一般講演

論文一覧

A33-C3 最適化と情報システム
講演番号	タイトル
講演番号	著者名（所属名）
3-032	k-means法による初期探索点生成手法とDEEPSOを用いたスマートコミュニティ全体最適化
3-032	◎佐藤繭子・福山良和（明治大学）電気学会全国大会講演要旨 3-032 k-means法による初期探索点生成手法とDEEPSOを用いたスマートコミュニティ全体最適化 ◎佐藤繭子・福山良和（明治大学）現在，再生可能エネルギーや蓄電技術，最新の情報通信技術を活用することで，持続可能かつ環境負荷が少ない地域社会を実現しようとするスマートコミュニティの実証試験が世界中で行われている。著者らは，PSO，DEによるSC全体最適化や，設備特性だけでなく，平日の運用継続性，コスト・負荷特性を考慮した探索領域の削減も提案してきた。SCの全体最適化は大規模最適化問題となるが，このような問題には，適切な初期探索点を与えることと，探索効率の高い最適化手法を用いるという2つの方法が考えられる。本論文では，初期探索点の生成にk-means法を用い，探索効率の高い最適化手法にDEEPSOを用いた方法を提案する。
3-033	災害時における2次集積所の最適配置と最適配送エリア決定手法のシミュレーション
3-033	◎高橋直希・福山良和（明治大学）電気学会全国大会講演要旨 3-033 災害時における2次集積所の最適配置と最適配送エリア決定手法のシミュレーション ◎高橋直希・福山良和（明治大学） We have experienced huge earthquakes like Great East Japan Earthquake many times up to now and can expect they will happen in the near future, unfortunately. In such a case, logistics of emergency relief supplies is so important for us to survive in the situation. This paper proposes an optimization method for optimal allocation and distribution areas of secondary depots in case of natural disaster. The method utilizes k-means++ for obtaining initial distribution areas of secondary depots and tabu search for obtaining optimal allocation of secondary depots and optimal vehicle routing for distribution of emergency relief supplies in each area. The proposed method is applied to a disaster case in which a huge earthquake assumes to hit Chiba city.
3-034	乗務員スケジューリング問題に対するタブサーチの適用
3-034	◎小久保達也・福山良和（明治大学）電気学会全国大会講演要旨 3-034 乗務員スケジューリング問題に対するタブサーチの適用 ◎小久保達也・福山良和（明治大学）鉄道乗務員スケジューリング問題(以下，CSP)とは，与えられた列車の運行計画に対して乗務員を全ての列車に割り当てる組合せ最適化問題である。従来の手法として，整数計画問題として定式化して列生成法を適用したり(1)，組合せ最適化問題として定式化し各種進化計算手法の適用が行われている。本論文では，CSPに対してタブサーチを適用する方式について報告する。
3-035	待機系制御装置を利用した鉄道保守データ処理方法の検討
3-035	◎柴崎登紀子・辰巳尚吾（三菱電機）電気学会全国大会講演要旨 3-035 待機系制御装置を利用した鉄道保守データ処理方法の検討 ◎柴崎登紀子・辰巳尚吾（三菱電機）鉄道の保守をおこなうシステムとして、車上システムから送信された車両機器の状態データを地上システムで蓄積し、蓄積された過去の状態データを活用して機器の異常を検出するシステムが広く知られている。これら鉄道保守システムでは、状態データの蓄積容量を削減するために、車上システムで、状態データを条件に応じて選択や加工などの一次処理を実行した後、地上システムへ送信することが多い。一方で、これらの一次処理によって車上システムの負荷が高くなることが問題になっている。そこで、本発表では車上システムに搭載された制御装置のうち、待機状態の装置を利用して一次処理を実行する方法を提案する。
3-036	並列・分散型GAのボードコンピュータ実装と応用に関する基礎検討
3-036	◎大貫翔太・望月寛・中村英夫（日本大学）電気学会全国大会講演要旨 3-036 並列・分散型GAのボードコンピュータ実装と応用に関する基礎検討 ◎大貫翔太・望月寛・中村英夫（日本大学）現在，最適化問題に対する解法として，メタヒューリスティック手法の一つである遺伝的アルゴリズム（GA）が注目されており，また，それを並列・分散型とする研究も盛んに行なわれている．本研究では，並列・分散GAを安価なボードコンピュータの一つであるRaspberry Piに実装しその性能を評価した後，交通信号機のオフセット制御による平均旅行時間最適化問題，踏切遮断時間を考慮した最適ダイヤ算出など交通分野への応用について示す．
3-037	ブロックLU分解ハードウェアの設計
3-037	◎大竹隼己（東京都市大学）電気学会全国大会講演要旨 3-037 ブロックLU分解ハードウェアの設計 ◎大竹隼己（東京都市大学）大規模な線型方程式はあらゆる分野で扱われている。また、近年取り扱われる行列のサイズが増大したことによる計算時間の増加が懸念されており、高速化を目指す研究が日々行われている。大規模な線型方程式に適した解法の一つとしてブロックLU分解が存在する。本研究ではブロックLU分解の計算行程の一部の計算時間の縮小の為、メモリアクセスやバースト転送に考慮した設計を施しFPGAに実装することで高速化を図る。
3-038	強制遊休時間を用いた不確実環境下におけるロバストスケジューリング
3-038	○杉川智・井上雄紀（大阪工業大学）電気学会全国大会講演要旨 3-038 強制遊休時間を用いた不確実環境下におけるロバストスケジューリング ○杉川智・井上雄紀（大阪工業大学）ロバストスケジューリングの研究は，特定の問題に対する個別の解法の研究が多い．従来の研究は，ある特定の環境を想定していることが多く，その環境に対しては有効であるが，汎用性が低く，環境がかわると適用できなくなることが多い．また，ロバストスケジュールの一つである確率モデルは古典的スケジューリング問題として従来から存在するが，基本的には，単純な生産モデルしか扱うことができない．可能であっても非常に複雑な数理モデルになり，解を求めること自体が非常に難解なる．以上のことを留意し，本研究では個別の解法の研究ではなく，より汎用的なでシンプルなモデル化を提案する．
3-039	遺伝的アルゴリズムを用いた販売促進業務における商品棚配置提案作成方法
3-039	○湯本真樹（近畿大学）電気学会全国大会講演要旨 3-039 遺伝的アルゴリズムを用いた販売促進業務における商品棚配置提案作成方法 ○湯本真樹（近畿大学）従来の販売促進業務では、商品陳列の作成を商談で行っており時間やコストがかかるといった問題がある。本研究では、以前提案した商品陳列提案方法で作成した商品棚の配置について多数の組み合わせを求める遺伝的アルゴリズム（以下GA）を適用し、顧客にとって魅力的な商品棚配置を自動的に作成する方法を提案する。提案方法では、まず商品の種類別に商品陳列提案を作成し、乱数を利用して配置の初期状態を作成する。次に性質の似通った商品棚を近くに配置する評価値にもとづき、GAを利用して自動的に魅力的な棚の配置を求める。実証実験により提案方法は深い関連性を持つ棚同士が近くに配置された商品棚配置提案を作成できることを確認した。
3-040	遺伝子多様性を考慮した進化デザインシステム
3-040	○田村謙次（中央学院大学）電気学会全国大会講演要旨 3-040 遺伝子多様性を考慮した進化デザインシステム ○田村謙次（中央学院大学） CGや音楽など、その善し悪しを数値化することが困難なものを作成する手法として、対話型進化論的計算があるが、人間が行う個体評価の負担を軽減することが課題の一つである。そのような背景において、選択・淘汰を自動的に行う研究が盛んに行われている。我々はこれまで、色彩調和論や美度を導入し、システムにより淘汰を行う手法の研究を行ってきたが、生成される個体の多様性に課題があった。そこで、本研究では、進化的計算における個体同士の類似度をドットマトリックスで計算し、それを各個体同士の類似度ベクトルとしてk-means法でクラスタリングすることにより、個体遺伝子の多様性を維持する手法を提案し、その評価を行った。

A33-A3 画像処理
講演番号	タイトル
講演番号	著者名（所属名）
3-041	3Dスキャナによる点群データのための欠損抽出
