告も見られる.そこで,一般ユーザを対象にVRと現実で同一車両を評価させ,結果を比較検証した.

2

HUD虚像の振動補正における脳機能解析

加藤 輝生(新潟大学)・片桐 雅貴・牧野 忠慈・白石 直幸(日本精機)・飯島 淳彦・堀 潤一(新潟大学)

車両振動に伴うHUD虚像の揺れを補正するため,HUD虚像の振動補正機能が考案されている.HUD虚像の揺れは,ドライバに不快感を与える可能性がある.本研究では,振動補正機能がドライバに与える影響を明らかにするため,脳波測定を行った.走行前後のα波とβ波を中心に解析し,振動補正機能の有効性を評価した.

3

HUD虚像の振動補正における眼球機能解析

小野 磨りあ(新潟大学)・片桐 雅貴・牧野 忠慈・白石 直幸(日本精機)・堀 潤一・飯島 淳彦(新潟大学)

車両振動に伴うHUD虚像の揺れを補正するため,HUD虚像の振動補正機能が考案されている.車両振動に伴いドライバの頭部も揺れ,視線を安定させるための前庭動眼反射が発生する.本研究では,振動補正機能の有効性を評価するために眼球運動を測定し,車両振動から前庭動眼反射までの時間を解析した.

4

視線推定AIモデルによるAR-HUD表示内容の煩わしさの定量評価

張 嶼城・加藤 正隆・江村 恒一(パナソニック オートモーティブシステムズ(株))・渡辺 英治(自然科学研究機構 基礎生物学研究所)

拡張現実ヘッドアップディスプレイ(AR-HUD)は視線移動を減少させる目的で開発されているが,表示内容によっては煩わしさを与える可能性がある.本研究は,人間の視線を模倣するAIモデルを用いて,煩わしさを定量的に評価する方法を提案する.N=8の実験において主観評価と66.7%の一致を示し,主観評価を代替する可能性を示唆した.

5

前庭感覚サプライズモデルによる車両挙動評価

手嶋 啓太・佐藤 大地・石井 秀和・竹村 和紘・岡本 宜久・梶川 浩子・渡邊 雅之(マツダ)

あらゆる乗員に優しい車両挙動の人間中心モデルベース開発に向けて,視界やNVHで構築されてきたサプライズモデルを前庭感覚に適用した.その結果,酔いやすさ推定値がマツダの第6世代から第7世代で低減したこと明らかにした.さらに,高齢者のバランス感覚の老化や幼児の酔いやすさという現象も説明できる可能性を示した.

6

対話型ユーザインタフェースの認知負荷の簡便な計測法の開発(第2報)

岸 浩司・青木 宏文(名古屋大学)

対話型ユーザインタフェースの認知的負担の測定方法としてISO17488があるが,測定の容易性と低負荷時の負担検出に課題があった.この2課題を解決する新測定方法を開発した.この新測定方法とISO17488にて,認知的負担を計測した結果を報告する.さらに認知的負担を繰り返し計測した場合の結果の一貫性(馴化の影響)について報告する.

7

A Study on the change of bio-signals under driver stress

Yoseob Lee・Baekhee Lee (Hyundai Motor)・Gwanseob Shin・Donghyun Song (UNIST)

This study examined the effects of automobile seat comfort functions heated system, ventilation, and massage on driver stress during highway driving. Bio-signals, including heart rate variability, skin conductance, and respiration rate, were measured using non-invasive sensors from 20 drivers under varying seat settings. Results showed that changes in seat functions were detected with over 60% accuracy through high-frequency power of heart rate variability, mean skin conductance level, and mean respiration rate. These findings suggest the potential for monitoring seat comfort using bio-signals. Further research is needed to enhance detection accuracy under diverse environmental and driver conditions.

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