• セッションNo.59 次世代の燃料・潤滑油・トライボロジー技術II(OS)
  • 5月23日 パシフィコ横浜 G303 13:40-16:45
  • 座長:吉田 潤平(本田技術研究所)
OS企画趣旨
カーボンニュートラルの実現に向けて,燃料・潤滑油・トライボロジーが果たす役割は大きい.本セッションでは燃料・潤滑油・トライボロジーに関する最新の基礎研究および技術開発の成果を取り上げて,次世代の燃料・潤滑油・トライボロジー技術について議論する.
企画委員会
燃料潤滑油部門委員会
オーガナイザー
山口 卓也(久留米工業大学),渡邊 学(ENEOS),飯田 晋也(マツダ),山口 恭平(国士舘大学)
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No. 配信 タイトル・著者(所属)
1

ウルトラファインバブルを含むエンジン油がピストン系摩擦損失低減に与える効果
-シリンダボア面性状及び潤滑油の粘度変化と摩擦低減の関係-

堀場 海(東京都市大学大学院)・三原 雄司(東京都市大学 総合研究所 HEET)・星野 秀介・岩田 拓実(東京都市大学大学院)・及川 昌訓(東京都市大学 総合研究所 HEET)

ピストン・シリンダ間の摩擦特性に関して,超微細孔式法によりエンジン油内に発生させたナノスケールのバブルが摩擦仕事に及ぼす影響を,浮動ライナーエンジンによる摩擦力測定により調べた.本研究では特にシリンダーホーニング仕様とオイル粘度を変化させることで,摩擦低減効果との関係性を検証した.

2

ウルトラファインバブルを含むエンジン油がエンジン軸受の摩擦低減に与える効果
-発生密度およびオイル粘度の影響-

星野 秀介・堀場 海・岩田 拓実(東京都市大学大学院)・及川 昌訓・三原 雄司(東京都市大学 総合研究所 HEET)

エンジン油内に発生させたウルトラファインバブルが,クランクジャーナルとすべり軸受間の摩擦特性に与える影響をエンジン軸受試験機により検証した.本研究ではエンジン油中のウルトラファインバブル密度とオイル粘度が,摩擦低減効果に与える影響を調査した.

3

ピストンスカート形状が摺動部の油膜体積におよぼす影響

石川 泰裕・又吉 琉翔・伊東 明美(東京都市大学)・山下 健一(いすゞ中央研究所)

数値解析を用いたピストンの潤滑性能の予測を行う上で,当該部への潤滑油供給メカニズムの解明は重要な課題である.本研究では,ピストンの各設計諸元が潤滑油供給におよぼす影響の解明を目的とし,可視化単気筒エンジンを用いて供給油量と相関が高い油膜体積を計測し,スカート形状と油膜体積の関係を明らかにした

4

水素エンジンにおいて乳化したエンジンオイルの水分蒸発特性に関する研究

伊東 明美・本宮 一稀・檜山 大輔・市村 凌裕(東京都市大学)

水素エンジンは既存エンジンより水分発生量が多く,冬季の車両走行時にはオイル乳化が生じる事,また油中水分量と油温が露点を上回る時間の間に相関がみられることを既報にて示した.本報では単体試験により乳化したオイルから水分が蒸発するために必要な時間や温度等について調査した結果を報告する.

5

再精製基油を用いた自動車用低粘度省燃費エンジン油の検討

渡部 裕太・佐川 琢円・羽生田 清・大塚 彩乃(シェルルブリカンツジャパン)

気候変動対策として自動車業界ではCO2削減が求められており,低粘度省燃費エンジン油の導入が進められている.一方,世界各国で使用済み潤滑油のリサイクルにより得られる再精製基油が採用されている.今回,再精製基油を用いた自動車用省燃費エンジン油の評価結果について報告する.

6

省燃費フラット粘度オイル JASO GLV-2油 0W-16の開発

奈良 俊佑・須藤 淳一・山守 一雄・植松 裕太・平野 聡伺・石崎 超矢・玉野 篤央(トヨタ自動車)・江龍 翔瑚・加藤 悠志(ENEOS株式会社)

カーボンニュートラル達成には,CO2排出削減および燃費向上が重要.
低粘度基油と粘度指数向上剤の改良により,低中温域での燃費向上と,高温域での信頼性を両立した省燃費フラット粘度オイルを開発.
新エンジンオイル品質規格のJASO GLV-2にも適合し,新車と既販車両方のCO2削減への貢献が期待される.

7

低粘度EVフルードにおける添加剤の変質と摩擦特性の関係

沼田 俊充・荒木 祥和・藤井 由利子・中村 清隆(日産アーク)

本研究ではISOT試験で酸化劣化させた低粘度EVフルードをLC-MSやIR,GC-MSで分析し,添加剤の変質について調査した.
併せてボールオンディスク型摩擦試験機による摩擦特性評価を行い,TOF-SIMS,AESによる摺動面の分析を行った結果を紹介する.

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