3-041	◎武田匡平・村木祐太・西尾孝治・小堀研一（大阪工業大学）電気学会全国大会講演要旨 3-041 3Dスキャナによる点群データのための欠損抽出 ◎武田匡平・村木祐太・西尾孝治・小堀研一（大阪工業大学）近年，3Dスキャナの普及に伴い，容易に実物体を点群データで取得することが可能となった．しかし，3Dスキャナは計測位置や角度の影響により，取得データには欠損が生じる．そこで，欠損の抽出を行う研究は多くなされている．しかし，局所的な情報をもとに抽出を行っているため，密度の変化に大きく影響される問題がある．そこで，本研究では点群データにボロノイ分割を適用し，分割した領域の面積から各点が欠損であるかどうかを判定する．この際，全ての領域面積から閾値を決定することで，密度の変化に頑強な手法を提案する．また，抽出した欠損点から誤って抽出した欠損点を除外するため，欠損ごとのグループ化も行う．
3-042	青銅鏡を対象とした文様強調の一手法
3-042	◎大西耀太・村木祐太・西尾孝治・小堀研一（大阪工業大学）電気学会全国大会講演要旨 3-042 青銅鏡を対象とした文様強調の一手法 ◎大西耀太・村木祐太・西尾孝治・小堀研一（大阪工業大学）考古学的価値の高い遺物である青銅鏡は，文様が複雑なため把握することが困難である．そこで，本研究では文様の把握を支援するための文様を強調した画像(文様強調画像)を生成する手法を提案する．文様強調画像は，青銅鏡と並べて閲覧することで，文様の認識，理解を支援するために使用される．本稿では学芸員へのヒアリングに基づき，文様が把握しやすい画像として満たさなければいけない特徴を定義し，文様強調，画像補正を行う．これらの処理では，照明を変化させて撮影した青銅鏡の文様部分のハイライトと陰影を利用する．画像補正では標準偏差に対応付けたα値を用いた透過処理による画像合成を行うことで背景と文様の明暗の強調を行う．
3-043	焦点距離情報が不要な回転ステレオ視による距離推定手法
3-043	○山崎竜哉・浅野洋介・大澤寛（木更津工業高等専門学校）電気学会全国大会講演要旨 3-043 焦点距離情報が不要な回転ステレオ視による距離推定手法 ○山崎竜哉・浅野洋介・大澤寛（木更津工業高等専門学校）ロボット制御において，カメラを用いる手法がある．この手法の利点は対象物の追跡制御が容易であることや対象物の区間的把握が容易であることが挙げられる．そのさい，ロボットから対象物までの距離が非常に重要なパラメータとなるため，あらかじめ対象物との距離を推定することが必要となってくる．単眼カメラにおける距離推定手法の中でもよく用いられているのが平行運動によるものである．しかし産業への応用を視野に入れた場合この手法は問題が多い．そこで回転モーションによる距離推定を提案する．先行研究では焦点距離の誤差が推定距離の誤差となることが分かったのでステレオ視を用いることでこの問題を解決し距離推定の精度向上を図る．
3-044	高分子分散型液晶とプロジェクタを用いた重畳表示による注意喚起インタフェース
3-044	◎下瀬主揮・中山敬三（近畿大学）電気学会全国大会講演要旨 3-044 高分子分散型液晶とプロジェクタを用いた重畳表示による注意喚起インタフェース ◎下瀬主揮・中山敬三（近畿大学）近年，コンピュータの操作ミスによる商品の誤発注などが社会問題となっている。本研究では奥行き情報を注意喚起に利用する方法を検討し，通常のディスプレイ資産も利用できるようににプロジェクタと高分子分散型液晶を追加することにより，注意喚起に有効かつシンプルな構造で実際に手前に知覚される表示面を持つシステムの構築及びそのインタフェースの評価実験を行った。提案インタフェースでは誤操作の発生率が実際に減少する結果が得られ，主観評価でも誤操作の防止に有効である評価結果が得られた。以上の結果から，本システムでも，誤操作防止のための注意喚起の効果があることがわかった。
3-045	Kinectを用いたCHLAC特徴量による人の転倒検出
3-045	○金子拓光・曹梅芬（東京都立産業技術高等専門学校）電気学会全国大会講演要旨 3-045 Kinectを用いたCHLAC特徴量による人の転倒検出 ○金子拓光・曹梅芬（東京都立産業技術高等専門学校） Kinectを用いた転倒検出手法として，Kinectから得られた骨格関節座標やその一次微分を用いる方法がある．移動ロボットにKinectを搭載したとき，ロボットが移動したときや段差を乗り越えたときに検出位置にノイズが発生し，転倒検知率に影響する．そこで，私たちはこの問題点を解決するものとして，立体高次局所自己相関（CHLAC）特徴量の位置不変性に注目した．位置不変性とは，画像内に写るオブジェクトの位置にかかわらず抽出される特徴量は同じになることである．これにより，ノイズが骨格関節座標に乗っても，転倒検出率に影響しないと考えられる．本稿では，CHLAC特徴量による人の転倒検知手法を提案し，その転倒判別結果について報告する．
3-046	画像処理を用いたエレベータロープ直径計測装置
3-046	◎野田祥希・渡部勇介（明電舎）電気学会全国大会講演要旨 3-046 画像処理を用いたエレベータロープ直径計測装置 ◎野田祥希・渡部勇介（明電舎）エレベータの保守点検項目の1つにロープ摩耗量の計測があり、機器（磁気式ロープテスタ）を用いた点検作業が行われている。しかし、従来の機器を用いた点検作業では複数本のロープを同時に点検出来ず、また低速運転時のみ機器が使用可能となる。またロープ損傷個所の検出は可能であるが、損傷個所のロープ直径値はノギスを用いて計測いるため、摩耗量計測には多大な時間を要している。そこで我々は、作業の効率化を目的に画像処理を用いたロープ点検装置の開発を行った。開発した点検装置では、運転速度に関係なく、複数本のロープを一括に点検することが可能である。また画像を保持することで事後的に異常箇所を確認する事も容易に可能である。
3-047	全天球映像のHMDへの疑似立体表示に関する研究
3-047	◎田中凜・濱本和彦（東海大学）電気学会全国大会講演要旨 3-047 全天球映像のHMDへの疑似立体表示に関する研究 ◎田中凜・濱本和彦（東海大学）全天球映像は360度首を自由に回して球体面上の映像をみるため、単純に左右に視差をつけるだけでは正しい立体効果を維持できない。正面ではおよそ正しい立体映像になるが横や後ろを見たときに破綻してしまう。本研究ではこの問題を解決するために、HMDのトラッキングカメラの左右眼位置を調整することで一枚の全天球映像から擬似的な視差を作り出した。この方法であればトラッキングに合わせて視差が付くため破綻する事がない。単一の平面画像においては、擬似的な視差を与えることで立体感覚が増大する現象は古くから知られているが、全天球映像においてもある特定の擬似視差量で奥行き知覚が向上する事が明らかとなった。
3-048	深度画像の高解像度化と高精度化
3-048	◎貝原嘉幸・村木祐太・西尾孝治・小堀研一（大阪工業大学）電気学会全国大会講演要旨 3-048 深度画像の高解像度化と高精度化 ◎貝原嘉幸・村木祐太・西尾孝治・小堀研一（大阪工業大学） Kinectをはじめとするモーションキャプチャデバイスは，内蔵されている深度センサにより実物体の形状情報の読み取りが可能である．しかし，3Dスキャナに比べ解像度が低く読み取り精度が低いという問題がある．そこで．本研究では深度センサから得られる深度画像を高精度化する手法を提案する．提案手法は，まず高解像度化を行い，続いて深度値の高精度化を行う．深度画像の高解像度化では画像処理に用いられる超解像技術を適用する．また，深度値の高精度化では，撮影時に生じるカメラの奥行き方向に関する移動量を用いた処理を適用する．本稿では，実際に実形状を読み取った結果を考察することで提案手法の有効性を示す．
3-049	3次元環境地図構築を目的としたRGB-Dセンサの深度データ補正手法
3-049	◎佐藤俊太朗・石井雅樹・藤野慎也（秋田県立大学）電気学会全国大会講演要旨 3-049 3次元環境地図構築を目的としたRGB-Dセンサの深度データ補正手法 ◎佐藤俊太朗・石井雅樹・藤野慎也（秋田県立大学）著者らは先行研究において，RGB-Dセンサを用いた3次元環境地図構築手法およびRGB-Dセンサのキャリブレーション手法に関する検討を行った．しかし，後者では精度向上を確認したものの，キャリブレーションに用いた補正式における不連続点の存在，また，遠距離データの補正が困難であるという課題を残した．これらの課題を改善するため，本稿ではRGB-Dセンサのキャリブレーション手法の改良を行った．具体的には，深度毎に補正式を分割せず，多項式近似により補正式を導出し比較検討を行なった．また，その結果から画素毎に最適な補正式を適用した補正テーブルを作成した．その結果，補正式の切り替え部における不連続点の解消，また，遠距離における精度向上が確認できた．

A33-C4 制御システム
講演番号	タイトル
講演番号	著者名（所属名）
3-050	太陽光型植物工場における水蒸気飽差制御のパラメータ変動に関する検討
3-050	○浅野洋介・渡邊孝一・白坂誠浩・伊藤裕一（木更津工業高等専門学校）・井原大将（東京大学）・伊藤正英（愛知県立大学）・栗本育三郎（木更津工業高等専門学校）電気学会全国大会講演要旨 3-050 太陽光型植物工場における水蒸気飽差制御のパラメータ変動に関する検討 ○浅野洋介・渡邊孝一・白坂誠浩・伊藤裕一（木更津工業高等専門学校）・井原大将（東京大学）・伊藤正英（愛知県立大学）・栗本育三郎（木更津工業高等専門学校）細霧発生による水蒸気飽差制御は，太陽光型植物工場における高収量・高品質を実現する統合型環境制御システム構築に関わる技術である．これまでに，適応的なフィードバック制御を用いて，水蒸気飽差制御を実施し，収量増加に寄与している．画像計測などの結果から制御対象およびむだ時間のモデリングを行い，提案するむだ時間補償を適用することで制御性能の向上が期待できる．本稿では，提案制御則において，外乱に起因するパラメータ変動について検討を行った．これまで困難であった連続噴霧による水蒸気飽差制御が可能となり，精度向上の可能性があることがわかった．
