• セッションNo.110 金属材料I
  • 10月23日 白橿2 9:30-11:35
  • 座長:市川 裕士(東北大学)
No. タイトル・著者(所属)
1

薄鋼板の引張負荷状態における延性き裂進展特性評価法

畑本 麻斗・島貫 広志(日本製鉄)

衝突事故の際,複雑な応力条件下で初期欠陥を想定しない母材から延性破壊が起こり得る.本報では,引張応力条件下における鋼材内部からの延性き裂進展特性の評価方法を提案する.開発した試験方法と評価法の適用性について,引張破壊試験と有限要素解析の結果に基づいて議論した.

2

赤外線熱弾性法による重ねすみ肉溶接継手の疲労強度評価

上田 秀樹・牧野 泰三・白水 浩(日本製鉄)・田中 嶺至(日鉄テクノロジー)

赤外線熱弾性法は構造物の応力分布及び疲労限度を非接触で測定する技術として期待が高まっている.本報では重ねすみ肉アーク溶接継手を対象に熱弾性応力に及ぼす負荷周波数の影響を,有限要素法解析(FEM解析)を適用し検討するとともに,赤外線測定による散逸エネルギの急増点から求めた疲労限度の推定精度を検証した.

3

ステンレス鋼板の疲労下限界における引張および曲げ負荷の影響

王 暁光(東京濾器)

切欠き試験片を用いた負荷形態の異なる疲労試験により,破壊下限界の基準を明確にして提案する.曲げ負荷に比べて引張負荷での疲労限度が低く,切欠き長さとの関係線に屈折点があった.臨界下限界応力拡大範囲が負荷形態によって大きく異なるが,切欠きやき裂の長さに関係なくそれぞれ一定の値になることを明らかにした.

4

高張力鋼板を母材としたスポット溶接引張せん断継手の疲労限度向上(第1報)
-単一過大荷重による疲労限度の向上-

岡部 顕史(日本大学)・伊藤 達也(日本大学大学院)・冨岡 昇(日本大学)

590MPa級高張力鋼板を母材とするスポット溶接した引張せん断継手を対象とし,事前に単一過大荷重を負荷して,き裂発生部位およびその周辺に圧縮残留応力を与えた後,定振幅荷重疲労試験を行い,単一過大荷重による疲労限度の向上を確認した.また,疲労寿命評価パラメータの内面ひずみに着目して,その向上の要因について考察した.

5

高張力鋼板を母材としたスポット溶接引張せん断継手の疲労限度向上(第2報)
-有効ひずみ範囲による疲労寿命評価-

伊藤 達也(日本大学大学院)・冨岡 昇・岡部 顕史(日本大学)

590MPa級高張力鋼板を母材とするスポット溶接した引張せん断継手を対象とし,単一過大荷重負荷後の荷重範囲の荷重比を種々変えて疲労試験を行い,単一過大荷重の影響が消滅する荷重比の閾値を実験的に求め,この結果から得られる有効ひずみ範囲を用いると単一過大荷重有無の疲労寿命を統一的に評価できることを示した.

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