3-051	車々間通信を用いた適応型信号機制御
3-051	◎大久保邦大・松本倫子・吉田紀彦（埼玉大学）電気学会全国大会講演要旨 3-051 車々間通信を用いた適応型信号機制御 ◎大久保邦大・松本倫子・吉田紀彦（埼玉大学）近年、道路の現況によって信号機を制御する適応型信号機制御の新たな方式として、自動車に搭載された通信端末を利用する方式が注目を集めている。情報の集約処理の容易さから、信号機が自動車の状態情報 (位置、速度等) を収集・利用する路車間通信を用いる手法が多く提案されている。この手法では現況だけではなく、将来の状況を予測し制御を行うが、信号機が全ての情報処理を行うため計算量が問題となる。それに対し本研究では車々間通信を用いて自動車に情報処理を分散する手法について提案し、その有効性を確認した。また、通信端末非搭載車の存在による交通流制御の精度低下に対して非搭載車推測手法を提案したが有効性は確認できなかった。
3-052	屋内型飛行船の三次元位置・姿勢計測と遠隔誘導制御
3-052	◎後藤竜一・森泰親（首都大学東京）電気学会全国大会講演要旨 3-052 屋内型飛行船の三次元位置・姿勢計測と遠隔誘導制御 ◎後藤竜一・森泰親（首都大学東京）飛行船は三次元空間を移動し，高所からの観測によって広範囲の情報取得できる．また，ガスの浮力による長時間滞空も可能である．これらの利点を生かし，大型展示場や競技場などにおける監視や状況把握などへの活用が期待されている．しかし，操縦者によるコントローラでの目視遠隔操縦では，機体の三次元位置と姿勢の把握が難しく，操縦にも熟練を要する．本研究では，AR(Augmented Reality)マーカと9軸センサを用いた三次元位置・姿勢計測と飛行船のモデルを用いた二自由度制御系によって屋内型飛行船を所望のルートで目標地点に誘導制御するシステムを提案している．本稿では，提案した制御系の三次元への拡張と実験結果について述べる．
3-053	タンクトレーラのロール角抑制におけるモデル予測制御系の設計
3-053	◎小林崇人・森泰親（首都大学東京）電気学会全国大会講演要旨 3-053 タンクトレーラのロール角抑制におけるモデル予測制御系の設計 ◎小林崇人・森泰親（首都大学東京）近年、大型タンクトレーラの横転による交通事故は大惨事になりかねず、毎年多くの犠牲者が出ている。その原因として、液体積載物のスロッシング現象が挙げられ、スロッシングによる横力は、車両運動に大きな影響を与えている。そこで、大型車の車両特性と積載物によるスロッシングを考慮した制御則が必要となる。特に、大型車では比較的時定数が大きいため、プラント制御などでよく用いられるモデル予測制御が有効とみられる。本研究では、大型タンクトレーラが障害物回避のために急に車線変更を行う場合、ドライバがハンドルを急操舵すると同時に車のアクティブ後輪操舵を用いて、横転を防止しつつ車線追従させることを目的とする。
3-054	列車遅延緩和を目的とした走行制御に対する一検討
3-054	◎福田卓海・高橋聖・中村英夫（日本大学）・是澤正人・米元和重（東京地下鉄）電気学会全国大会講演要旨 3-054 列車遅延緩和を目的とした走行制御に対する一検討 ◎福田卓海・高橋聖・中村英夫（日本大学）・是澤正人・米元和重（東京地下鉄）これまでの固定閉そく下における信号は、前方列車の影響を受けないで走れることを第一義として、安全を確実に確保するための現示体系を考えてきた。その為、走行列車が想定を外れた走行を行うと、その列車から後続において慢性的な遅延が発生することが問題になっている。本稿では、列車走行のシミュレータにより、早発した列車の後方が遅延する現象の確認と、その遅延に対して運転時隔の余裕が与える影響について検討した。その結果、早発したことが影響し、遅延が伝搬する現象を確認できた。また、運転時隔に余裕を持たせることで、発生した遅延を吸収することを確認できた。
3-055	波動方程式に基づく反響音を考慮した音場モデリングと制御
3-055	◎坂井柚佳里・桂誠一郎（慶應義塾大学）電気学会全国大会講演要旨 3-055 波動方程式に基づく反響音を考慮した音場モデリングと制御 ◎坂井柚佳里・桂誠一郎（慶應義塾大学）近年，遠方での音環境を別の場所に再現し，リアルな対話を可能にするために臨場感のある音場の生成に関する研究が行われている。先行研究として，境界音場制御法の原理を用いた音場生成の手法があるが，ほとんどが無響音の空間を想定しており，反響音を考慮していない手法が多い。そのため，反響音が存在する環境において音場生成精度が低下してしまうという問題がある。本研究では波動方程式に基づいて片端固定端の音響管のモデリングを行い，反響音を除去する制御を提案する。また，サーボアナライザによる音響管の同定によりモデルの妥当性を確認し，シミュレーションによって反響音の影響が除去されていることを検証した。
3-056	監視制御装置データを用いた曝気量調節弁操作予測
3-056	◎吉田健人・深井寛修・庭川誠（明電舎）電気学会全国大会講演要旨 3-056 監視制御装置データを用いた曝気量調節弁操作予測 ◎吉田健人・深井寛修・庭川誠（明電舎）本稿では，下水処理施設における曝気量調節弁操作の予測技術を示す。提案手法では，下水処理施設の稼働状況を表す監視制御装置データを使用し，作業者の曝気量調節弁の操作実績を深層学習によって学習することで，新たな稼働状況入力に対して必要な弁開度を予測する。結果として，試験用データに対しても学習用データと大きく変わらない精度の予測ができたことから，提案手法による弁操作予測の有効性が示された。
3-057	FPGAを用いた系再構成型システムにおけるリリーフ手法の評価
3-057	◎野田雄太・池田京輔・望月寛・中村英夫（日本大学）電気学会全国大会講演要旨 3-057 FPGAを用いた系再構成型システムにおけるリリーフ手法の評価 ◎野田雄太・池田京輔・望月寛・中村英夫（日本大学）複数のCPUを用いた分散システムの高信頼化を目的として，あるCPU故障時に予備系を持たずに残存CPUの余剰ハードウェア資源を利用した機能の動的再構成を行う系再構成型システム(Flexible System Reconfiguration：FSR)が提案されている．本研究では，FPGAに実装された系再構成型システムについて，CPU負荷を考慮した機能リリーフを行う構成を検討した．CPU負荷測定用回路の測定結果を参照することでリリーフ先コントローラを決定した結果，負荷測定に基づいた機能リリーフが行えることを確認した．

A33-C1 知的計測
講演番号	タイトル
講演番号	著者名（所属名）
3-058	カメラ画像に対するベッド位置の検出
3-058	○井上円（アイホン）・安井俊之（TakumiVision）電気学会全国大会講演要旨 3-058 カメラ画像に対するベッド位置の検出 ○井上円（アイホン）・安井俊之（TakumiVision）病院では，患者の転倒・転落事故を未然防止する為に，病室に設置したカメラで患者の起き上がり動作や離床動作を検知する要望が増加している。これらの患者動作を精度良く検出する方策として，動作の発生位置であるベッド位置を特定する手続きは有効な手段である。本稿では機械学習を用いたベッド検出手法を提案し，評価により提案手法の有効性を検証した。提案手法は，HOG特徴を抽出し，SVM識別器を用いて画像のベッドを検出する。ただし，画像に記録されるベッド形状はカメラとベッドの位置関係に応じて様々な四角形となる。この多様なベッド形状から安定した画像特徴を抽出する為に，特徴抽出の前処理として独自の幾何学変換処理を導入した。
3-059	アナログメータ読取アルゴリズムの評価試験
3-059	○武田秀一・藤原伸行・野田祥希・堀貴雅（明電舎）電気学会全国大会講演要旨 3-059 アナログメータ読取アルゴリズムの評価試験 ○武田秀一・藤原伸行・野田祥希・堀貴雅（明電舎）制御盤等のアナログメータ類で表示しているデータは保守作業員が目視で確認することを目的とされており，通信回線を経由してサーバに集める仕組みに成っていない。しかし，高経年設備でもアナログメータ類に表示しているデータを通信回線でサーバへ収集する要望が多い。そこで我々は，制御盤付近に監視カメラを設置して制御盤のアナログメータを撮影し，その画像を処理することでアナログメータが示すデータ値を読み取ることを試みた。本稿では、前述のアナログメータ読取アルゴリズムの試験を目的とした、多種類の盤に設置してあるメータの状況を再現できる試験機を作成し評価試験を行ったので報告する。
3-060	回転機予防保全に向けたデータ収集基盤の試作
3-060	◎井沼孝慈・藤原伸行・斉藤将士（明電舎）電気学会全国大会講演要旨 3-060 回転機予防保全に向けたデータ収集基盤の試作 ◎井沼孝慈・藤原伸行・斉藤将士（明電舎）回転機は水道設備の動力源や発電設備の発電機として用いられており，予期せず故障した際に生じる社会的影響が甚大であるため，回転機の故障前に予兆を検出することが重要となる。近年では設備の状態を常時モニタリングして取替基準に達した設備の部品を交換するCondition Based Maintenanceへの期待が高まっている。既設の回転機に対する予防保全を目的として，回転機軸受の異常振動・発熱・異音を捉えるために，加速度センサ・温度センサ・音響センサを設置し，小型の耐環境型PCを用いてこれらのセンサデータを継続的に収集するシステムを試作した。
3-061	非線形モデル推定を用いた乱雑性ノイズを含む時系列データの逐次推定法への適用
3-061	○中川善継・村上知里（東京都立産業技術研究センター）・森一幸・佐藤春彦（イング）電気学会全国大会講演要旨 3-061 非線形モデル推定を用いた乱雑性ノイズを含む時系列データの逐次推定法への適用 ○中川善継・村上知里（東京都立産業技術研究センター）・森一幸・佐藤春彦（イング）計測値にモデル関数をあてはめて解析する手法として最小二乗法が広く用いられている．最小二乗法はあてはめようとするモデル関数が未知パラメータに関して非線形である場合非線形モデルに分類される．本稿では，モニタリング計測において機械的、確率的ノイズを含む時系列データから未知パラメータを推定する関数フィッティングを活用し，時系列データに含まれる乱雑性を排除してモデル関数に適応する逐次推定手法を提案する．
3-062	系再構成型ワイヤレスセンサネットワークの高機能化手法に関する評価
3-062	◎中村洋介・長澤佑樹・望月寛・中村英夫（日本大学）電気学会全国大会講演要旨 3-062 系再構成型ワイヤレスセンサネットワークの高機能化手法に関する評価 ◎中村洋介・長澤佑樹・望月寛・中村英夫（日本大学）現在，複数のコントローラを用いた分散システムにおいて，あるコントローラの故障時に冗長系を用いることなく，残存系のコントローラの計算リソースを利用して機能をリリーフする系再構成型システム（Flexible System Reconfiguration : FSR）を提案しており，それをワイヤレスセンサネットワークへ応用している(1)．本研究では，このネットワークの高機能化を目的として，特に計測データの変化に応じたフレキシブルなサンプリング手法を提案し，実際に構築したネットワークでの評価を行った．
3-063	BLEビーコンを用いた視覚障碍者屋内案内における測位誤差低減法
3-063	◎中澤匠・佐々木和志（新潟大学）・若月大輔・小林真（筑波技術大学）・西森健太郎・牧野秀夫（新潟大学）電気学会全国大会講演要旨 3-063 BLEビーコンを用いた視覚障碍者屋内案内における測位誤差低減法 ◎中澤匠・佐々木和志（新潟大学）・若月大輔・小林真（筑波技術大学）・西森健太郎・牧野秀夫（新潟大学）視覚障碍者屋内歩行案内時の現在地計測法としてBLE（Bluetooth Low Energy）ビーコンが注目されている．しかし，ビーコンからの電波は周囲環境によりマルチパスの影響を大きく受けるため，複数のビーコンを多数設置する場合には，隣接するビーコンとの弁別が困難となり音声案内精度が低下する．この問題に対して我々は，BLEビーコンと反射材を組み合わせることにより簡易的に指向性を付加する方法を検討している．本稿では，屋内歩行案内アプリケーションへの応用を目的に，移動時におけるビーコン弁別精度について検討し，簡易的に指向性を付加することで移動中の現在地判定誤りの回数が減少することを確認した．
3-064	小型UAVと近赤外カメラを併用した湿原の観測
3-064	○山田貴浩・鈴木颯・矢内優・伊藤佳祐（福島工業高等専門学校）電気学会全国大会講演要旨 3-064 小型UAVと近赤外カメラを併用した湿原の観測 ○山田貴浩・鈴木颯・矢内優・伊藤佳祐（福島工業高等専門学校）本研究では，小型UAV（ドローン）と近赤外線カメラを併用して湿原の植生分布を計測する．小型UAVで観測したデータからはオルソモザイク画像を作成して湿原全体の分布を把握し，DSM（数値表層モデル）を作成して植生の高さに関する情報を得る．近赤外カメラのデータからはNDVI（正規化植生指数）を画像化して植生の活性度を計測する．本発表では福島県いわき市の天然記念物に指定されている差塩湿原での観測結果について報告する．

A33-A4 ヒューマンモニタリング
講演番号	タイトル
講演番号	著者名（所属名）
3-065	K平均法を用いた脳波の瞬き除去に関する研究
3-065	◎平塚凌・加藤和夫（東北学院大学）電気学会全国大会講演要旨 3-065 K平均法を用いた脳波の瞬き除去に関する研究 ◎平塚凌・加藤和夫（東北学院大学）脳波計測の際、瞬きアーチファクトは信号にとって大きな振幅と予測不可能なタイミングで発生するノイズとなる。そのためノイズを除去することは脳波データから正確な神経活動を抽出するのに重要である。本研究の目的は脳波中に含まれる瞬きアーチファクトを除去し，瞬き無しの脳波を復元することである。本研究では安静状態の脳波と瞬きのテンプレートから模擬脳波を作成し，模擬脳波に対し主成分分析(PCA)，独立成分分析（ICA），教師なし機械学習の一種であるK平均法を用いて瞬き成分を同定し除去した後，残った成分に対しICAとPCAの逆変換を行い脳波の復元をした。最後に復元脳波と安静脳波の相関係数を算出した結果，0.8113となった。
3-066	切り分けが必要な固形物を扱う肢体不自由者食事介助システムの開発
3-066	◎山中匠・森泰親（首都大学東京）電気学会全国大会講演要旨 3-066 切り分けが必要な固形物を扱う肢体不自由者食事介助システムの開発 ◎山中匠・森泰親（首都大学東京）我が国では高齢化が進行し，長時間要する食事は介護者にとって大きな負担となっている．そこで，被介護者の自律した生活の質の向上と介助者の負担軽減を目的とした食事介助システムの開発が進められている．従来の，スプーンやフォークを装備したエンドエフェクタでは，形状によって取得できる食品に限度があり，介護者による事前の切り分け処理が必要な場合がある．そのため我々は， 3本指のロボットアームを用い，食品に応じ必要な食器を使い分けるシステムを提案してきた．本研究では，ハンバーグなどの切り分けが必要な固形物に対し，一口サイズに切断するための食器と把持し口まで運搬するための食器を持ち替えるシステムを導入した．
3-067	インソール型フォースセンサによる床反力および足圧中心軌跡の推定
3-067	○福田博也（神戸大学）電気学会全国大会講演要旨 3-067 インソール型フォースセンサによる床反力および足圧中心軌跡の推定 ○福田博也（神戸大学）フォースプレートによる床反力や足圧中心軌跡の計測は，下肢機能の評価やスポーツの競技力向上のための研究等に利用されているが，計測範囲の制限や高いコストが問題となっている。そこで，自然な歩行における床反力や足圧中心軌跡を任意の場所や条件で計測するために，ウェアラブルなインソール型フォースセンサを開発した。このセンサは市販の同様の製品と比較して，内蔵する小型センサが極めて少なく，システム全体のコストが10分の1程度と安価である。本研究では，インソール型フォースセンサを用いて床反力及び足圧中心軌跡の推定を行い，実用面で要求される性能を有するかについて検討している。
3-068	任意時間のBIPAP出力を実現するための睡眠時無呼吸症候群患者の呼吸予測
3-068	◎柏木杏介・森泰親（首都大学東京）電気学会全国大会講演要旨 3-068 任意時間のBIPAP出力を実現するための睡眠時無呼吸症候群患者の呼吸予測 ◎柏木杏介・森泰親（首都大学東京）睡眠時無呼吸症候群の一般的な治療法としてBIPAP(Bi-level Positive Airway Pressure)治療法がある。この治療の目的は上気道に空気を送り、患者が吸気のときは高い圧力であるIPAP(Inspiratory Positive Airway Pressure)、呼気のときは低い圧力であるEPAP(Expiratory Positive Airway Pressure)を出力することで、呼吸の助長および気道の閉塞を防ぐことである。しかし、患者の呼吸とBIPAP出力のタイミングがかみ合わないことによる適応率の悪さが一つの問題として挙げられる。そこで本研究では、BIPAPモデルと呼吸の状態を模した肺胸郭系モデルの構築およびシミュレーションを行い、呼吸の特徴を把握することによって、適切なBIPAP出力の考察および設定を行う。
3-069	気圧センサによる活動状態の推定
3-069	◎鎌田庸平・福田博也（神戸大学）電気学会全国大会講演要旨 3-069 気圧センサによる活動状態の推定 ◎鎌田庸平・福田博也（神戸大学）医療や福祉の現場では、患者の容態や生活状況に基づいてリハビリテーションのためのプログラムを作成しているが、患者の記憶や医師の知識・経験に左右されて活動状態を正確に把握することが難しい。この問題に対して、加速度センサや気圧センサを組み合わせて活動状態を計測する研究が行われている。本研究では、気圧センサを身体に装着し、高さ変化による気圧の変化を捉えることで、臥位、座位、立位、歩行、階段昇降といった活動状態を推定している。被験者実験の結果、歩行と階段昇降は概ね正確に推定できたが、臥位、座位、立位といった姿勢の変わり目で誤推定が多い傾向があった。
3-070	HMDで提示されるVR環境における行動分析に関する研究
3-070	◎平本和己・濱本和彦（東海大学）電気学会全国大会講演要旨 3-070 HMDで提示されるVR環境における行動分析に関する研究 ◎平本和己・濱本和彦（東海大学）本研究はHMDで提示されるVR環境と現実における人の認知行動の差を調査・分析, 及び改善方法の検討をするため, 眼前のロープを通り抜ける際にまたぐかくぐるか選択する認知行動を用いた比較実験を行った. 被験者はロープから離れた位置からまたぎ, くぐりの判断をし, その後実際にどちらかの方法でロープを通り抜けてもらった. 現実と現実を再現したVR環境では事前の判断と実際の行為に差は生じなかったが, 単純化したVR環境では差が生じた被験者が増加した. これは環境情報がない状態は現実で経験していないためと考えられ, 周囲から手がかりとなる情報を得られる環境にすることがVRと現実の差を補間する方法の1つではないかと示された.
3-071	Autonomous Supportive Coaching in Jog Training by Wireless Body Area Network System
3-071	◎Rusli Muhammad Azary・Hussin Sumayyah・高山茂（立命館大学）電気学会全国大会講演要旨 3-071 Autonomous Supportive Coaching in Jog Training by Wireless Body Area Network System ◎Rusli Muhammad Azary・Hussin Sumayyah・高山茂（立命館大学） Improving Quality of Life (QOL) has long been an absolute goal nowadays. This study presents a concrete application of measurement health-related QOL with an autonomous Wireless Body Area Network System (WBANs). A method of evaluating vital signs is performed and linked to physical intensity assistance in exercise. Specifically, BAN acts as a supportive system which can assist a user in monitoring user’s vital parameters, providing real-time feedbacks and dynamically sharing information from any location to one or more users. This paper presents the reliability of this autonomous supportive coaching in jog training to the users in real time.
3-072	注意機能に関わる脳血流および脳波の特徴
3-072	◎三上可菜子・大浦邦彦（国士舘大学）電気学会全国大会講演要旨 3-072 注意機能に関わる脳血流および脳波の特徴 ◎三上可菜子・大浦邦彦（国士舘大学）注意とは，全ての精神神経活動の基盤であり，認知機能が正常に機能するための重要な役割を担う。著者らの先行研究では，基礎研究の立場から健常な被験者に対して神経心理学検査の標準注意検査法（CAT）に含まれる定速聴覚的連続加算試験（PASAT）を実施し，酸化ヘモグロビン濃度変化を近赤外分光装置（NIRS）を用いて計測することで，血中グルコース濃度との関連と課題難易度における活動領域の変化を明らかにした。しかしながら，PASATは聴覚性注意課題として作成された検査であり，視覚性注意の観点からの検討が必要と思われたため，本研究では聴覚性注意ならびに視覚性注意と脳活動の関係について検討し，健常者の持つ注意機能の特性を明らかにする。

A33-B2 エネルギーマネジメント
講演番号	タイトル
講演番号	著者名（所属名）
3-073	電力消費のピークシフトを考慮したジョブショップスケジューリング問題に対するリアクティブタブーサーチの改良
3-073	◎川口嵩平・福山良和（明治大学）電気学会全国大会講演要旨 3-073 電力消費のピークシフトを考慮したジョブショップスケジューリング問題に対するリアクティブタブーサーチの改良 ◎川口嵩平・福山良和（明治大学）著者らは生産計画問題の一つであるジョブショップスケジューリング問題(以下，JSP)に対して，事前にタブーリスト長の事前調整を必要としないリアクティブタブーサーチ(以下，RTS)を適用することで，良質な解が得られることを確認したが，タブーリスト長が大きくなると良質な解が得られない場合があった。本論文では、この手法を改良するために，タブーリストに保存する要素をスケジュール全体から，時間的に隣り合った工程同士のうち機械が続けて処理している工程のペアに変更することを提案する。この結果，従来法と比較し，提案法では初期タブーリスト長が大きい場合でも良質な解が得られ，平均値及び標準偏差ともに改善できることを確認した。
3-074	リスク分析を用いた炭素回生システム事業の評価
3-074	◎李俊・瀬古沢照治（神奈川大学）電気学会全国大会講演要旨 3-074 リスク分析を用いた炭素回生システム事業の評価 ◎李俊・瀬古沢照治（神奈川大学）本研究では、商業化が進んでいる海藻吸収CO2固定化事業の価値を算出し、評価する。オプションを設定することでリスクをどれくらい軽減できるかリアル・オプションモデルにより評価する。海藻吸収CO2固定化事業の商業化に対する阻害となるリスクとして設定し、天候のような不確実性を持つ要素を検討する。事業の評価には、リアル・オプションの手法である2項モデルを用いる。天気状況により、光射オプションを提案する。地域により、成長オプションを提案する。両方のオプションの現在価値を計算し、炭素回生システム事業を評価する。
3-075	エネルギープラントのオンライン最適運用計画に対する並列DEEPSOを用いたディペンダブルな方式の提案
3-075	◎西村典大・福山良和（明治大学）・松井哲郎（富士電機）電気学会全国大会講演要旨 3-075 エネルギープラントのオンライン最適運用計画に対する並列DEEPSOを用いたディペンダブルな方式の提案 ◎西村典大・福山良和（明治大学）・松井哲郎（富士電機）オンライン最適運用計画は，制御周期毎に様々なエネルギー負荷予測値に対する予測計算を定期的に実行し，現場の様々なエネルギー設備のDCS にセットポイントを送信し続ける必要があり，並列分散処理を適用した際，いくつかのプロセスからの応答がない場合でも，最適解の質を維持しオンラインの最適運用計画計算を継続して実行可能なディペンダブルな方式が求められる。本論文ではオンラインのエネルギープラント最適運用計画問題に対し，Differential Evolutionary Particle Swarm Optimizationを用い，並列分散処理によるディペンダビリティ性を持つ方式を提案し，その評価を行い，ディペンダビリティ性に関して，高い故障確率まで解の質が保たれることを確認した。
3-076	Study of PV system reliability assessment using Event Tree Analysis
3-076	○MUHAMMAD AKBAR SIHOTANG・岡島敬一（システム情報工学研究科）電気学会全国大会講演要旨 3-076 Study of PV system reliability assessment using Event Tree Analysis ○MUHAMMAD AKBAR SIHOTANG・岡島敬一（システム情報工学研究科） PV module is an electrical component which have the possible of fire. The assessment of risk in sub-component of the system will help to understand the process that may lead to fire which eventually can mitigate the risk of fire in PV system. The objective for this research is to evaluate the safety of PV system at the unusual incident cause risk incident that causes damage the building, injured people or inability to produce expected electricity.
3-077	温熱環境評価指標（PMV）を用いた省エネ対策装置の開発
3-077	◎上垣内光・永田武（広島工業大学）・歌谷昌弘（広島国際学院大学）電気学会全国大会講演要旨 3-077 温熱環境評価指標（PMV）を用いた省エネ対策装置の開発 ◎上垣内光・永田武（広島工業大学）・歌谷昌弘（広島国際学院大学）人の快適性の指標として人体の熱負荷と人間の温冷感を結びつけた温熱環境評価指標 PMV（Predicted Mean Vote：予測温冷感申告）がある。PMVは温熱環境の6要素（空気温度，湿度，平均放射温度，風速，代謝量，着衣量）に影響され，7段階評価尺度による数値で表されるものである。本研究室ではこれまでに赤外線通信によりエアコンを制御し，PMVを規定値範囲にしながら省エネルギーを実現する方法を提案してきた。しかし，ここで対象としたエアコンは赤外線によるリモコン操作が可能なエアコンに限定されていた。そこで，本研究では赤外線を用いずにエアコンの温度設定装置にカメラと温度設定機構を備えた省エネ対策装置を開発する。
3-078	省エネを促進するための動的可視化ツール
3-078	○丹下吉雄・桐生智志・松井哲郎（富士電機）電気学会全国大会講演要旨 3-078 省エネを促進するための動的可視化ツール ○丹下吉雄・桐生智志・松井哲郎（富士電機）プラント操業において，省エネへの意識を高めるためには，現状の運転がどれだけ改善の余地があるのか，「省エネの余地」を提示することが有効であると考えられる。筆者らは，「省エネの余地」を可視化する手段として，数式処理技術を応用し，プラントの設備能モデルから事前に「エネルギーの実行可能領域」を可視化する技術を開発してきた。しかし，従来，数式処理技術によって実行可能領域を作成するには，専用の数式処理ソフトウェアが必要であった。今回，実行可能領域は予めオフラインで生成し，可視化の際にはポリゴンをオンラインで生成する構成を開発し，消費エネルギーの実行可能領域と日々の操業データを動的に可視化できる機能を開発したので報告する。
3-079	電力自由化を考慮した家庭における機器の最適運転計画方式
3-079	○安部恵介・金野京太郎（九州産業大学）電気学会全国大会講演要旨 3-079 電力自由化を考慮した家庭における機器の最適運転計画方式 ○安部恵介・金野京太郎（九州産業大学）本研究では家庭用エネルギー管理システム(HEMS)等を導入したスマートハウスにおける機器の最適運転計画方式について検討する。具体的には、太陽光発電や蓄電池、燃料電池等を導入した場合のエネルギーフローを制御し、電力コストやピーク時の消費電力を削減する最適運用計画やその効果について検討する。電力自由化に伴い多様な料金プランへの対応が重要となっている。そこで、時間帯毎に設定された家庭における電力消費量や電力価格に基づき、太陽光発電の売電や蓄電池・電気自動車による蓄電、燃料電池等を利用して、全体のコストを最小化する方式を提案する。電気・ガスも含めてそれらの料金を設定することにより比較・検討が可能である。

A33-C2 知能ロボット
講演番号	タイトル
講演番号	著者名（所属名）
3-080	超音波による人体検出機能を持つ移動ロボットの開発
3-080	◎苗村智行（電気通信大学）・山本健司（静岡理工科大学）・西山悠・植野真臣（電気通信大学）電気学会全国大会講演要旨 3-080 超音波による人体検出機能を持つ移動ロボットの開発 ◎苗村智行（電気通信大学）・山本健司（静岡理工科大学）・西山悠・植野真臣（電気通信大学）災害現場での救助ロボットは狭所や悪天候等の環境で動作するため、人体検知センサーも小型かつ天候等に依存しない必要がある。超音波センサーは小型かつ暗闇、雨、霧、煙等に影響されにくく災害現場に適していると言える。過去に反射波に現れる物体の材質情報をもとにした超音波人体検出法が提案されているが、反射波は伝搬距離の影響も受けるため自由な距離からの人体検出は難しい。本研究では人体検出に機械学習を利用し、説明変数に反射波の特徴量と物体までの距離を用いた手法を提案する。材質と距離の影響を同時に考えることで、自由な距離で高い検出精度を保つことが期待できる。数値実験によって提案手法の有効性を実証した。
3-081	物質から人間までの進化を実現した生化学ソフトウェアモデルⅡ
3-081	◎吉井清明（セイフティーワールド）電気学会全国大会講演要旨 3-081 物質から人間までの進化を実現した生化学ソフトウェアモデルⅡ ◎吉井清明（セイフティーワールド）生物は世代交代、体液循環、新陳代謝など多重な循環を構成している。筆者は2003年から、有機物質にESCL（Evaluation System of Circulation Logic：循環論理の評価システム）が等価的に形成され、その循環性の評価および優れた循環の選択により、生命誕生、人間へと進化させたとする仮説（戦略的進化説）を報告してきた。前回発表では、BCS（Biochemistry Software：ESCLを含む）の機能がセンシング情報をメモリーに上書きし、高頻度上書きで固定化された情報記憶内で要素の循環が形成され、初期のESCLが出来たとする仮説などを加えた。今回は、プロセス情報の記憶・継承と進化の関係について、より具体的に報告する。
3-082	可操作度と回避可操作度を考慮した冗長マニピュレータの動作計画-A*アルゴリズムの導入-
3-082	道木加絵・◎服部貴志・鳥井昭宏・元谷卓（愛知工業大学）・道木慎二・舟洞佑記（名古屋大学）電気学会全国大会講演要旨 3-082 可操作度と回避可操作度を考慮した冗長マニピュレータの動作計画-Aアルゴリズムの導入- 道木加絵・◎服部貴志・鳥井昭宏・元谷卓（愛知工業大学）・道木慎二・舟洞佑記（名古屋大学）近年、製造現場を中心に冗長マニピュレータの幅広い導入が期待されているが、冗長マニピュレータは人によるティーチングが非常に困難である。そこで筆者らは、環境変化等による計画修正を考慮し、手先と腕の動かしやすさを表す可操作度および回避可操作度を高く維持する冗長マニピュレータの動作計画手法を検討してきた。従来手法では全動作候補の先読み探索を用いて動作計画を行っていたため計算効率が非常に悪かった。そこで本稿では探索方法としてAアルゴリズムを導入したので、これを報告する。
3-083	ケーブルを引き回す自律移動ロボットの経路計画 -移動パターン数の変更に伴う評価関数の再検討
3-083	道木加絵・◎相根直樹・鳥井昭宏・元谷卓（愛知工業大学）・舟洞佑記・道木慎二（名古屋大学）電気学会全国大会講演要旨 3-083 ケーブルを引き回す自律移動ロボットの経路計画 -移動パターン数の変更に伴う評価関数の再検討道木加絵・◎相根直樹・鳥井昭宏・元谷卓（愛知工業大学）・舟洞佑記・道木慎二（名古屋大学）本研究では自律移動ロボットを用いたEVやPHEVの自動充電システムの構築を目指している。本システムを実現するためには、充電口に到達するロボットの経路計画が必要である。そこで、これまでケーブルの曲率を考慮した経路計画手法を提案してきた。従来手法では2つの速度と曲率を組み合わせた移動パターンを用いた経路生成について評価を行った。本稿では速度候補数の増加と、それに伴い評価関数の見直しを行ったのでこれについて報告する。
3-084	自律移動のための電波マーカーを用いた自己位置推定手法
3-084	◎鎌形拳・中正和久・石井雅樹（秋田県立大学）電気学会全国大会講演要旨 3-084 自律移動のための電波マーカーを用いた自己位置推定手法 ◎鎌形拳・中正和久・石井雅樹（秋田県立大学）果樹栽培における収穫，除草，農薬散布等の移動を伴う作業は，身体への負担が大きい．さらに，農業就業者の高齢化が進んでいる．このような現状から，労働時間の短縮，作業負荷の軽減を目的とした，果樹園での作業に適応した自律移動ロボットが必要とされている．屋外環境での自己位置推定にはGPSが広く利用されているが，果樹園内での利用は困難である．そこで，本研究では電波マーカーを用いた自己位置推定手法を提案する．電波マーカーを既知の点に設置し，ロボットに搭載した指向性アンテナにより電波の到来角を算出することで位置推定を行った．提案手法を用いて位置推定実験を行い，測位精度の検証を行なった．
3-085	階層型ニューラルネットワークによる電子鼻
3-085	○大松繁（大阪工業大学）電気学会全国大会講演要旨 3-085 階層型ニューラルネットワークによる電子鼻 ○大松繁（大阪工業大学）階層型ニューラルネットワークを用いた電子鼻を作成し、その有用性を検証する。本論文では、ニューラルネットワークは階層型とし、3層構造とする。英国茶（A）、緑茶（B）、麦茶（C）、ウーロン茶（D）の香り識別を行いその評価を行う。
3-086	通信遅延下のマルチエージェントシステムにおける結合性の設計に基づく動作モード非干渉化制御
3-086	◎西村聡史・桂誠一郎（慶應義塾大学）電気学会全国大会講演要旨 3-086 通信遅延下のマルチエージェントシステムにおける結合性の設計に基づく動作モード非干渉化制御 ◎西村聡史・桂誠一郎（慶應義塾大学）近年，マルチエージェントシステムの制御が注目を集めている。マルチエージェントシステムで行う動作には，システム全体としての動作を決定する重心モードとシステム間の動作を決定する相対位置モードの2種類がある。システム間に通信遅延が存在すると，重心モードにむだ時間要素の影響が現れるために各モードに付加した制御器が干渉してしまう。本研究では線状に結合した系に対し，通信遅延がない時と同じ重心モードを導出する手法を提案する。システム間の送受信情報を設計することで結合関係が変更でき，新たな補償器を用いることなく重心モードが抽出される。本手法を用いることで，各動作モードに対して独立に制御器を付加することが可能となる。
3-088	通信遅延下のマルチエージェントシステムにおける結合性の設計に基づく動作モード非干渉化制御
3-088	◎電気二郎・電気三郎（トーヨー企画）電気学会全国大会講演要旨 3-088 通信遅延下のマルチエージェントシステムにおける結合性の設計に基づく動作モード非干渉化制御 ◎電気二郎・電気三郎（トーヨー企画）近年，マルチエージェントシステムの制御が注目を集めている。マルチエージェントシステムで行う動作には，システム全体としての動作を決定する重心モードとシステム間の動作を決定する相対位置モードの2種類がある。システム間に通信遅延が存在すると，重心モードにむだ時間要素の影響が現れるために各モードに付加した制御器が干渉してしまう。本研究では線状に結合した系に対し，通信遅延がない時と同じ重心モードを導出する手法を提案する。システム間の送受信情報を設計することで結合関係が変更でき，新たな補償器を用いることなく重心モードが抽出される。本手法を用いることで，各動作モードに対して独立に制御器を付加することが可能となる。

A33-A1 グラフ・ネットワーク
講演番号	タイトル
講演番号	著者名（所属名）
3-087	ネットワークの成長を踏まえたノード信用度の相互推定
3-087	◎平出雅也・松本倫子・吉田紀彦（埼玉大学）電気学会全国大会講演要旨 3-087 ネットワークの成長を踏まえたノード信用度の相互推定 ◎平出雅也・松本倫子・吉田紀彦（埼玉大学）中央集権的機構が存在しない自律分散型ネットワークでのセキュリティ対策として、各ノードにどれだけ信用できるかの尺度となる信用度を割り当てる信用管理手法が用いられる。既存手法ではノードの新規参加や離脱がほとんどない成熟したネットワークを対象としており、少数のノードで構成される初期ネットワークへ徐々に新規ノードが参加し、成長するネットワークを対象とする手法はまだない。しかし、ネットワークの成長過程でノードをふるい分けし、信用度の高いノードのみでネットワークを構成できれば、信用度推定の精度向上が望めるはずである。そこで本研究では、ネットワークの成長過程に着目した手法を提案し、シミュレータ実験を行い、有効性を確認した。
3-088	SCTP-CMTにおける再送パスの選択
3-088	◎劉シン壮・光家弘城・田中友也・趙悦（広島工業大学）電気学会全国大会講演要旨 3-088 SCTP-CMTにおける再送パスの選択 ◎劉シン壮・光家弘城・田中友也・趙悦（広島工業大学） SCTPはマルチホーム機能を持つトランスポート層プロトコルであり,TCPのように信頼性の高い順序通りのデータ転送と輻輳制御を提供することが可能である.SCTPでは通信をアソシエーションという単位で管理している.アソシエーションに含まれる2つ以上のIPアドレスを利用することで複数の通信経路を確保し,マルチホーム機能を実現している.SCTP-CMT（Concurrent Multipath Transmission）はSCTPのマルチホーム機能を拡張したものである.サーバ側とクライアント側の間に複数のパスを並列に使用して,データを転送することができる.ただ,データを転送する際、アソシエーション内に性能が低いパスが存在すると,受信側のバッファがずっと満タンの状態になり,バッファ溢れる問題が起こる。その場合,全体のスループットに悪影響を与える.本稿では,既存のCMT環境での再送方式を組み合わせる方法を提案し,シミュレーションで提案方法の有効性を検証した.
3-089	ネットワーク形成ゲームによるスケールフリーネットワークの生成
3-089	◎林亮輔・松本倫子・吉田紀彦（埼玉大学）電気学会全国大会講演要旨 3-089 ネットワーク形成ゲームによるスケールフリーネットワークの生成 ◎林亮輔・松本倫子・吉田紀彦（埼玉大学）現実世界には、インターネットや航空路線図など、巨大で複雑なネットワークが存在する。それらは複雑ネットワークと呼ばれ、一見無関係であるが、いくつかの共通した構造を持つことが知られている。本研究では、そうした構造の一つであるスケールフリー性に注目し、その創発過程のモデルを提案する。その際、従来の多くのモデルで見過ごされてきた、個々のノードの自律的を考慮するため、利己的に行動する主体の振る舞いを予測するゲーム理論におけるネットワーク形成モデルを応用した。シミュレーションの結果、自律的なノードが形成するネットワークにおいて、スケールフリー性が現れることを確認した。
3-090	Telemetric Body Area Network System for Qualitative User Caring
3-090	◎林研次・Azlan Nur Atiqah Binti・高山茂（立命館大学）電気学会全国大会講演要旨 3-090 Telemetric Body Area Network System for Qualitative User Caring ◎林研次・Azlan Nur Atiqah Binti・高山茂（立命館大学） Telemetric Body Area Network (TBAN) system is one of the useful methods to realize improving user’s body behavior and monitoring health condition. Not only showing physical parameters, by feedback of vital information to user, TBAN system is extended to the autonomous system closed to user. Thus, user can improve his body behavior consciously. Moreover, telemetric function realizes to inform user’s physical condition dynamically to his family or home doctor far from him. It is necessary to design flexible and robust data flows among whole this system. This paper describes the management of dynamic data flows for qualitative caring in TBAN.
3-091	Characteristic Node Functions in Sensing Node Network System for Landslide Disaster
3-091	◎中野剛義・Khoa Vu Van・高山茂（立命館大学）電気学会全国大会講演要旨 3-091 Characteristic Node Functions in Sensing Node Network System for Landslide Disaster ◎中野剛義・Khoa Vu Van・高山茂（立命館大学） This paper shows study on telemetric sensing network system for landslide disaster surveillance. The sensing network system consists of Local Sensing Node Network System (LSNNS) and Host System (HS). LSNNS is placed at monitoring area (slope of mountains and hills). And HS is placed at a remote location. LSNNS is a network of distributed sensing nodes. The host system manages the operation of LSNNS remotely and monitors landslide disasters. The characteristics of telemetric sensing network system are autonomous operation function of LSNNS and remote management function by HS using dual way communication. This paper shows functions for observing, detecting and communicating autonomously. Finally, this shows effectiveness of autonomous functions.
3-092	シーケンス図からの通信プログラム生成方法
3-092	◎古志亘・長谷川博哉・原内聡（三菱電機）電気学会全国大会講演要旨 3-092 シーケンス図からの通信プログラム生成方法 ◎古志亘・長谷川博哉・原内聡（三菱電機）本稿では、通信プログラム開発の効率化のため、シーケンス図間を関連付けることによって通信プログラムを生成する方法を述べる。通信プログラムの開発ではタイマ処理等の複雑な処理が必要であり、これらは複数のシーケンス図に分割して記述されることが多い。この結果、密接に関連する複数のシーケンス図が作成される。このような場合、シーケンス図間に関連を与える方法が必要である。本稿では、シーケンス図に通信状態の情報を与え、同一の通信状態を繰り返し特定することで複数のシーケンス図を関連付ける。これによって、複数のシーケンス図を状態遷移図として統合し、通信プログラムを生成できる。
3-093	グラフデータベースを活用した大規模システムの構造可視化手法の提案
3-093	◎山﨑晃・伊川宏美・﨑川修一郎・本村憲一郎・田中茂範（日立製作所）電気学会全国大会講演要旨 3-093 グラフデータベースを活用した大規模システムの構造可視化手法の提案 ◎山﨑晃・伊川宏美・﨑川修一郎・本村憲一郎・田中茂範（日立製作所）近年、電力、鉄道、一般産業、等の分野において、従来の性能や信頼性を維持しつつ、ビジネス環境の急激な変化に対応できるシステムが強く求められている。その一方、数十年前に構築されたインフラシステムや企業基幹システムは、実装技術の古さや有識者のリタイヤのため現状把握からして困難であり、システム刷新が実現しないケースが多い。本研究では、大規模システム刷新のための現状把握を促進する、システム構造可視化手法を提案する。この手法は、近年ソーシャルグラフ分析において発展が見られるグラフデータベースを用いてシステムの構成要素の関係性を表現することによって、欲しい情報を柔軟に引き出すことを可能にする。

A33-A2 IoT・データ収集
講演番号	タイトル
講演番号	著者名（所属名）
3-094	スマートメーターを活用した高齢者見守りシステムの開発 -その4：見守りシステムの試作-
3-094	◎香取洸樹・中野幸夫（関東学院大学）・野瀬崇・堀田和孝・瓦井秀樹（関西電力）・野林正盛（かんでんエンジニアリング）・上野剛（電力中央研究所）電気学会全国大会講演要旨 3-094 スマートメーターを活用した高齢者見守りシステムの開発 -その4：見守りシステムの試作- ◎香取洸樹・中野幸夫（関東学院大学）・野瀬崇・堀田和孝・瓦井秀樹（関西電力）・野林正盛（かんでんエンジニアリング）・上野剛（電力中央研究所）スマートメーターの活用を想定した見守りシステムを試作し、独居高齢者5世帯に設置して実際に見守りを開始した。同時に世帯の総負荷電流等のデータを収集し、そのデータベース化をはかっている。試作した見守りシステムの見守りアルゴリズムには平均法と変動評価法を用いている。
3-095	スマートメーターを活用した高齢者見守りシステムの開発 -その3：平均法の見守り精度に及ぼす電力量粒度の影響評価-
3-095	○中野幸夫・大塚敬太（関東学院大学）・上野剛（電力中央研究所）電気学会全国大会講演要旨 3-095 スマートメーターを活用した高齢者見守りシステムの開発 -その3：平均法の見守り精度に及ぼす電力量粒度の影響評価- ○中野幸夫・大塚敬太（関東学院大学）・上野剛（電力中央研究所）筆者らが開発を進めているスマートメーターを用いた見守りアルゴリズムの一つである平均法を対象に、実際のデータを用いて見守り精度に及ぼす電力量粒度の影響を評価した。この結果、平均法で適切な見守りを行うためには0.01kWh程度の電力量粒度は必要であり、電力量粒度0.1kWhでは適切な見守りは難しいことが示唆された。また、見守りのための閾値を規定するパーセンタイル値Yは25％程度が適切であることも示唆された。
3-096	IoT におけるデータ収集の Content Centric Networking による効率化
3-096	◎鈴木隼人・松本倫子・吉田紀彦（埼玉大学）電気学会全国大会講演要旨 3-096 IoT におけるデータ収集の Content Centric Networking による効率化 ◎鈴木隼人・松本倫子・吉田紀彦（埼玉大学） Internet of Things を利用した大規模データ収集では，データの選別や加工，分析に関わる計算負荷が問題となっている．そこで本研究では，従来はサーバやクラウド側で行っていたこれらの処理の一部をネットワーク側で負担するために，データの選別機能を持つ経路制御手法の実現を目指す．そして目的達成のために，データ名に基づいて経路制御を行う Content Centric Networking (CCN) を利用する．しかし，移動している複数の通信端末からデータを収集し続けるような状況で CCN を利用した場合，トラフィックが増加してしまう．そこで，このような状況において CCN を用いたデータ収集を実現するための手法を提案する．実験の結果，提案手法の有用性を確認した．
3-097	ハニーポットによるIoTデバイスへの攻撃分析
3-097	◎小寺建輝・泉隆（日本大学）電気学会全国大会講演要旨 3-097 ハニーポットによるIoTデバイスへの攻撃分析 ◎小寺建輝・泉隆（日本大学）近年,IoTデバイスを発信元とした23/TCPに対するアクセスが増加しており,telnetを利用したIoTデバイスへのサイバー攻撃が流行している。本研究ではtelnetを利用したIoTデバイスへのサイバー攻撃の現状を詳細に調査するためにハニーポットを構築した。ハニーポットで通信ログやマルウェアを取得し，それらを解析することでtelnetによるIoTデバイスへのマルウェア侵入方法,マルウェア感染後のIoTデバイスの挙動について調査した。本稿ではその結果について報告する。
3-098	オートエンコーダを用いたショーケースデータの欠損値データ推定
3-098	◎櫻井大士・福山良和（明治大学）・Adamo Santana（Federal University of Para）・村上賢哉・松井哲郎（富士電機）電気学会全国大会講演要旨 3-098 オートエンコーダを用いたショーケースデータの欠損値データ推定 ◎櫻井大士・福山良和（明治大学）・Adamo Santana（Federal University of Para）・村上賢哉・松井哲郎（富士電機）冷凍・冷蔵ショーケースは，コンビニエンスストアなどで食品の冷温保存及び陳列に利用されている。ショーケースで故障が発生して庫内が設定した温度に保てなくなる事故が発生すると，食品の品質低下が生じ，店舗の信頼を揺るがす事態が起きてしまうだけでなく，ショーケースメーカの信頼も揺るがす事態が起きてしまう可能性がある。このような事故の発生の把握も含め，ショーケースの状態をオンラインで把握することが近年のIoTの進展に基づき可能となっている。オンラインで状態を把握するためには，ショーケースに関わる様々なデータを計測し続ける必要があるが，ショーケースデータの計測の際に，例えば無線を利用する時など送受信環境等の現場の様々な状況により稀にデータ欠損が起こり得る。このような事態を想定し，欠損値をできるだけ正確に推定することは顧客サービスを継続するためには必須である。本論文ではオートエンコーダ(以下，AE)のデータの特徴を捉えられる性質を用いて，ショーケースに対する欠損データを推定する方法を提案する。
3-099	組積造構造物のヘルスモニタリングに用いる簡易ピエゾ計測センサの性能評価
3-099	◎佐々木拓哉・クアドラカルロス・中正和久・石井雅樹・下井信浩（秋田県立大学）電気学会全国大会講演要旨 3-099 組積造構造物のヘルスモニタリングに用いる簡易ピエゾ計測センサの性能評価 ◎佐々木拓哉・クアドラカルロス・中正和久・石井雅樹・下井信浩（秋田県立大学）現在，全世界の約60 %の人々が，組積造構造物に居住している．この構造物は地震に対して脆弱であるため，地震が発生すると多くの建物が崩壊し，人的被害が発生する．被害を軽減・防止するには，危険な損傷の発生を予知し，住民に周知するシステムが必要と考える．本研究では，組積造構造物を対象とした構造ヘルスモニタリングシステムの構築を目的とする．現在は，システムに実装する簡易ピエゾ計測センサの開発および評価を行っている．本稿では本センサの検知性を評価するために，センサを実装した組積煉瓦試験体の圧縮破壊試験を実施した．さらに，有限要素解析により煉瓦試験体の破壊状態をシミュレーションし，試験結果と解析結果を比較することでセンサの性能を検証した．

A33-B1 機械学習
講演番号	タイトル
講演番号	著者名（所属名）
3-100	Ensemble and Deep Learning Applications for Showcase Fault Analysis
3-100	Adamo Santana（Federal University of Para）・福山良和（明治大学）・○村上賢哉・松井哲郎（富士電機）電気学会全国大会講演要旨 3-100 Ensemble and Deep Learning Applications for Showcase Fault Analysis Adamo Santana（Federal University of Para）・福山良和（明治大学）・○村上賢哉・松井哲郎（富士電機） This paper considered the ensemble and deep AEs (which are called Competitive AE (CAEs) and Stacked AE (SAEs) respectively, for the problem of fault identification in refrigeration showcases. Differently from correlated approaches, the simulations were carried out with no prior data transformation, or dataset improvement, which emphasizes the robustness of the algorithms. While the evaluated models provided similar results, and the inherent trade-off would direct towards using the less complex approach (i.e. single AE) for the problem, the cumulative output style provided by CAEs might bring additional information for experts, more expressively highlighting out-of-control samples.
3-101	ショーケースの故障解析に対するアンサンブル学習手法の提案
3-101	◎近藤亮輔・青木智哉・熊谷直也・福山良和（明治大学）・サンタナアダモ（Federal University of Para）・村上賢哉・松井哲郎（富士電機）電気学会全国大会講演要旨 3-101 ショーケースの故障解析に対するアンサンブル学習手法の提案 ◎近藤亮輔・青木智哉・熊谷直也・福山良和（明治大学）・サンタナアダモ（Federal University of Para）・村上賢哉・松井哲郎（富士電機）冷凍・冷蔵ショーケースは，コンビニエンスストアなどで食品の冷温保存及び陳列に利用されている。ショーケースで故障が発生して庫内が設定した温度に保てなくなると，食品の品質低下が生じ，店舗の信頼を揺るがす事態が起きてしまうだけでなく，ショーケースメーカの信頼も揺るがす事態が起きてしまう可能性がある。本論文では，様々な機械学習の手法（決定木(CART，C4.5)，ベイジアンネットワーク）を利用したアンサンブル手法により着霜・冷媒漏れの問題を事前に察知する手法を提案する。
3-102	深層学習を用いた海上航行船舶検出の試み
3-102	○山本茂広・野村康紘（神戸大学）・橋本岳（静岡大学）電気学会全国大会講演要旨 3-102 深層学習を用いた海上航行船舶検出の試み ○山本茂広・野村康紘（神戸大学）・橋本岳（静岡大学）経済活動の多くを輸出入に頼っている我が国にとって，海上輸送はまさに生命線である。しかし，残念ながら毎年一定数の海難事故が生じているのが現状である。著者らは，船舶の海難事故を減らすために，カメラ，特に，ステレオカメラシステムを用いて船舶を検出して位置を計測し，さらに追跡する機能を中心としたインテリジェント海上交通システムの研究を行っている。本稿では，海上を航行する船舶の検出に，近年，様々な分野で応用が広がっている深層学習を取り入れてみたので報告する。
3-103	誤りを含む教師データを用いたCNNによる細胞粒子検出の精度低下の検証
3-103	◎西田賢志郎・堀田一弘（名城大学）電気学会全国大会講演要旨 3-103 誤りを含む教師データを用いたCNNによる細胞粒子検出の精度低下の検証 ◎西田賢志郎・堀田一弘（名城大学）本論文では，実用を想定してConvolutional Neural Networkを用いた細胞粒子検出の提案手法を評価する．細胞画像の正解データは専門家の手作業によって得られるため，誤りやバラつきが生じることが想定される．そこで本研究では，粒子の位置座標をラベル付けした場合に数画素のズレが生じた場合に対する影響を検証した．正解データの誤りに対する精度の影響が小さければ，実用化に向けて大きな利点となる．評価実験では正解座標に3つの異なる誤りを人為的に加え，提案手法と2クラス識別器による手法の精度比較を行った．F値とその低下率により比較を行った所，2クラス識別器による検出法より提案手法の影響が低いことを確認した．
3-104	属性推定に基づく複数CNNを用いた対象計数
3-104	○熊谷章平・堀田一弘（名城大学）電気学会全国大会講演要旨 3-104 属性推定に基づく複数CNNを用いた対象計数 ○熊谷章平・堀田一弘（名城大学）画像中に写る対象を数える対象計数に取り組む．対象計数では1つの予測器を用いた計数手法が提案されている．しかし，見えの変化に対して1つの予測器だけでは頑健な計数を行うことは困難であると考えられる．一方で複数の予測器を用いる手法としてCA-RRがある．CA-RRは複数の予測器を用いるため，予測器を1つだけ用いる場合と比較して高い精度が得られている．しかし，CA-RRは多出力リッジ回帰を用いるため特徴量や各予測器の役割は人手により決定されている．本稿ではCA-RRを拡張し，複数のCNNを利用した計数手法を提案する. CNNは学習により有効な特徴量及び予測器の役割を得るため，CA-RRと比較し高い精度が得られる事を確認した．
3-105	畳み込みニューラルネットワークによる雲画像を用いた降雨予測手法
3-105	◎高桑悠太・藤本康孝（横浜国立大学）電気学会全国大会講演要旨 3-105 畳み込みニューラルネットワークによる雲画像を用いた降雨予測手法 ◎高桑悠太・藤本康孝（横浜国立大学）本研究では、上下水道施設におけるポンプ運転の熟練運転者が減ってきているという問題に対し、ディープラーニングを用いた知能的なシステムによる支援を行うことができないか検討を行う。ポンプ運転の熟練運転者が、上空の雲の様子からある程度降雨量を予測してポンプ運転を行っているのではないかという仮定のもと、撮影した雲の画像からその数時間後の降雨量を予測し、運転者に支援情報を提示するシステムを提案する。このシステムにおいて、雲の画像からその数時間後の降雨量を予測するモデルを畳み込みニューラルネットワークを用いることで実現することを考えている。本稿では雨が降る、降らないの2クラス分類の問題についてシミュレーションを行い、雨が降らない場合の予測については高い正解率を示すことがわかった。
3-106	筋電信号の周波数変換と画像認識の深層学習による手形状の推定
3-106	○浅井紀久夫（放送大学）・高瀬規男（磯子ソフト）電気学会全国大会講演要旨 3-106 筋電信号の周波数変換と画像認識の深層学習による手形状の推定 ○浅井紀久夫（放送大学）・高瀬規男（磯子ソフト）手の動作を推定するには画像認識による手法が主に用いられるが、カメラ映像が得られない場合などに表面筋電位から推定することが行われる。表面筋電信号には動作や動作意図の情報が含まれ、これらに特徴的な形状パターンが現れる。こうした特徴的なパターンをうまく捉えれば、手の動作の推定が可能になると考えられる。本研究では、手の動作に伴う筋電信号の周波数解析結果を二次元面に表示した画像を特徴量として深層学習による画像認識を行う。